交換できるくんでキッチンの水道蛇口交換を行う際の工事についてご紹介します。メーカー施工説明書だけではわからないプロの手順を写真付きで解説します。
自分でDIYできる?キッチン蛇口の取り付け手順
現在、お使いのキッチン蛇口(混合水栓)から交換できるかを判断します。蛇口のタイプや機種ごとに交換手順、取付穴径のサイズ、必要となる工具・道具が異なり、場合によっては本体には付属していない部品・部材を揃える必要があります。
一般家庭の蛇口交換に資格は必要ありません。施工の難易度もそれほど高くはないため、自分で蛇口交換を検討する方もいらっしゃいます。ただし、水道配管(給水・給湯配管)の接続を伴う作業になるため、誤った方法で交換すると水漏れ事故に繋がる可能性があります。
自分で取り付けできるかどうかはご自宅の設置状況や経験値によって異なりますので、一概に申し上げることはできません。
※給排水接続(及び電気工事)の基本的な理解が必要です。 ※DIYを行う場合は、お客様の自己責任でお願いいたします。そのような事情のため、交換できるくんでは蛇口(水栓金具)商品単体での販売は行っておらず、責任を持って提供できる「商品+工事のセット販売」のみとさせていただいております。
・作業に不安な方は、商品と取付工事のセットを当社までご依頼ください。
建物や配管の状況によって、私どもプロでも苦戦するようなケースが多々あります。特に古い配管からの取り外しや、既設の蛇口が正しい施工をされずに取り付けされていたような場合には細心の注意が必要となります。
少しでも作業に不安がある方は多数の工事実績を持つ交換できるくんにお任せください。
故障かな?と思ったら交換する前に確認を
機種によって吐水キャップ・ストレーナーの取り外し方が異なります。詳しくは取扱説明書をご確認ください。
歯ブラシやたわしなどを使用して吐水キャップ・ストレーナーに詰まったゴミや汚れを取り除きます。
吐水口のストレーナーに汚れなどがつまり、「水やお湯の出が悪くなる」といった不具合が発生するケースがあります。DIYを行う前に、まずストレーナーを掃除してトラブルが解決するかご確認ください。簡単な修理・メンテナンスで正常な状態に戻ることもあります。
(カルシウムが多く含まれる井戸水などをご利用の場合に多く見られるトラブルです。)
ワンホールタイプのキッチン蛇口を自分で交換する手順
キッチン水栓(台所蛇口)の「ワンホールタイプ」をプロが交換する手順となります。
約10年〜15年程度でパッキンやシール材の経年劣化による水漏れ、異音、部品が壊れるケースが目立ちます。故障や不具合トラブルが発生してからの交換がほとんどですが、使い勝手向上を目的として機能性の高い蛇口へ交換することも可能です。
多くのシステムキッチンに搭載されているポピュラーな水栓。
手をかざして吐水や止水が出来る便利な自動水栓。
グースネック形状が主流。
卓上食洗機用の分岐水栓または分岐水栓取付口が設けられたタイプ。
カートリッジがスパウトの中に内蔵されたものとシンク下に設置する2タイプ。
ワンホールタイプには大きく4種類ありますが、取り付け穴が1つのみという構造は共通のため、基本的な交換の流れは同じです。このページでは「一般水栓」の交換について解説します。
手順1
交換に必要な工具と部材を用意
工具・部材のご紹介例としてAmazonサイトへのリンクをつけております。
工具・道具
立水栓取付レンチ
(水栓取り外しレンチ)
※メーカーにより異なる
メーカー | レンチ品番 | 対辺(図面) |
---|---|---|
TOTO | TZ40L | 13mm |
TZY15N | 23.5、25.5mm | |
LIXIL | KG-2 | 24.5mm |
KG-9 | 36、38.2mm | |
KVK | G30 | 13mm |
KPS955 | 38mm | |
SANEI | R356 | 14mm |
R357 | 39mm |
