LIXILのトイレに採用されているアクアセラミックの技術は「100年クリーン」と謳って防汚性能が100年続く衛生陶器として売り出しているように、陶器製の便器やタンクは頑丈にできているので、100年利用できるとの説もあります。 しかしメーカーでは使用想定年数を10年としており、多くのユーザーが10~20年の間にトイレ交換を行っています。まだ使えるのに交換した方が良い理由とは?詳しくご案内させていただきます。
当社でトイレ交換をしたお客様の声で30%と最も多かったのは「古くなったため最新のトイレに変更したい」、次に27%で「掃除がしにくい」、16%で「水量が多いので節水したい」と続きます。「水漏れなどの不具合が多くなってきたから」という交換理由も12%と1割以上を占めました。
古くなったため最新のトイレに交換したい
トイレ交換時期の目安について
古くなったというのは具体的にどのくらいの期間を目安にするべきでしょうか。
トイレを構成するのは大きく分けて「便器部」と「機能部(暖房温水洗浄便座)」です。それぞれ交換目安年数が異なります。便器はつまり以外の不具合は生じにくい構造ですが、電子制御されている機能部については可動部も多く、他の住宅設備同様に10年が一つの目安と言えそうです。
便器の交換目安 | 機能部(便座)の交換目安 | |
---|---|---|
TOTO | 12~20年で交換が目安 | 8~15年で交換が目安 |
LIXIL | 15年以上が交換目安 | 10~15年で交換が目安 |
Panasonic | 20年以上が交換目安 | 10~15年で交換が目安 |
機能部(便座)のみの交換はできる?
お使いのトイレが一体型またはタンクレストイレで、ウォシュレット部分が故障して修理を依頼したところ、「部品がなく修理不可」「ウォシュレット部分の交換も販売終了となっていたため交換不可」の場合があります。またウォシュレット部分のみの交換費用が思いの外高かったため、まるごと交換を検討するようなケースもあります。取り付け時には見落としがちですが、実はウォシュレット交換が自由にできるのは、組合せ便器だけです。
トイレタイプ | 組合せ便器 |
一体型トイレ |
タンクレストイレ |
---|---|---|---|
機能部の交換 (緑の部分) |
便器に適合する温水洗浄便座の中からお好みに合わせて選べます。 | 専用品でなければ交換不可。選択肢は少なく、交換可能な機能部が廃盤となっている場合は機能のみの交換ができず、トイレまるごとの交換が必要です。 |
タンクレスでもウォシュレットを自由に組合せられるモデルもあります
Panasonic「NewアラウーノV」は、タンクレストイレでありながら市販されている暖房温水洗浄便座と組合せて使うことができます。また手洗いありタイプがあり、他のタンクレストイレには無い魅力が詰まっています。価格も安く抑えられていて人気の高い商品です。
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掃除がしにくいので交換したい
トイレ交換の理由として多いのは「より掃除がしやすいものへ交換したい」です。トイレは年々進化しており、どの商品も掃除、お手入れがしやすくなっています。各メーカーのお手入れしやすい機能についてご案内いたします。
清掃性・お手入れのしやすさが進化しています
掃除しやすいフチ形状
従来の便器はフチ部分にくぼみがあり、この裏に汚れが溜まりやすい形でした。ブラシが入りにくく、お掃除がしづらいため汚れが残ってしまい、悪臭の原因などになっていました。新しい便器は、水流方式を変えることでこのフチをなくし、拭き掃除しやすくお手入れ簡単な形状へと進化しました。お掃除を担う方に優しい設計を実現しています。
TOTO フチなし形状
リクシル フチレス
Panasonic ひとふき形状
機能部(ウォシュレット)の下まで拭ける
これまでは工具がなければ取り外しができなかった機能部(ウォシュレット)も、現在ではワンタッチで取り外せたり、リフトアップできるなど、各社ともに結合部回りに入り込む汚れを掃除しやすい配慮がなされています。多くのタンクレストイレではリフトアップ構造を採用しています。実際に使用した感覚では、取り外しできるタイプの方が目で見てお掃除できるので便利でした。
ワンタッチ着脱
お掃除リフトアップ
便器表面の特殊加工
新しい便器は表面に汚れが付きにくい特殊な加工が施されています。これにより、面倒だったトイレ掃除が簡単になりました。素材は今まで同様に陶器ですが、表面加工が大きく進化しています。実は凹凸していた表面をナノレベルまで磨いてツルツルにすることで、汚れを浮き上がらせて落としやすくしています。
