日常生活に欠かせない「水」。
蛇口をひねればすぐに利用できるだけに、水道代などのコストを意識せずについつい使いすぎてしまいがちです。
裏を返せば、ちょっとした意識で節水することができ、環境にも家計にもやさしい取り組みができます。
効果の高い節水蛇口やシャワーヘッドと合わせて簡単にできる節約方法をご紹介します。
1. 節水蛇口・節水シャワーヘッドのご紹介
エコへの関心や節約意識の高まりから当社でも節水蛇口に関する質問が多く寄せられます。
光熱費の節約は頑張った結果が公共料金に表れやすいのもポイントですが、節水蛇口については本体やパーツを交換するだけで簡単に費用を抑えられるのが大きなメリットです。
普段の生活で特別な意識をすることなく節水可能なため人気のある蛇口です。
おすすめの節水蛇口&シャワーヘッド
おすすめ節水蛇口1
タッチレス水栓(センサー式蛇口)キッチン
必要な時だけ水を出してくれるので節水効果が高いのはもちろんですが、レバーやスイッチを操作する必要がないので衛生的かつ快適にご使用いただけます。
キッチンの蛇口をこれに替えると、水ハネの減少にも期待できますね。
キッチンや洗面所への設置に向いており、通常の蛇口と比べやや値段が高めですが、高いデザイン性もあってとてもおすすめできる蛇口です。
おすすめ節水蛇口2
サーモスタット式水栓+節水シャワーヘッド浴 室
サーモスタット式水栓は、温度調整用のダイヤルがついた水栓です。
お湯が出てくるまでの「捨て水」を最低限に抑えることができるため、お湯をよく使う浴室への設置が一般的ですが、シャワーヘッドのボタンで水を一時止水できる機能がついた「クリックシャワー」や通常よりも水の使用量を抑えた「節水シャワーヘッド」とセットで交換するとより効果的です!
さらに節水能力アップ!おすすめ組み合わせ例
もっと知る! 今、人気の節水型シャワーヘッドとは?
節水シャワーヘッドは、「吐水量そのものを減らす」設計がなされています。それでいて、浴び心地はふつうのシャワーと変わらないように、メーカーの様々な工夫がなされています。
コンフォートウエーブシャワーヘッド
コンフォートウエーブシャワーヘッドは、節水効果の高いTOTOのシャワーヘッド。
節水設計ながら流水経路に仕掛けがあり、波打つように大粒の水玉が飛び出すため、浴び心地は従来のシャワーヘッドと変わらないどころかむしろ快適。
クリックシャワーヘッド
手元で「クリック」して水を出し止めできるのがTOTOのクリックシャワーヘッドです。
シャワー中にシャンプーを取る時など、こまめに吐水を止めることで節水効果が期待できます。
従来のシャワーのようにいちいち蛇口のハンドル・レバーに手をかける必要がないので、操作性も快適でおすすめです。
また、クリックシャワーヘッドは上述の「コンフォートウエーブシャワーヘッド」と一体になっており、上記の機能も併せて考えると非常に高い節水効果を発揮します。
※クリック操作の画像は、旧品番のものです。
おすすめ節水蛇口3
定量止水付サーモスタット式水栓浴 室
定量止水付の水栓は、給湯器に湯張り機能が無いご家庭で大きな節水効果を期待できます。
設定した湯量で自動的にストップするので蛇口のみでお湯張りをする場合に必要以上の吐水をすることがありません。
定量ハンドルで湯量を設定します。
おすすめ節水蛇口4
オートストップ水栓洗面台
オートストップ水栓は、1回のスイッチ操作で決まった量の水を出す蛇口です。
吐水後は自動で止まるため、使い過ぎ防止には非常に効果的と言えます。
公共施設のトイレなどでよく採用されていますが、実は家庭用にも販売されています。
節水になるのはもちろん、うっかり閉め忘れることもなくなるので便利です。1回ごとの吐水量はカンタンに調節できます。
その他の節水グッズ
交換できるくんでの扱いはございませんが、その他にも蛇口に取り付けるタイプの節水グッズがございます。一部をご紹介いたします。
節水グッズ1
節水コマ
取りつけるだけで節水になる「節水コマ」。コマ中央にある突起部で水の流れを遮ることで、一度に流れ出る水の量を減らすことが可能です。
自治体によっては、節水奨励の一環として無償配布しているところも。
ただし、取りつけられるのはハンドルタイプの蛇口のみで、レバータイプのものには構造上つけられないのでご注意ください。
※コマについては、詳しくは「蛇口の仕組み」のページをご覧ください。
節水グッズ2
節水キッチンシャワーヘッド
キッチン水栓の先に取り付けて使う「キッチンシャワーヘッド」。
水流をシャワー状にしてくれたり、首振りができるようになったりと便利なだけではなく、多くは節水機能を発揮します。
使用水量を減らすにも関わらず、広範囲の散水により汚れを落としやすくなるので、合理的でおすすめな節水グッズと言えます。
2. 水道代はどのくらいかかっている?