最近のキッチン蛇口はカウンター下に潜らなくてもカウンター上から施工ができる(「もぐらーず」など)タイプもあります。お使いの蛇口も同タイプであれば、モンキーレンチと蛇口に付属している六角レンチ(対角4mm)のみで交換が可能です。
シンク下面から締め付けて固定する蛇口の場合は立水栓取付レンチが必要です。さらに取付穴口径を拡大する場合はインパクトドライバー、ホルソー、下地用の板、固定用ビスなどが追加で必要となります。
状況によって必要とする工具・部材が異なりますので、現場に合わせてご用意ください。
手順2
蛇口を交換する前の下準備
キッチン床に養生シートを敷く
キッチン床に養生シートを敷く
キッチン床に傷や汚れがつかないよう、養生シートを敷いて作業します。養生シートがない場合はダンボールなどで代用し、養生の下に細かなゴミが入り込まないように注意しながら進めます。
シンク下を空けて、作業スペースを確保する
シンク下を空けて、作業スペースを確保する
蛇口の取り外しはキッチンカウンターの下に潜って作業する必要があります。キッチン下にある調理器具や調味料などは事前に取り出して作業できるスペースを確保します。
シンク下が引き出しの場合は、引き出しごと抜くことも可能ですが、割れ物や重量物に関しては同様に取り出しておきます。
当社では収納ラックなど組まれている場合も事前に撤去いただくようお願いしています。
商品に傷などがないか確認をする
商品に傷などがないか確認をする
用意した商品に傷や破損などがないか、部品がちゃんと揃っているかなどこの時点で開封して確認しておきます。外観上に問題がなければ交換作業に入ります。
手順3
止水する(給水を止める)
止水して残り水を出す
止水して残り水を出す
シンク下の給水・給湯配管に設置されている止水栓を時計回りにひねって止水します。止水後にキッチン水栓から吐水して溜まっている水を出し、配管を外した際に噴き出す水を少なくしておきます。
※吐水は水、お湯どちらも行います。
アングル型
ハンドル型
ストレート型
マイナスドライバーを使って閉めます。
配管が見えない場合は点検口を開ける
配管が見えない場合は点検口を開ける
最近のシステムキッチンであればほとんどの場合、給水・給湯管が見えていますが、一部で給水・給湯配管が点検口の裏側に配置されているケースもあります。
この場合は、点検口を開けて止水します。
止水栓が無い場合は元栓を止める
止水栓が無い場合は元栓を止める
シンク下に止水栓が取り付けられていないケースが稀にあります。この場合、屋外にある水道メーター(検針メーター)の元栓を回して宅内への水道供給を一旦止めなければなりません。
作業中は水道を止める形となりますので、浴室、洗面、トイレなどで一時的に水が使えなくなります。当社ではお客様(居住者様)にお声掛けをしています。
キッチン水栓専用の止水栓が取り付けられていない場合は、蛇口交換の際に取り付けておくと、台所だけの止水ができるので便利です。
水圧の調整や本体から水漏れした時も速やかに対処できます。
当社にご依頼いただいた場合、事前にご要望いただけましたら止水栓の取付費用を含めたお見積りをご案内いたします。
手順4
既設の古い蛇口を撤去する
給水・給湯配管からホースを取り外す
給水・給湯配管からホースを取り外す
止水栓二次側(蛇口側)のナットを緩めてホースを取り外します。この際、止水栓側が一緒に回らないようにモンキーレンチで固定しながら、ナット側だけを回します。
配管内に残っている水が出てくるので、作業位置の下にタオルや雑巾などを敷いておきます。
古い蛇口を取り外す
古い蛇口を取り外す
立水栓取付レンチを利用して、蛇口の下から根本にある固定金具を緩めていきます。ある程度緩んだら手で回して取り外します。
固定金具が外れたら蛇口本体はカウンター上から引き抜けるようになります。
金具が外れて真下に落ちてくる場合があるため、ご注意ください。
シンク下に潜らず施工できるタイプ(TOTO「もぐら〜ず」など)が採用されているケースもあります。交換する古い水栓がこのタイプならば六角レンチとドライバーを使って台座を外すことが可能です。
