給湯器にはいくつか種類があり、主に給湯専用とオート、フルオートに分類されます。交換の場合、基本的には既存機器の後継品番を取り付けますが、「オート」「フルオート」については交換の際に変更することが可能です。そこで、オートとフルオートの機能の違いをご紹介いたします。
オート・フルオートの基本機能
給湯器のオートとフルオートは、お風呂に関わる機能を自動で行うか全自動で行うかの違いになります。オートは、湯はりから追い焚き、保温までを自動で行い、フルオートは湯はりから追い焚き、保温、たし湯までを自動で行います。 以下で、「ふろ自動」機能を使った際の、自動運転中の一連の流れをご紹介します。
リモコンの自動ボタンを押すと、お好みの設定温度で設定湯量まで自動的にお湯はりを行います。
浴槽の湯量をチェックし、温度が下がると自動で追い焚きを開始。設定温度で自動保温します。
お湯が減った場合は、手動でボタンを押して、たし湯をします。
リモコンの自動ボタンを押すと、お好みの設定温度で設定湯量まで自動的にお湯はりを行います。
浴槽の湯量をチェックし、温度が下がると自動で追い焚きを開始。設定温度で自動保温します。
設定湯量より3~4cm水位が下がると自動的にたし湯を行い湯量をキープ!
浴槽のお湯を捨てる際、新しいきれいなお湯(または水)でおいだき配管内を自動洗浄します。
フルオートは水位センサーを備えており、水位を基準にお湯の量を管理しています。そのため、水位が設定値より下がると自動たし湯機能によって設定水位までお湯が足されます。一方オートタイプは、水位センサーを備えておらず、湯量で管理しているため設定した湯量でお湯はりをストップし、その後増えることはありません。
※パロマの給湯器の場合、オートタイプの給湯器も配管自動洗浄を行います。ただし、フルオートタイプとは異なり、自動運転が完了(自動スイッチが消灯)した時に配管洗浄が作動します。
「ふろ自動」を使った残り湯の沸かし直しの違い
オートとフルオートは、浴槽内に残り湯がある状態で「ふろ自動」を押した場合のお湯のたまり方などに違いがあります。その違いについてをご紹介します。
設定湯量では止まらず、残り湯の湯量により、増える湯量にバラつきがある状態で追い焚きが完了します。
※残り湯の温度と設定温度が5℃以内の時、「ふろ自動」を押してもお湯は沸きますが、湯量は少し増えるだけです。
※湯量を増やしたくない場合は、「追い焚きボタン」を押し、手動で追い焚きを行います。この場合、保温機能は働きません。
残り湯の湯量に関係なく、設定水位まで湯量を自動調節して、追い焚きが完了します。
※湯量を増やしたくない場合は、「追い焚きボタン」を押し、手動で追い焚きを行います。この場合、保温機能は働きません。
水位センサーで湯量を管理しているフルオートは、残り湯を含めた湯量をみるため、お湯が溢れることがありません。しかし、オートは水位での管理ができないため、「ふろ自動」を使った沸かし直し(追い焚き)を行うと、浴槽から溢れたり、湯量にバラつきが出ます。
オート・フルオート機能比較一覧
上記で紹介した基本機能のほかに、フルオートは、オートよりも自動機能が多く搭載されています。基本機能以外の自動機能の違いを比較します。
オート
フルオート
&自動保温
自動洗浄※
自動追い焚き
※パロマの給湯器の場合、オートタイプの給湯器も配管自動洗浄を行います。
ただし、フルオートタイプとは異なり、自動運転が完了(自動スイッチが消灯)した時に配管洗浄が作動します。
フルオートにのみ搭載されている機能
フルオートにしか搭載されていない自動機能3つを詳しくご紹介します。
自動たし湯
設定湯量よりも約4cmほど水位が下がると、自動的にたし湯を行い、湯量をキープします。
お風呂に入る人が多く、浴槽内のお湯をよく使うご家庭におすすめの機能です。
追い焚き配管自動洗浄
浴槽のお湯を捨てる際、循環アダプタよりも水位が下がると、自動的に新しいお湯で追い焚き配管内を洗い流す機能です。
追い焚き配管にたまったままのお湯や水の雑菌などが、新しく湯はりしたお湯の中に流れ込むのが気になる方におすすめです。
※パロマの給湯器の場合、オートタイプの給湯器も配管自動洗浄を行います。
ただし、フルオートタイプとは異なり、自動運転が完了(自動スイッチが消灯)した時に配管洗浄が作動します。
入浴検知による自動追い焚き
人が浴槽に入ったことを検知し、入った人がぬるいと感じる前に自動で追い焚きをする機能です。
※自動追い焚き&自動保温機能の場合、一定の間隔(30分ごとや20分~60分ごとなど、メーカーにより異なります。)で湯温をチェックし、温度が下がっていれば追い焚きをします。すぐに温度を上げたい場合は、追い焚きボタンを押して追い焚きする必要があります。
ふろ自動運転中にもかかわらず、湯温がぬるく感じて追い焚きをすることがある方におすすめの機能となります。