ふだん、水道代はどのくらいかかっているのでしょうか。実際の請求額はより複雑な計算式で算出されていますが、節水を意識する際には、以下のような目安でとらえるとわかりやすいです。
地域や使用状況にもよりますが、ここでは1ℓの単価=約0.24円として考えます。
また、1分間の蛇口吐水量=約12ℓに相当するので、
試しにその際の水道代を計算してみましょう。
0.24円 × 12ℓ = 2.88円
逆に考えれば、蛇口を使う時間を1分短くすると、約3円の水道代を節約できると言えますね。
蛇口以外から水を使う場合でも、使用量がわかれば、単価0.24円をかけるだけで概算が分かります。
※水道の使用量については水道局などの検針票などでも確認できます。
※1ℓの単価は、2019年8月時点の東京都水道局の試算例を参考にしたものです。
実際の単価換算は自治体や時期、使用状況によっても異なりますのでご注意ください。
【参照】東京都水道局 平成27年度 一般家庭水使用目的別実態調査
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/shiyou/jouzu.html
3. 水を良く使う場面で意識する節水方法とは?
日常生活では、具体的にどのような場面で水を多く使っているのでしょうか。ご家庭の水の使われ方の大まかな内訳について確認します。
「東京都水道局 平成27年度
一般家庭水使用目的別実態調査」参照
(2019年10月時点)
水の使われることが多い場所から節水を意識するのがポイントです。こちらでは使用量の多いシーンから順にご紹介していきます。
第1位:お風呂
第1位は、やはりお風呂です。
お湯張りをすることの多い冬に使用量が上がりますが、年間を通して水を多く使う傾向にあり、平均すると水の使用量の半分近くを占めています。
占める割合が大きい分、節水による効果をもっとも実感しやすいシーンだと言えます。
1分のシャワー吐水量=約12ℓ
0.24円 × 36ℓ = 8.64円
8.64円 × 4人 = 35.56円
34.56円 × 365日 = 12,614.4円
4人家族なら、1人のシャワー時間を毎日3分短くすると、年間 約12,000円 の水道代節約に!
浴槽1杯分=約200ℓ
0.24円 × 50ℓ = 12円
12円 × 180日 = 2,160円
※1年のうち約半分(180日)湯を張る想定。
お湯張りの湯量を1日50ℓ減らすと、年間 約2,000円 の水道代節約に!
第2位:トイレ
第2位はトイレです。
洗浄にたくさんの水を使っており、特に消費量の多い古い機種だと「大」1回で20ℓ、蛇口で2分弱に相当する量を一瞬で消費します。
古い機種の「大」=13~20ℓ
洗浄に使う際には水量は機種によって固定なので、使い方の工夫で減らすことはできず、水量の少ないトイレに交換することが有効な節水対策になります。
最新のトイレの洗浄水量は「大」1回で3.8~6ℓにまで抑えられているため、現在お使いのトイレによってはかなりの節約が見込めます。
最新機種の「大」=3.8~6ℓ
0.24円 × 16.2ℓ = 3.888円
古い機種と最新機種とでは、「大」1回あたり最大約4円の差があると考えられます。
詳しい年間の試算に関しては、節水トイレを扱った特集ページがございますのでそちらをご覧ください。
※こちらのページの試算では、1ℓの単価を0.265円としています。
第3位:炊事(キッチン)
第3位は炊事場、すなわちキッチンでの水の消費です。
どちらかと言えば、料理の工程よりも洗い物の消費量が大きく、また意識して節水しやすい分野です。
たとえば、あらかじめ「つけおき洗い」をするようにすれば総水量を削減できます。
試しに、水を使う時間を5分削減したものとして試算してみましょう。
1分間の蛇口の吐水量=12ℓ
0.24円 × 60ℓ = 14.4円
14.4円 × 365日 = 5,256円
毎日の皿洗いの時間を5分短くすると、年間 約5,000円 の水道代節約に!
第4位:洗濯
第4位は洗濯です。
お湯張りをする時期はお風呂の残り湯で洗濯すると効率的です。
ただし、衛生面から、「すすぎ」は水道水で行うようにしましょう。
5kgの「洗い」にかかる水量=50ℓ
※3~4人家族の平均的な洗濯物の重さです。
すすぎを含むと、総水量は100~110ℓ程度です。
0.24円 × 50ℓ = 12円
12円 × 180日 = 2,160円
※1年のうち約半分(180日)湯を張る想定。
残り湯を活用するようにすると、年間 約2,000円 の水道代節約に!
第5位:洗面・その他
洗面は、その他とまとめられて第5位の使用量となっていますが、軽視はできません。
歯磨きなどの日課を少し意識すれば大きな効果が望めます。
たとえば、歯磨きの間ずっと水を流しっぱなしにすることは考えにくいですが、「ゆすぎ」の間は水を出しっぱなしに……という方も少なくないのではないでしょうか。
その間の水を止め、コップに汲み置いた水でまかなうのが有効な節水対策になります。
ゆすぎの平均時間=30秒
1コップに汲み置いた水=0.2ℓ
0.24円 × 5.8ℓ = 1.392円
1.392円 × 4人 = 5.568円
5.568円 × 365日 = 2,032.32円
4人家族なら、全員がゆすぎの間水を止めるようにすると、年間 約2,000円 の水道代節約に!
4. まとめ
代表的な節水方法をいくつかご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
蛇口やシャワーヘッド自体の交換も効果的ですが、節水を意識するだけでも十分な対策になりますのでぜひお試しください。
ご不明点やお困りごとがございましたら、ぜひ交換できるくんにご相談ください。