蛇口本体の前または後ろ側にあるキャップを取り外すと六角レンチが入る穴が出てきます。これを回すと本体を引き抜けるようになり、残った台座部分も同じ六角レンチで取り外すことができるため楽に交換できます。
手順5
天板周辺を掃除する
取付部の水アカ汚れを落としておく
取付部の水アカ汚れを落としておく
普段清掃できない部分なので、蛇口を取り外した際に清掃しておきます。水アカ汚れはアルカリ性となるので、酸性洗剤が有効です。
ただし、あまりに酸性度が強い洗剤は人造大理石やステンレスを劣化させる場合があります。まずは中性洗剤を試し、それでも取れない水アカ汚れのみ酸性洗剤を薄めながら少量ずつ使用します。
手順6
新しいキッチン蛇口を取り付ける
台座を取り付ける
台座を取り付ける
まずは取付穴に台座を合わせます。商品に付属してる六角レンチのみで取付が可能です。印のある部分が正面か後ろか、商品によって位置が異なるため、施工説明書にしたがい固定位置を決めます。
本体を取付穴に差し込む
本体を取付穴に差し込む
台座を取り付けた穴に新しい蛇口本体を差し込みます。シャワーホース引き出しタイプは施工説明書に従って、ホースを引き出した状態で取り付けていきます。
逆止弁付きソケットを止水栓に取り付ける
逆止弁付きソケットを止水栓に取り付ける
止水栓が回らないようにモンキーレンチで固定して逆止弁付きソケットを給水給湯止水栓に接続します。
一次側配管(止水栓の下側)がステンレス配管、塩ビパイプ、銅管の場合は見えない部分から漏水してしまう可能性があるのでしっかりと固定します。
ソケットにホースを接続する
ソケットにホースを接続する
先ほど取り付けたソケットに蛇口本体のホースを接続します。
ワンタッチ方式を採用しているTOTOはカチッと音がするところまで入れます。クイックファスナー方式を採用している他メーカーの場合はホースを真っ直ぐソケットに差し込んだ後に、横からクイックファスナーを取り付けていきます。
最後にホースが抜けないことを確認します。
シャワーホースを接続する
シャワーホースを接続する
新しく交換する蛇口がシャワーホース引き出しタイプの場合は、給水給湯接続後にシャワーホース(給水ホース)をシャワーホースソケットに接続します。
蛇口本体のホースが接続位置まで届かない場合や、近すぎてそのまま接続するとホースが折れてしまう場合は、ステンレスフレキホースで配管接続位置を調整します。シャワーホース引き出しタイプの場合は、シャワーホースに干渉しないように配管を工夫します。
折れてしまう例
止水栓の位置が高く、ホースが折れてしまう例
活用例
ステンレスフレキ管を使用することで緩やかに
配管を曲げた例
フレキホースは止水栓との距離を合わせパイプカッターで切断します。ツバ出し器とハンマーで袋ナットが外れないように(ツバ出し)加工を行います。
60mm以上 | TOTO、KVK |
---|---|
50mm以上 | SANEI |
30mm以上 | LIXIL |
手順7
漏水チェックと試運転を行う
水圧をかけて水漏れがないかチェックする
水圧をかけて水漏れがないかチェックする
キッチンの専用止水栓を反時計まわりに回して通水します。(水道メーター横の元栓で止水している場合はこの時点で開栓します。)
まずはこの状態で接続部から水漏れがないかを見ます。ホース引き出しタイプの水栓はホース接続口からの漏水も確認します。続いて吐水レバーを上げ下げして給水給湯に水圧をかけ、同じ箇所が漏水していないかをチェックします。
浄水機能付き水栓はカートリッジのエア抜きを行う
浄水機能付き水栓はカートリッジのエア抜きを行う
浄水機内蔵型の水栓を交換する場合は、設置後にカートリッジの通水を行います。カートリッジ内のエア抜きをするのが目的ですが、この作業は短時間のため完全なエア抜きにはなりません。設置後当面の間は、使用後に水がポタポタとでる症状が続きます。これは商品仕様で、使い続けることで解消されます。
※当社では賃貸住宅等で住居者が居ない、すぐに浄水を使用しないなどの場合はカートリッジを開封せずにお渡ししています。
給水量を調節する
