レンジフード・キッチン換気扇のフィルターについて

レンジフード(キッチン換気扇)のフィルターについて レンジフード(キッチン換気扇)のフィルターについてレンジフード(キッチン換気扇)のフィルターについて

現在、レンジフード(キッチン換気扇)にフィルターがついている従来型のレンジフードをお使いの方は、レンジフード掃除の中でも、フィルター掃除については特に面倒だとお感じの方が多いのではないでしょうか。
新しいレンジフードは、フィルター自体を無くしたものや、さらには「10年間お手入れ不要」という機種まで登場しているので注目です!

1.レンジフードのフィルターの役割とは?

レンジフードのフィルターの役割とは?

掃除に手間がかかるフィルターは、レンジフードが吸い込む油煙の油汚れをキャッチするという重要な役割を担っています。目の細かいフィルターに油を付着させ油を捕集する仕組みです。
フィルターがないと中のファンに油汚れが侵入し、洗い落とすのが大変になってしまいます。
この役目から考えても「フィルターは汚れるもの」ですので、きちんと掃除をする必要があります。フィルターが目詰まりしてしまうと、レンジフードの吸い込む力に影響が出てしまい、挙句はモーターに負荷がかかり故障の原因になることも。そうならないためにも、こまめな掃除が大切といえます。

2.フィルターの種類

従来型のレンジフードの多くは油を内部に入れないためのフィルターが必要です。フィルターといってもメーカーの付属品やそのフィルターを汚さないためのカバーのような役目のフィルターなどがあるため下記で簡単にご紹介します。

金属フィルター ガラス繊維フィルター 不織布使い捨てフィルター
フィルターの種類|金属フィルター

メーカー付属品でフィルターを掃除することで繰り返し使用が可能。定期的なお手入れの必要があるので掃除が少々面倒…。長時間掃除をしないと汚れが蓄積して油の収集能力も弱まってしまいます。

フィルターの種類|ガラス繊維フィルター

メーカー付属の金属フィルターを外して使用する使い捨てできるタイプのガラス繊維フィルター。定期的に交換ができるが、メーカーの純正品はないのでレンジフードによっては効果を十分に発揮しない可能性もあり。

フィルターの種類|不織布使い捨てフィルター

ホームセンター等でよく売っている金属フィルターの上からカバーをするような使い捨てのフィルター。安くて便利だけど「燃える恐れのあるもの」で作られていたり、吸い込みが悪くなる可能性もあり。

フィルターの種類|金属フィルター

メーカー付属品でフィルターを掃除することで繰り返し使用が可能。定期的なお手入れの必要があるので掃除が少々面倒…。長時間掃除をしないと汚れが蓄積して油の収集能力も弱まってしまいます。

フィルターの種類|ガラス繊維フィルター

メーカー付属の金属フィルターを外して使用する使い捨てできるタイプのガラス繊維フィルター。定期的に交換ができるが、メーカーの純正品はないのでレンジフードによっては効果を十分に発揮しない可能性もあり。

フィルターの種類|不織布使い捨てフィルター

ホームセンター等でよく売っている金属フィルターの上からカバーをするような使い捨てのフィルター。安くて便利だけど「燃える恐れのあるもの」で作られていたり、吸い込みが悪くなる可能性もあり。

3.フィルターの種類ごとの掃除方法

金属フィルター掃除のコツ

金属製のフィルターは、“取り外して、水洗い”が鉄則。また、汚れがなるべく少ないうちに洗うのがおすすめです。取り外したフィルターは、中性洗剤を使って水洗いします。汚れがひどく洗うだけでは汚れが落ちない場合には、浸け置き洗いが有効です。

金属フィルター掃除のコツ

1.フィルターが入る大きさの容器に中性洗剤とぬるま湯を入れ、その中にフィルターを浸けます。大きな容器が無い場合には、ゴミ袋など大きな袋を使うのがおすすめです。
(浸け置く際は袋の口をしっかり閉じます。)

2.30分程度待ってスポンジや、やわらかめのブラシや歯ブラシなどでこすります。
※固いものでこすりすぎると傷をつけてしまい、よくありません。 汚れが落ちたらしっかりすすぎます。

3.すすぎの次は乾燥、しっかり乾かしてからレンジフードに戻すことが大切です。

フィルター付きレンジフードの掃除を動画で紹介

フィルター付きレンジフードを掃除してみました
お手入れ
汚れが落ちるとネットで噂の清掃方法を実践。3年分の汚れと格闘!

