トイレの換気扇は、想像以上にホコリが溜まる場所ですが、高い位置なのでなかなかお掃除がしにくい設備でもあります。特にニオイが気になるトイレの換気能力を正常に保つためにも、定期的なお掃除が必要です。ここではトイレ換気扇のお掃除方法をご紹介いたします。
トイレ換気扇の掃除は必要?
トイレの換気扇は、高い位置に設置されており、またトイレという限られたスペース内のため掃除がしにくく、なかなかお手入れが難しい設備です。
しかし、換気扇の本体内にはホコリが溜まりやすく、これを放置しておくと、換気扇が持つ本来の換気能力が低下します。具体的には、下記のような現象が起こりやすくなります。
・換気風量が低下して、お風呂場にカビが生えやすくなる。
・換気扇の運転音がうるさくなる。異音がする。
・換気扇から、お風呂場にホコリが落ちてくる。
・本体寿命が低下する。
ホコリをそのままにしていると空気をきちんと吸い込むことができなくなり、換気能力が低下します。換気ができなくなると水回りであるトイレ内は湿度が高くなり、クロカビの原因にもなります。
また、内部のファンにホコリがついていると、ホコリの重みでうまく換気扇が回らず、換気扇内部から異音や振動が感じられる場合もあります。換気扇を正常な状態で使い続けるためにも、定期的な掃除が必要です。
トイレ換気扇の掃除頻度はどのくらい?
トイレ換気扇の機種にもよりますが、ルーバーといわれる本体カバーが週に1回、カバーを外した内部のシロッコファン(羽根)や本体は、3ヶ月に1回がお掃除の目安です。
本体カバーのルーバーにホコリが付着していることが目視で確認できると、すでに内部はかなり汚れがたまっている状態です。
その場合は、本体カバーだけでなく、内部のシロッコファンのお掃除も一緒にしていただくのがおすすめです。
※左記写真はパナソニックのトイレ用換気扇です。機種によってお掃除できるパーツは異なりますので、取扱説明書をご確認ください。
トイレ換気扇掃除の注意点
1.掃除の前にスイッチ・ブレーカーを切る
感電や、ケガの原因になりますので、お掃除の前には必ず換気扇のスイッチと、ブレーカーを切ってください。
2.水気は厳禁
トイレ換気扇は、電気機器です。そのため換気扇本体に、洗剤や水を直接吹きかけると故障の原因となります。
本体内部を掃除する時は、洗剤を染みこませた布をお使いください。また、本体カバーなど、水で洗ったパーツは、よく乾かしてから本体に戻してください。
3.洗剤は台所用中性洗剤を使う
トイレの換気扇をお掃除する際は、台所用の中性洗剤をお使いください。
アルコールやベンジン、アルカリ性の洗剤、研磨材入りの洗剤などを使った場合、製品が変形・変色・破損したり、異常音が発生したりします。また、金属タワシでパーツを洗うとキズがつき、そこに汚れがたまってしまうので、柔らかいスポンジや布を使用してください。
※お使いの換気扇によって使用を禁止されている洗剤が少しずつ異なりますので、お掃除前に必ずご使用されている換気扇の取り扱い説明書をご確認ください。
トイレ換気扇の掃除方法
シロッコファン本体が外せない場合
まず本体カバー(ルーバー)を外し、中性洗剤を染みこませた布で汚れを取り除きます。 その後、乾いた布で水気をしっかりとふき取ってください。
シロッコファンを取り外すことはできないので、本体内部に手を入れて、中性洗剤を染みこませた布でファンについた汚れを拭いていきます。
汚れがひどい時は、掃除機でホコリを吸い込んでから、布拭きしてください。
その後、しっかりとファンを乾燥させてください。
最後に本体カバー(ルーバー)を戻せばお掃除完了です。シロッコファンが外せないタイプは、高い位置にあるファンをずっと見上げながら掃除しなければならないので、とても大変な作業となります。日ごろからのこまめなお掃除が、より必要なタイプです。
また、シロッコファンを無理矢理外してしまうと、元に戻せない場合もございます。
ファンを外さないと掃除できないような汚れの場合は、お掃除のプロにお任せするのもおすすめです。また、ファンを自分で簡単に取り外せるタイプの新しい機種に交換するのも1つの方法です。
シロッコファン本体が外せる場合
本体カバー(ルーバー) → オリフィス(ベルマウス) → シロッコファンの順でパーツを取り外していきます。
※オリフィス(ベルマウス)は取り外せない機種もございます。機種によりパーツの取り外し方が異なりますので、お掃除をする際にはご使用されている機種の取り扱い説明書をご確認ください。
台所用中性洗剤を溶かしたぬるま湯に、本体カバー(ルーバー)、オリフィス(ベルマウス)、シロッコファンを浸して、やわらかいスポンジで汚れを落としてください。 シロッコファンの羽根部分の汚れが頑固な場合は、先のやわらかいブラシなどでこすり洗いがおすすめです。
洗い終わったあとは、からぶきをして水分をよくふき取ってください。
シロッコファンを戻す前に、本体内部についたホコリも、中性洗剤を染みこませた布でふき取りましょう。ここの部分は、ファンを取り外せるタイプでないと掃除ができない箇所です。
シロッコファン → オリフィス(ベルマウス) → 本体カバー(ルーバー) の順でパーツを戻せばお掃除完了です。 パーツの取り外しに慣れてしまえば、高い位置での掃除作業が軽減されるので、シロッコファンが取り外せるタイプの換気扇だと、格段にお掃除が簡単になります。