給水量を調節する
取り付けた蛇口を全開に吐水して、水の飛び跳ね状態を確認します。勢いが強すぎる場合は止水栓を絞って調整します。実際に使用される方の使用感に合わせて変更します。
※止水栓を取り付けていない場合は給水量の調節はできません。
手順8
作業前の状態に戻して、交換完了
元の状態に戻す
元の状態に戻す
漏水チェックが完了したら、作業前の状態に戻します。点検口を開けて作業した場合は点検口を戻し、シンク下の引出しを抜いている場合は元に戻します。
周辺の清掃後、交換作業を完了
周辺の清掃後、交換作業を完了
養生シートを撤去します。当社ではキッチン周辺の清掃後にお客様立会いのもと動作確認や取り扱い説明を行い、工事完了確認書にサインを頂いてから蛇口交換完了としています。
ツーホールタイプのキッチン蛇口を自分で交換する手順
キッチン水栓(台所蛇口)の「ツーホールタイプ」をプロが交換する手順となります。
約10年〜15年程度でパッキンやシール材の経年劣化による水漏れ、異音、部品が壊れるケースが目立ちます。シンクキャビネットの一時撤去が必要になる事もあり、DIYの難易度も高めのタイプになります。
以前のセクショナルキッチンに多くあったタイプで、食洗機用分岐水栓が取り付けできる機種もあります。
浄水カートリッジがスパウトの中に搭載されたタイプとシンク下に設置するタイプがあります。
ツーホールタイプには大きく2種類ありますが、取り付け穴が横長の台に2つあるという構造は共通のため、基本的な交換の流れは同じです。このページでは「一般水栓」の交換について解説します。
手順1
交換に必要な工具と部材を用意
工具・部材のご紹介例としてAmazonサイトへのリンクをつけております。
工具・道具
立水栓取付レンチ
(水栓取り外しレンチ)
※メーカーにより異なる
メーカー | レンチ品番 | 対辺(図面) |
---|---|---|
TOTO | TZY15N | 23.5、25.5mm |
LIXIL | KG-1 | 22、24.5mm |
KVK | G4 | 23.5、25mm |
SANEI | PR351 | 24mm |
部品
ツーホールタイプはカウンターを挟み込んで固定するため、キッチンシンクの下に潜って作業を行います。また蛇口本体と給水給湯を繋ぐホースが同梱されていないため、別途フレキホースなどの部材が必要になります。他の設置タイプと比べて交換に必要とされる工具、道具、部材が多くなります。現場に合わせてご用意ください。
手順2
蛇口を交換する前の下準備
キッチン床に養生シートを敷く
キッチン床に養生シートを敷く
キッチン床に傷や汚れがつかないよう、養生シートを敷いて作業します。養生シートがない場合はダンボールなどで代用し、養生の下に細かなゴミが入り込まないように注意しながら進めます。
シンク下を空けて、作業スペースを確保する
シンク下を空けて、作業スペースを確保する
蛇口の取り外しはキッチンカウンターの下に潜って作業する必要があります。キッチン下にある調理器具や調味料などは事前に取り出して作業できるスペースを確保します。
シンク下が引き出しの場合は、引き出しごと抜くことも可能ですが、割れ物や重量物に関しては同様に取り出しておきます。
当社では収納ラックなど組まれている場合も事前に撤去いただくようお願いしています。
商品に傷などがないか確認をする
商品に傷などがないか確認をする
用意した商品に傷や破損などがないか、部品がちゃんと揃っているかなどこの時点で開封して確認しておきます。外観上に問題がなければ交換作業に入ります。
手順3
止水する(給水を止める)
水道メーターの元栓を閉めて止水する
水道メーターの元栓を閉めて止水する
ツーホールの水栓はシンク下に専用の止水栓を設けていないケースが多くあります。この場合は屋外にある水道メーター(検針メーター)の元栓を回して宅内への水道供給を止めます。
作業中は水道を止める形となりますので、浴室、洗面、トイレなどで一時的に水が使えなくなります。
止水後に残り水を出す
止水後に残り水を出す