TOTO セフィオンテクト
リクシル アクアセラミック
パナソニック スゴピカ素材
渦巻状の水流で節水も実現
昔の便器の洗浄は、上部の穴から下に向けて水を流すだけのものが主流でした。そのため、縦縞の汚れが残ったり、多くの水が必要でした。近年の便器は内側を渦巻状に水を流して洗浄するため、少ない水量でもキレイに流せます。便器にフチを作る必要が無くなったため、掃除もラクラクです。
TOTO トルネード洗浄
LIXIL パワーストリーム洗浄
パナソニック スパイラル水流
便器内を使うたびに除菌して黒ずみ汚れを防ぐ
使用ごとに便器内を自動で除菌してくれる機能を搭載したトイレが増えてきました。この機能は一体型・タンクレストイレだけでなくウォシュレット・シャワートイレ・温水洗浄便座にも搭載しているので、組合せ便器でもご使用いただけます。
TOTO 便器きれい
リクシル プラズマクラスター
パナソニック オゾンウォーター
1回の洗浄水量が多いトイレから交換したい
トイレの節水性能は2006年を境に格段に向上しています。それ以前のトイレは一回の洗浄に使用する洗浄水量は10L以上。それに比べて現在のトイレは6L以下、TOTOネオレストシリーズに至っては3.8Lと、約半分以下と節水性能が進化しています。現在お使いのトイレが2006年以前のものであれば、新しいトイレに交換するだけで日々の水道使用量を抑えられるというメリットを得られます。
2006年以降に販売されたトイレは節水化が進んでいます各トイレごとの洗浄水量一覧
便器・タンクの他、別途便座を組合せて使う「組合せ便器」のメリットは、便座部(ウォシュレット)が壊れる・不具合が生じるといったことがあっても便器・タンクはそのまま使える点です。バリエーションも多く、清掃性に優れたモデルもあります。
メーカー | トイレシリーズ | 大洗浄 | 小洗浄 |
---|---|---|---|
TOTO | ピュアレストQR | 4.8L | 3.6L |
ピュアレストEX | 4.8L | 3.6L | |
ピュアレストMR | 4.8L | 3.6L | |
パブリックリモデル便器 | 4.8L | 3.6L | |
量産型一般便器 タンク式 | 8.0L | 6.0L | |
量産型一般便器 三角タンク式 | 8.0L | ― | |
コンパクトリモデル | 8.0L | ― | |
LIXIL | アメージュ | 5.0L | 3.8L |
Janis | バリュークリン | 4.8L | 4.0L |
ココクリン | 4.8L | 4.0L | |
ユニクリン | 4.8L | 4.0L |
便座部分がタンク部分と一体成型されていてスタイリッシュなフォルムに仕上がっていて、凹凸が少なくお手入れしやすいのが一体型トイレの特徴です。タンクレスのようなデザインでありながらタンクが内蔵されていて低水圧の住宅でも設置できる点も◎です。
メーカー | トイレシリーズ | 大洗浄 | 小洗浄 |
---|---|---|---|
TOTO | GG/GG-800シリーズ | 4.8L | 3.6L |
LIXIL | アメージュシャワートイレ | 5.0L | 3.8L |
プレアスLS | 5.0L | 3.8L |
各社のフラッグシップモデルがラインナップされているタンクレストイレはデザイン性に優れ、一体型トイレよりも更に凹凸が少なくスタイリッシュに仕上がっています。フラッグシップモデルは機能性にも優れていて、優れた機能を多く搭載しています。
メーカー | トイレシリーズ | 大洗浄 | 小洗浄 |
---|---|---|---|
TOTO | ネオレストRS | 3.8L | 3.0L |
ネオレストAS | 3.8L | 3.0L | |
ネオレストLS | 3.8L | 3.0L | |
ネオレストNX | 3.8L | 3.0L | |
LIXIL | サティスS | 5.0L | 3.6L |
サティスG | 5.0L | 3.6L | |
サティスX | 6.0L | 5.0L | |
Panasonic | NewアラウーノV | 4.6L | 3.0L |
アラウーノS160 | 4.8L | 3.6L | |
アラウーノL150 | 4.8L | 3.6L | |
Janis | スマートクリン | 4.5L | 4.0L |
便器・タンクの不具合があるので交換したい
