給湯器とは、その名称の表すとおり、水をお湯に温め、供給する住宅設備機器のことです。蛇口をひねるとすぐお湯がでて、キッチンでお湯を使ったり温かいお風呂に入れるのも、住まいに設置された給湯器の働きのおかげです。お湯を温めるための燃料には、都市ガス、プロパンガス、石油、灯油などが使われます。燃料に電気を使うものは給湯器ではなく、電気温水器と呼ばれています。
ガス給湯器とは
ガス給湯器でお湯を沸かす仕組み
ガス給湯器には水、ガス、電気が必要
給湯器でお湯をわかすためには「水」、水をお湯にするための燃料となる「ガス」、給湯器自体を動かすための「電気」が必要です。そのため、給湯器には水道管、ガス管、電源線が接続されています。
そして、沸かしたお湯を住宅内の蛇口やお風呂に供給するために、給湯器からは給湯管や、お風呂の追い焚き管が出ています。
水からお湯になるまで
ガス給湯器は、水の通水がスイッチ代わりになっています。そのため、蛇口のお湯ハンドルをひねったり、リモコンでお風呂へのお湯はりボタン、追い焚きボタンが押されると、給湯器内部に通水が始まり、給湯器内部にある水量センサーが感知して、お湯の温めが開始されます。給湯器内部に通水した水は、ガスを利用した熱交換器という機械でお湯に温められ、給湯管や追い焚き管を通って蛇口や浴槽に給湯されます。
水の通水がスイッチになっている給湯器ですが、機器自体は電気で動いているため、停電の際はリモコンがあってもお湯を出すことができません。
ガス給湯器で暖房する仕組み
給湯器には、給湯するだけではく、温めたお湯を利用して床暖房や、浴室暖房乾燥機など、住まいの暖房などができるオプション機能を持った種類の『給湯暖房熱源機』があります。
床暖房の場合なら、床の下に通した温水用のマットに、給湯器で加熱したお湯を通すことで、床面を温めることができます。
給湯器が80度程度の高温のお湯をつくり、そのお湯を暖房回路を通じて浴室に循環させて、温水の熱で浴室の暖房や衣類乾燥を行います。
用途別のガス給湯器の種類
ガス給湯器には、給湯機能に応じていくつか種類があります。戸建てか集合住宅か、お住まいの広さなどによって、設置される種類がある程度決まってきます。
給湯専用機
キッチン、浴室、洗面所などの蛇口からお湯をだす機能に絞ったシンプルなタイプです。お湯の温度調整などは蛇口の水を混ぜることで調整するため、リモコンが設置されていない場合もあります。お風呂への給湯は蛇口のお湯から貯めるタイプ。単身世帯やアパートなど、少人数で住むことを前提とした住まいに設置される場合が多いです。
給湯器(高温水供給タイプ)
キッチン、浴室、洗面所などの蛇口からお湯をだす機能に加えて、浴室の浴槽へのお湯はりができるのがこのタイプ。
追い焚きは循環式でなく、80℃から90℃の高温水を注湯する事で浴槽内の湯量は増えますが温度回復できます。最近は新しく設置されるケースはあまりありませんが、交換する際は同じタイプでの交換になります。
ふろ給湯器
キッチン、浴室、洗面所などの蛇口からお湯をだす機能に加えて、浴室の浴槽へ自動でお湯をはったり、追い焚きができる機能がついているのがこのタイプ。ファミリーで住まわれる戸建てや集合住宅への設置が多いタイプです。浴室の浴槽に、湯はり用の穴(循環アダプタといいます)が設置されていて、お湯の温度調整をしたり、浴槽へのお湯はり設定のために、リモコンとあわせて設置されます。
給湯暖房用熱源機
キッチン、浴室、洗面所などの蛇口からお湯をだす機能に加えて、浴室の浴槽へ自動でお湯をはったり、追い焚きができる機能に加えて、オプションで床暖房や浴室暖房乾燥機の機能を持った高機能タイプです。ファミリーで住まわれる戸建てや集合住宅に設置されています。高機能のため、交換の際は同じタイプへの交換が必要なのと、給湯器自体が、オプション機能により他のタイプより価格が高額になります。
給湯器の仕組み、種類がわかったところで、
では、ご自宅に合う給湯器を探してみましょう。