止水後はレバーを開けて配管内に溜まっている水を出しておきます。こうすることで給水・給湯配管を外した際に噴き出す水が少なくなります。(完全に止めることは出来ませんのでご注意ください。)
※吐水は水、お湯どちらも行います。
手順4
既設の古い蛇口を撤去する
配管の状況を確認する
配管が見えている | 点検口がある | 点検口がない |
---|---|---|
シンク下に給水・給湯配管が見えている場合はシンク下に潜って水栓の取り外し・取付けが可能です。 | 点検口があり、それを外すと給水・給湯配管が確認できます。作業スペースが限定されるため通常の交換よりも難易度は高めです。 | キッチン裏側に配管があり、蛇口交換にはシンクキャビネットの一時撤去や点検口の作成など追加の工程が必要です。 |
ツーホールタイプはセクショナルキッチン(流し台)に取付けられていることが多く、「点検口がない」パターンが主流となります。作業スペースをどのように確保するのか、現場状況を踏まえ準備しておく必要があります。
天板が一枚物ではないセクショナルキッチンの後部水切り台(ステンレスプレート)で点検口が無い場合は、流し台キャビネットを一旦撤去・脱着しなければ交換できない可能性があります。
シンクキャビネットのコーキングを切ったり、排水配管を抜く必要があるのでご注意ください。合わせて排水トラップの劣化や排水漏れがないかをチェックします。
給水・給湯配管からホースを取り外す
給水・給湯配管からホースを取り外す
止水栓二次側(蛇口側)のナットを緩めてホースを取り外します。この際、止水栓側が一緒に回らないようにモンキーレンチで固定しながら、ナット側だけを回します。
配管内に残っている水が出てくるので、作業位置の下にタオルや雑巾などを敷いておきます。
配管直付けの場合は湯水配管を新しくする
配管直付けの場合は湯水配管を新しくする
ツーホールタイプでは給水・給湯配管が直付けされている場合があります。この場合、湯水それぞれの配管を途中で切断し、ステンレスフレキ管などで一部配管を新しくします。
以前の給湯配管は熱に強い銅管が使用されていました。
銅管が蛇口に直付されている場合は銅管の切断を行い、ソケット接続を行いますが、その際ロウ付け作業が必要になります。
限られたスペースでバーナーを扱うのは熟練した経験と技術が求められます。
古い蛇口を取り外す
古い蛇口を取り外す
立水栓取付レンチを利用して、蛇口の下から根本にある固定金具を緩めていきます。ある程度緩んだら手で回して取り外します。
固定金具が外れたら蛇口本体はカウンター上から引き抜けるようになります。
金具が外れて真下に落ちてくる場合があるため、ご注意ください。
蛇口を固定するための裏板が腐食している場合があります。人造大理石や天然大理石は素材そのものに厚みがあるため裏板がなくても固定が可能ですが、ステンレスはそれ自体に厚みがないため、裏板が腐食している場合はこの時点で補修しておきます。
腐食板の撤去にはマイナスドライバーやウォーターポンププライヤー等を利用し、補修用の補強板は9〜12mm厚の木板を使用します。インパクトドライバーとホルソーで穴開けを行います。
フレキホースを加工して配管接続する
フレキホースを加工して配管接続する
ツーホールタイプには蛇口本体と既存配管を繋ぐホースが同梱されていません。取り付けた蛇口から配管接続部までの距離に合わせてステンレスフレキホースを加工し、給水給湯の配管接続を行います。
フレキホースはパイプカッターで切断後、ツバ出し器とハンマーで袋ナットが外れないように(ツバ出し)加工を行います。
手順5
天板周辺を掃除する
取付部の水アカ汚れを落としておく
取付部の水アカ汚れを落としておく
普段清掃できない部分なので、蛇口を取り外した際に清掃しておきます。水アカ汚れはアルカリ性となるので、酸性洗剤が有効です。
ただし、あまりに酸性度が強い洗剤は人造大理石やステンレスを劣化させる場合があります。まずは中性洗剤を試し、それでも取れない水アカ汚れのみ酸性洗剤を薄めながら少量ずつ使用します。
手順6