ブーツ型レンジフードのフィルター清掃をした様子を動画で紹介しています。

使い捨てフィルターの交換頻度とメリット・デメリット

使い捨てフィルターの交換頻度とメリット・デメリット

フィルターありタイプのレンジフードの場合、掃除の手間を減らすために、『使い捨てフィルター』を使用されるケースが多くあります。

使い捨てフィルターにはタイプがあり、金属性のフィルターの上にカバーのようにつけるものや、専用の枠に装着するものなど、値段も素材もさまざまです。フィルター交換のタイミングやフィルターを使用するメリット・デメリットをまとめてみました。

使い捨てフィルターの交換頻度

ガラス繊維フィルター、不織布使い捨てフィルターともに、定期的な交換が必要です。
交換時期は、お料理をする頻度やよく調理するメニューなどによりますが、揚げ物など油調理が多い場合は1ヶ月に1回、油調理が少なく料理をする頻度も少ないという場合は3ヶ月に1回を目安に交換がおすすめです。

ただし、交換時期にかかわらず、汚れが目に見えたりフィルターの色が変わってきたら交換するようにしましょう。

使い捨てフィルターのメリット

・フィルターの掃除が楽になる

使い捨てフィルターのデメリット

・燃える素材でできているものなど、安全性に問題があるものもある
・吸い込みが悪くなる場合がある
・吸い込みが悪くなるとモーターに負担がかかり、故障の原因になる
・ランニングコストがかかる
・見た目がよくない

パナソニックでは使い捨てフィルターの使用をおすすめしていません

多くの方が利用している便利な使い捨てフィルターですが、何かとデメリットも多く、パナソニックでは『市販のフィルターは使用しないでください』とホームージに掲載しています。

【市販フィルターを使用しないほうがいい理由】

(1)レンジフード本体の排気性能が低下するため。

(2)市販のフィルターを設置できる構造になっていないため。
市販のフィルターが万一落ちるようなことがあれば、火災につながります。

(3)消防法では金属製のグリスフィルター(不燃物)の場合、離隔距離を800mm、可燃物の場合は1000mmと定められているため。
不織布フィルターは可燃物なので一般的に離隔距離は800mmのプランが多いため、法律違反となる可能性があります。

(2023年12月パナソニックサイト参照)

便利な使い捨てフィルター(不織布)は、素材自体も不燃性(継続して燃焼しない性質)ではなく、難燃性(燃焼する速さは遅いが、ある程度の時間は燃え続ける性質)のものも売られていたりと防災上の観点からも心配な点があり、地域にもよりますが、条例によりレンジフードは「金属製グリスフィルターを使用する」と定められている場合も。火気の上で使用するものなので、市販のものは使用を控えた方がよさそうです。

4. 最新レンジフードの主流はノンフィルタータイプ!

このページではフィルターについてご紹介してきましたが、フィルターの細かい隙間に入り込んだ汚れをキレイに落とすのはなかなか時間と体力が必要です…。そんな少し厄介なフィルターですが、現在発売されているレンジフードは『ノンフィルタータイプ』というフィルター自体がないものが主流となってきています。さらには『10年間ファンのお手入れ不要』という優れものまで登場?!最新レンジフードの魅力をご紹介させていただきます。

ノンフィルタータイプの油煙収集方法とは?

はじめにフィルターは、「レンジフードが吸い込む油煙の油汚れをキャッチするという重要な役割を担っている」とお伝えしましたが、このフィルターがなくて大丈夫なのでしょうか、油汚れはしっかり収集できるのでしょうか。

ノンフィルタータイプのレンジフードの油を収集する方法はメーカーやシリーズによって違いはありますが、多くは下記のような仕組みになっています。

ノンフィルタータイプの油煙収集方法とは?※図はリンナイ『OGR』の例です
調理中に出た油は空気と共に整流版の隙間から本体に吸い上げられます。網目もなく板になっているので本当に油汚れが収集できているのか心配になりますが、本体との隙間を狭くすることによって流れる空気の勢いが増し、しっかりと汚れた空気を吸い取ります。
シロッコファンやディスクで油煙を捕集して遠心力で油をオイルガードに滴下します。
フィルターがないのでワンタッチで外せるファンやオイルガードをお手入れするだけ。最新のレンジフードには本体やパーツに各メーカー独自の親水系のコーティングがしてあるので油汚れをはじき簡単に洗うことができます。