タンク式トイレの便器排水構造は、基本的に古いトイレと変わりありません。単純な構造で、大量のトイレットペーパーを流したりしてつまりが起きるなど以外では、不具合・故障が起きることはあまりありません。内部の金具部分、ボールタップやダイヤフラムなどの摩耗劣化部品など寿命のあるものは、定期交換が必要となります。メーカーの修理部品は生産終了からおよそ7年となっているため、部品がなく修理ができず交換が必要となるケースもあります。ただし、組合せ便器のタンク内部品については汎用品にて取り替える事ができる場合もあります。
トイレタイプ | 組合せ便器 |
一体型トイレ |
タンクレストイレ |
---|---|---|---|
部品交換 | タンク内部品は消耗品で交換は比較的容易。部品も入手しやすい。 | 給水フィルターや脱臭カートリッジなどはご自身で交換可能ですが、その他の便器内部については製造元メーカーメンテナンスでなければ交換できません。 | |
修理対応 | 便器・タンクの修理機会は少ない。修理は主に機能部(温水洗浄便座)に必要。 | 部位に関係なく不具合が生じた際は基本はメーカー修理対応が必要になります。 |
たとえ修理ができたとしても、その後に別の箇所が壊れる、水漏れするなど、ご使用年数によってはリスクも考えられます。不具合が生じた箇所、機能部・便器部それぞれどれぐらい使用しているのかによって修理したほうが良いのか、取り替える方が良いのかのタイミングについてまとめましたので、ご参照ください。
不具合・故障個所 | その他の箇所の症状 | 修理・交換の推奨 |
---|---|---|
機能部
使用10年以上
(便座) |
便器・タンクは2006年以前 のモデルを使用している |
まるごと交換を推奨します |
便器・タンクは2006年より後 のモデルを使用している |
便座のみ交換を推奨します | |
機能部
使用10年未満
(便座) |
便器・タンクは2006年以前 のモデルを使用している |
まるごと交換を推奨します |
便器・タンクは2006年より後 のモデルを使用している |
便座の修理を推奨します | |
便器
2006年以前製造
タンク |
ウォシュレット(便座)に 不具合がある |
まるごと交換を推奨します |
ウォシュレット(便座)に 不具合はなし |
便器タンクの交換を推奨します | |
便器
2006年以降製造
タンク |
ウォシュレット(便座)に 不具合がある |
まるごと交換を推奨します |
ウォシュレット(便座)に 不具合はなし |
便器タンクの修理を推奨します |
ウォシュレット・シャワートイレの不具合・故障例
- 接続部からの水漏れ
- 便座部劣化による表面剥がれ・変色
- シャワーノズルが出てこない
- 室内暖房機能が使えない
- 脱臭機能が動作していない
- 電気使用量が高くなった(節電が機能してない)
- 本体からの水漏れ
- 温水で洗浄できない
- 暖房便座が使えない
- 節電機能が効いていない
- 電源が入らない
- 便座の自動開閉・リモコン開閉機能が使えない
便器・タンク部の不具合例
- 陶器部分が割れている
- 老朽化によるひび割れ
- レバーが動かない
- レバーが取れてしまった
- 経年劣化で便器に汚れがこびりつく
- トイレットペーパーによる便器詰まり
- 経年使用による変色
- 便器洗浄時に大小切り替えができない
- 手洗いから水が出ない
その他の箇所で不具合が起きる例
- 手すりがぐらついている
- 床タイルの割れ
- 排水口からニオイが上がってくる
- 床クッションフロアの変色
- 壁クロスの剥がれ・変色
- 換気扇が吸わない・動かない
- 給水管・排水(ジャバラ)パイプ部分からの水漏れ
不具合・故障個所 | 使用年数 | 修理・交換の推奨 |
---|---|---|
機能部
(便座) |
使用年数5年未満 | 機能部の修理を推奨します |
使用年数5~8年 | 機能部の交換を推奨します | |
使用年数10年以上 | まるごと交換を推奨します | |
便器
|
使用年数5年未満 | メーカーメンテナンス への依頼を推奨します |
使用年数5~8年 | メーカーメンテナンス への依頼を推奨します |
|
使用年数10年以上 | まるごと交換を推奨します |
機能部の不具合・故障例
- 本体からの水漏れ
- 便座部劣化による表面剥がれ・変色
- 温水で洗浄できない
- シャワーノズルが出てこない
- 便座ヒーターが使えない
- 室内暖房機能が使えない
- 節電機能が効いていない
- 脱臭機能が動作していない
- 電源が入らない
- 便座の自動開閉・リモコン開閉機能が使えない
- 電気使用量が高くなった(節電が機能してない)
便器・タンク部の不具合例
- 便器部分が割れている