新しいキッチン蛇口を取り付ける
本体を取付穴に差し込み、固定する
本体を取付穴に差し込み、固定する
取付穴に蛇口本体を差し込み、裏側(下側)から座金を立水栓取付レンチで締め付けて固定します。
給水・給湯配管を接続する
給水・給湯配管を接続する
止水栓が回らないようにモンキーレンチで固定して給水・給湯配管を接続します。特に一次側(止水栓の下側)が銅管の場合、ねじれる力が加わることでロウ付け部分から水漏れが起きる可能性があります。配管接続時は止水栓を含め一次側配管が回らないよう注意して作業します。
手順7
漏水チェックと試運転を行う
水圧をかけて水漏れがないかチェックする
水圧をかけて水漏れがないかチェックする
給水給湯のバルブを反時計まわりに回して通水します。(水道メーター横の元栓で止水している場合はこの時点で開栓します。)
まずはこの状態で接続部から水漏れがないかを見ます。ホース引き出しタイプの水栓はホース接続口からの漏水も確認します。続いて吐水レバーを上げ下げして給水給湯に水圧をかけ、同じ箇所が漏水していないかをチェックします。
浄水機能付き水栓はカートリッジのエア抜きを行う
浄水機能付き水栓はカートリッジのエア抜きを行う
浄水機内蔵型の水栓を交換する場合は、設置後にカートリッジの通水を行います。カートリッジ内のエア抜きをするのが目的ですが、この作業は短時間のため完全なエア抜きにはなりません。設置後当面の間は、使用後に水がポタポタとでる症状が続きます。これは商品仕様で、使い続けることで解消されます。
※当社では賃貸住宅等で住居者が居ない、すぐに浄水を使用しないなどの場合はカートリッジを開封せずにお渡ししています。
手順8
作業前の状態に戻して、交換完了
元の状態に戻す
元の状態に戻す
漏水チェックが完了したら、作業前の状態に戻します。点検口を開けて作業した場合は点検口を戻します。
撤去していたキャビネットを戻す
撤去していたキャビネットを戻す
流し台キャビネットを一時撤去していた場合は、再設置します。その際に排水の再接続も必要になるため、接続後に排水の漏水チェックも行います。キャビネット間をコーキングしていた場合は再設置後に打ち直します。
周辺の清掃後、交換作業を完了
周辺の清掃後、交換作業を完了
養生シートを撤去します。当社ではキッチン周辺の清掃後にお客様立会いのもと動作確認や取り扱い説明を行い、工事完了確認書にサインを頂いてから蛇口交換完了としています。
壁付きタイプのキッチン蛇口を自分で交換する手順
キッチン水栓(台所蛇口)の「壁付きタイプ」をプロが交換する手順となります。
約10年〜15年程度でパッキンやシール材の経年劣化による水漏れ、異音、部品が壊れるケースが目立ちます。通常の作業のみであればDIY難易度も標準的ですが、壁内の水道配管状況によっては供回りなどが発生するため注意が必要なタイプです。
キッチンの壁側面に設置されているタイプです。ホースが外に出ていて伸ばせたり、分岐水栓と接続できる機種もあります。
浄水カートリッジがスパウトの中に内蔵されたタイプです。カートリッジは約4ヶ月に1回、交換が必要となります。
壁付きタイプには大きく2種類ありますが、取り付け穴がキッチンの壁側面にあるという構造は共通のため、基本的な交換の流れは同じです。このページでは「一般水栓」の交換について解説します。
手順1
交換に必要な工具と部材を用意
工具・部材のご紹介例としてAmazonサイトへのリンクをつけております。
工具・道具
部品
壁付きタイプのキッチン蛇口はシンク下での作業が必要ありません。必要工具、道具、部材も少ないため難易度が高く無いように見えますが、シンプルであるために現場状況に合わせた調整が必要です。ご経験が無い方はご自身での交換は行わず、業者にご依頼されることをおすすめいたします。
手順2
蛇口を交換する前の下準備
キッチン床に養生シートを敷く
キッチン床に養生シートを敷く
キッチン床に傷や汚れがつかないよう、養生シートを敷いて作業します。壁付きタイプの交換はシンク下で作業しないため、不要であればこの工程は省略してください。