ノンフィルタータイプのメリット

1.フィルターの掃除が不要になる

なによりこれが1番かと思います。網目のあるフィルターは詰まった汚れ落とすのに手間と体力が必要になりますが、ノンフィルタータイプであればオイルトレーに油汚れが集まるので、オイルトレーを洗うだけで済みます。表面に油汚れが落ちやすい加工もされているのでフィルターの掃除をするよりも簡単になります。

2.スリム型でおしゃれで掃除もしやすい

主流になりつつあるスリム型のレンジフードは見た目がすっきりとしておしゃれになっているだけではなく、ファンがワンタッチで外れたり、汚れが詰まりやすい継ぎ目や、拭きにくい角をなくす等、メーカーそれぞれの工夫がされているのでお手入れの手間が省けます。

3.煙やにおいを吸い込む能力が高い

ノンフィルターのスリム型にはレンジフードの底に整流版という板があり、その隙間が空いていることにより煙やにおいを勢いよく吸い上げます。煙量をセンサーで感知して、最適な風量で運転するタイプもあり、十分に換気できなかったり、無駄に電気を使用することもなくなり快適にご使用いただけます。

メーカー・機種別のフィルター有無比較一覧

交換できるくんで取り扱っているレンジフードのほとんどは『フィルターなし』です。

パナソニックはフィルターありが多くなっていますが、フィルターに親水性塗装がされていたり、ワンタッチでファンが外せたり、従来のレンジフードより格段にお手入れがしやすくなっています。また、ノーリツのイージアはフィルターありとなっていますが、従来の網目のあるものではなくサイレント・クリーンフィルターという食洗機洗浄にも対応している3層構造のトレーのようなもので「10年間ファンのお手入れが不要」といわれているハイグレード機種です。

『10年間ファンのお手入れ不要』という優れものも登場!

リンナイ 『TAGシリーズ』

リンナイの最上位グレード『TAGシリーズ』は、フィルターがないのはもちろん、自動洗浄機能がついているため10年間、内部のファンのお掃除が不要※です。
給湯トレイをセットし、洗浄ボタンを押すと自動洗浄がスタート。独自形状のノズルから、お湯をワイドに噴射してファンを自動で回転洗浄します。 自動洗浄後は、排水トレイを洗うだけなので、お掃除にかかる時間と使用する水の量を削減してくれます!

※レンジフードが汚れないという意味ではありません。
自動洗浄を10年間使用し続けた場合のファンやケーシングの汚れ具合が、換気性能に影響を与えない程度であるため製品設計上の標準使用期間中はお掃除をする必要がないとしています。

リンナイ 『OGRシリーズ』

リンナイの「レンジフードの内部を汚さない」ことを目指して開発された機能「オイルスマッシャー」を搭載したハイグレードの『OGRシリーズ』。高速回転するディスクが吸い上げた大半の油を遠心力で分離してオイルガードに滴下します。そのため内部やファンに付着する油がほどんどなく、ディスクとオイルガードのお掃除は3ヶ月に1度程度でどちらも簡単に汚れが洗い流せます。

ノーリツ 『イージア』

ノーリツの最上位グレード『イージア』も、ファンのお手入れが10年間不要!※ノーリツ独自の『サイレント・クリーンフィルター』という3層構造のフィルターがありますが、アルミ素材にフッ素塗装が施してあるので耐久性があり、汚れもサッと洗うことができます。さらにこちらは食洗機洗浄にも対応しているので通常のお手入れの煩わしさとは大違いです!

※「ファンのお手入れが10年間不要」は、レンジフード内部が汚れないということではありません。ノーリツ社普及製品(NFG*B03シリーズ)の1年間相当の油が付着する期間が、S24シリーズでは約10年になるため、製品設計上の標準使用期間中はファンのお手入れが不要としています。

5.まとめ

レンジフードの「フィルター」は油をキャッチする重要な役割をしていますが、お手入れが少々面倒と感じている方が多いようです。まずは頑固な汚れになる前に定期的にお手入れするのがおすすめです。

最近は、その面倒なフィルター自体をなくした「ノンフィルタータイプ」のレンジフードが主流となってきています。見た目もすっきりとしていて、お手入れも簡単と交換するメリットが多いので、レンジフードのお手入れでお悩みの方は、新しいレンジフードへの交換を検討してみてはいかがでしょうか。