- 老朽化によるひび割れ
- レバーが動かない
- レバーが取れてしまった
- 経年劣化で便器に汚れがこびりつく
- トイレットペーパーによる便器詰まり
- 経年使用による変色
- 便器洗浄時に大小切り替えができない
- 手洗いから水が出ない
その他
- 手すりがぐらついている
- 床タイルの割れ
- 排水口からニオイが上がってくる
- 床クッションフロアの変色
- 壁クロスの剥がれ・変色
- 換気扇が吸わない・動かない
- 給水管・排水(ジャバラ)パイプ部分からの水漏れ
和式トイレから洋式トイレにリフォームする場合
大掛かりなリフォームでは、不便な和式トイレから洋式トイレへのリフォームも、トイレを交換する理由に挙げられます。和式トイレは比較的狭いスペースでも利用が可能ですが、洋式トイレを快適に利用するには、設置する便器の先端から前の壁(または扉)までの寸法は、利用される方の身長にもよるものの、最低でも40cmのスペースが必要で、できることなら50cmはほしいところです。
各メーカーの主要トイレ本体の奥行きをまとめましたので、商品を選択する参考にしてみてください。
交換できるくんでは現在和式から洋式トイレへの交換工事は対応しておりません。
トイレ仕様 | メーカー | トイレシリーズ | 本体奥行 | 必要最低奥行 | 理想の奥行 |
---|---|---|---|---|---|
組合せ便器 | TOTO | ピュアレストQR | 760mm | 1160mm | 1260mm以上 |
LIXIL | アメージュ | 760mm | 1160mm | 1260mm以上 | |
組合せ便器 | TOTO | GG 手洗いあり | 760mm | 1160mm | 1260mm以上 |
GG 手洗いなし | 719mm | 1119mm | 1219mm以上 | ||
LIXIL | アメージュ シャワートイレ |
760mm | 1160mm | 1260mm以上 | |
プレアスLS | 720mm | 1120mm | 1220mm以上 | ||
タンクレストイレ | TOTO | ネオレストLS | 735mm | 1135mm | 1235mm以上 |
ネオレストAS | 702mm | 1102mm | 1202mm以上 | ||
ネオレストRS | 700mm | 1100mm | 1200mm以上 | ||
LIXIL | サティスX | 790mm | 1120mm | 1220mm以上 | |
サティスG | 720mm | 1120mm | 1220mm以上 | ||
サティスS | 650mm | 1050mm | 1150mm以上 | ||
Panasonic | NewアラウーノV | 700mm | 1100mm | 1200mm以上 |
和式トイレから洋式トイレにリフォームする際のその他注意点
和式トイレの排水芯と洋式トイレの排水の位置は大きく異なります。既存和式トイレを解体するので排水の配管の移設は可能ですが、床下の高さによって配管移設できる位置が制限されるケースがあります。
標準の200mm排水芯では対応できない場合があるため、排水はリモデルタイプを選ばれる方が無難です。排水タイプについては実際に施工される業者さんにご相談の上、お決めください。
また、和式トイレには準備されていることがほとんどないコンセントも設けておいたほうが良いでしょう。ウォシュレットまたは暖房便座の取り付けたい場合は、トイレ室内のコンセントが必須です。
取り扱いトイレメーカー一覧
全てのメーカーをご案内するトイレの商品一覧です。
- 防汚機能
- セフィオンテクト
- 洗浄機能
- トルネード洗浄
- 防汚機能
- スゴピカ素材
- 洗浄機能
- スパイラル水流
- 防汚機能
- アクアセラミック
- 洗浄機能
- パワーストリーム洗浄
極みトリプル水流
トイレリフォーム・交換工事について
トイレリフォームのオプション工事・費用
トイレリフォームお役立ちノウハウ
トイレリフォームの流れ
1 Step1. 商品を選ぶ
交換されたいトイレをお選びください。当社にてお客様にあった商品をご案内することも可能です。
2 Step2. 見積りをご依頼
トイレが決まったら見積りをご依頼ください。現行の画像をお送りいただければ、設置適合確認も当社で行います。
3 Step3. ご注文
見積りの内容にご納得いただいたらご注文手続きをお願いいたします。工事日程のご希望をお伺いします。
4 Step4. 工事お伺い
工事担当が商品を持って、お客様のご自宅へお伺いし、交換工事一式(便器の取り付けやオプションの内装張替等)を行います。