商品に傷などがないか確認をする
商品に傷などがないか確認をする
用意した商品に傷や破損などがないか、部品がちゃんと揃っているかなどこの時点で開封して確認しておきます。外観上に問題がなければ交換作業に入ります。
手順3
止水する(給水を止める)
水道メーターの元栓を閉めて止水する
水道メーターの元栓を閉めて止水する
壁付きの水栓はシンク下に専用の止水栓を設けていないケースが多くあります。この場合は屋外にある水道メーター(検針メーター)の元栓を回して宅内への水道供給を止めます。
作業中は水道を止める形となりますので、浴室、洗面、トイレなどで一時的に水が使えなくなります。
止水後には蛇口を開けて、配管に残っている残り水を出しておきます。
手順4
既設の古い蛇口を撤去する
クランク(脚部)から蛇口本体を取り外す
クランク(脚部)から蛇口本体を取り外す
モンキーレンチを使用して蛇口本体後部にあるナット部分を時計回りに緩め、クランクから本体を取り外します。
クランク(脚部)を取り外す
クランク(脚部)を取り外す
蛇口本体が取り外せたら次はクランクを外します。クランクの取り外しに工具は必要ありません。反時計回りに力を加え、手回しで取り外します。
壁付きタイプの蛇口に起こりうるトラブルが壁内配管の「供回り」です。これはクランクを取り外そうとした時、一緒に壁内配管まで回ってしまい奥側で配管が外れてしまう状況を指します。
壁内の配管状況がわからないため、供回りしてしまうと壁内で漏水が起きる可能性があります。
当社では供回りが起きそうな場合、クランク部分を残して蛇口本体のみの交換を提案することもあります。(この場合、商品保証の対象外となります。)
手順5
配管や周辺を掃除する
歯ブラシなどで配管を清掃する
歯ブラシなどで配管を清掃する
クランクを取り外すと給水・給湯配管が見えます。配管内にシールテープなどのゴミや汚れが付着している場合があるので、使い古した歯ブラシなどで取り除きます。
コーキング跡を除去する
コーキング跡を除去する
座金を固定するためにコーキングを打っている場合があります。古いコーキングの凹凸は新しい蛇口の座金を取り付ける際に邪魔となるので、カッターナイフなどで跡や汚れを除去しておきます。
手順6
新しいクランクに加工する
クランクにシールテープを巻く
クランクにシールテープを巻く
シールテープは引っ張った状態で、現場状況に合わせ時計回りに5〜10周ほど巻きます。反時計回りに巻いてしまうとシールテープが切れて、水漏れ防止の役目を果たさなくなってしまいます。
ネジ山に密着させながら引っ張った状態で巻くのがポイントです。
ネジ山にシールテープをなじませる
ネジ山にシールテープをなじませる
シールテープが巻き終わったら、指先でネジ山をなぞり、シールテープをねじ山になじませます。シールテープの上から指先でネジ山が分かるようにしておきます。
金属配管用シール材を塗る
金属配管用シール材を塗る
シールテープは巻いてなじませたら、その上から金属配管用のシール材を塗ります。この工程を行うことで漏水の防止性能が高くなります。
手順7
新しいキッチン蛇口を取り付ける
新しいクランクを取り付ける
新しいクランクを取り付ける
時計回りにまわしてクランクを取り付けます。まずは片方を2〜3回転させて仮止めできたら、もう片方も同様の手順で仮止めします。どちらも一緒に回して片方が固くなってきたら蛇口本体が取り付けできる位置で止めます。
回しすぎてしまった場合、クランクを逆方向へ戻すと水漏れの原因となるので避けてください。この場合は一旦取り外し、シールテープの巻き直しからやり直します。
給水給湯の接続面に前後の段差がある場合、そのままクランクを取り付けると蛇口との接続ができなくなってしまいます。壁面に段差がある、配管接続口が前後している場合は、クランクと水栓接続口が左右どちらも平行になるよう壁面の配管接続口で調整する必要があります。シールテープを多めに巻き直すなどの調整を加えることで配管接続が浅くても水漏れを防ぐことができます。
蛇口本体を取り付ける