※当社、2024年10月の販売実績より算出 / 壁掛・PS設置のエコジョーズ給湯器ランキングを抜粋
※壁掛・PS設置のエコジョーズ給湯器ランキングを抜粋
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電気給湯器とは
電気給湯器(電気温水器)の仕組み
電気給湯器は別名「電気温水器」と呼ばれているもので、電気を使ってヒーターを温め、その熱を利用してお湯を作る給湯器です。火を使っていないので火事になる危険性が少なく、作ったお湯をタンクに貯める仕組みのため、蛇口を開けばすぐにお湯が出るのが魅力です。また電気料金が安い深夜の電力を使うことで、光熱費が昼間の約3分の1に抑えられるなど、経済的なメリットも大きいのが特徴です。
一方、使用できるお湯の量が決まっているので、機種によっては「湯切れ」を起こす事もあります。
電気給湯器の価格はガス給湯器と比較して大きな差はありませんが、貯湯タンクを置く場所が必要になるため、設置スペースを広くとらなければならないデメリットもあります。
タンクの中に電気ヒーターが組み込まれており、夜間の深夜電力等を使用して、タンク内のお湯を沸かします。
電気給湯器(電気温水器)のメリット・デメリット
・火を使用しないので安全性が高い
・電気代を節約しやすいのでランニングコストが抑えられる
・すぐにお湯が出る
・タンクに貯湯しているため非常時にもお湯が使える
・湯切れが起きる可能性がある
・湯切れが起きた場合、再沸かし上げに時間がかかる
・初期導入費用が高い
・貯湯タンクのスペースが必要なため、設置場所が限られる
・貯湯式のためシャワー・お湯の勢いが弱くなる
高効率なエコ電気給湯器、エコキュート
電気で動く給湯器の中でも、ヒートポンプを使う給湯器をエコキュートと呼びます。
室外機を使って大気中から熱を集めて圧縮機へ運び、電気エネルギーによって熱を生み出すため、比較的少ない電気代でお湯を沸かすことができる省エネ給湯器です。
長期的に使う場合は、通常の電気給湯器よりも経済的になります。
石油給湯器とは
石油給湯器(灯油給湯器)の仕組み
石油給湯器は温水ボイラーと呼ばれる家庭用の小型ボイラーを指します。たくさんのお湯を使う機会が多い寒冷地で、特に需要が高い給湯器です。ランニングコストが安いため、冬場の光熱費がかさみやすい寒冷地で広く普及しています。
一方で燃料に灯油を使用するので、原油価格変動の影響を受けやすいというデメリットがあります。
石油給湯器は、大別すると水道直圧式と減圧式の2タイプがあります。直圧式の石油給湯器は水道圧力をそのまま利用して、直接加熱するので勢いのある給湯が可能です。一方、減圧式の石油給湯器は別名「貯湯式」とも呼ばれており、ある程度のお湯を給湯器の中の貯湯タンクに溜めているため、短時間ならシャワーを出したり止めたりしても温度変化が少ないのが特長です。
石油給湯器にもエコフィールという高効率なエコタイプが販売されています。
水道の圧力で利用するか(直圧式)、貯湯タンクに溜めて利用するか(貯湯式)という2タイプの違いがありますが、灯油を燃料に燃焼バーナーで給湯する仕組みは共通です。
石油給湯器(灯油給湯器)のメリット・デメリット
・燃料費が安いためランニングコストが経済的
・井戸水などにも対応可能な機種がある
・床暖房との連携が可能
・熱源としてのパワーが大きいため、多量のお湯を必要とする場合は向いている
・原油価格の影響を受けやすい
・燃料切れの可能性があるため定期的に残油量を確認する必要がある
・燃料タンクを設置するためのスペース確保が必要
・音(燃焼音)や燃焼時のにおいが気になる
札幌・仙台・関東エリアで石油給湯器交換の対応をしています
ノーリツ石油給湯器、コロナ石油給湯器、長府(chofu)石油給湯器ほか
※エコフィールなどの省エネ給湯器もございます。
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