蛇口本体を取り付ける
クランクはお湯側を少し高めにした「への字」状態にしておいて蛇口本体を仮取り付けします。
本体の仮取り付けが出来たら、給水側(向かって右側)のクランクをモンキーレンチで時計回りに回し、蛇口本体を水平の「ハの字」状態に調整します。
この際、逆方向に回してしまうと根本部分から漏水してしまう可能性があるので、時計回りに少しずつ調整しながらまわします。
※クランクに傷がつかないようにタオル等を巻いてからモンキーレンチを使用します。
蛇口本体を固定する
蛇口本体を固定する
クランクの位置が決まり、蛇口本体が並行にできたら本体後部のナットを回して固定します。この際、クランクが逆側に回らないように注意します。
クランクと配管に隙間が発生する場合は、コーキングガンなどで穴埋めします。
給水ホースとシャワーホースを接続する
給水ホースとシャワーホースを接続する
ハンドシャワー機能付きの場合は、クランクに接続する前にシャワーホースをソケットに接続しておきます。この時、しっかりと固定されているか念の為、数回確かめておきます。ここで接続が甘いと開栓時にはずれて周辺が水浸しとなってしまいます。
手順8
漏水チェックと試運転を行う
水圧をかけて水漏れがないかチェックする
水圧をかけて水漏れがないかチェックする
水道メーター横のバルブ(元栓)を開けて通水します。
まずはこの状態で接続部から水漏れがないかを見ます。続いて吐水レバーを上げ下げして給水給湯に水圧をかけ、接続部から漏水していないかをチェックします。
浄水機能付き水栓はカートリッジのエア抜きを行う
浄水機能付き水栓はカートリッジのエア抜きを行う
浄水機内蔵型の水栓を交換する場合は、設置後にカートリッジの通水を行います。カートリッジ内のエア抜きをするのが目的ですが、この作業は短時間のため完全なエア抜きにはなりません。設置後当面の間は、使用後に水がポタポタとでる症状が続きます。これは商品仕様で、使い続けることで解消されます。
※当社では賃貸住宅等で住居者が居ない、すぐに浄水を使用しないなどの場合はカートリッジを開封せずにお渡ししています。
手順9
作業前の状態に戻して、交換完了
周辺の清掃後、交換作業を完了
周辺の清掃後、交換作業を完了
養生シートを撤去します。当社ではキッチン周辺の清掃後にお客様立会いのもと動作確認や取り扱い説明を行い、工事完了確認書にサインを頂いてから蛇口交換完了としています。
メーカー別の施工説明書を確認する
同じキッチン蛇口でもメーカーや機種によって若干、施工方法が異なります。上記で解説した蛇口交換の手順は一般的な施工方法となりますので、DIYで交換される場合は事前に施工説明書及び取扱説明書を確認されることをおすすめいたします。
施工説明書、取扱説明書は下記メーカーサイトより品番を入力してダウンロードいただけます。
自分でキッチン蛇口をDIYする際の注意点
蛇口は他の住宅設備機器に比べ施工難易度がそれほど高くありません。ただし現場状況に合わせた対応が必要になるため、結果的に難易度が高くなることもあります。DIYによる交換につきましては、水道設備の施工経験がある方のみご検討ください。なお、交換できるくんでは蛇口のみ販売は行っておりません。DIY施工のご質問等につきましては蛇口メーカーまたは商品販売店へご相談いただけますようお願いいたします。
蛇口の取り付けに資格は必要?
給排水のみの工事であれば特に資格は不要です。ただし、タッチレス水栓などの電源を必要とする作業の場合は、第2種電気工事士以上の資格が必要になります。
資格が必要な例
・100V電源配線作業
・アース配線作業 など
配線に必要な材料もホームセンターなどで入手でき、作業自体も軽微ですが、有資格者以外の工事は電気法上禁止されています。
工具はホームセンターでレンタルすることもできます
一部のホームセンターでは一般工具及び電動工具のレンタルサービスがあります。
DIYで取り付けをご検討でお家に上記工具がない場合はこういったレンタルサービスを利用するのもひとつです。
ただし、蛇口交換に必要な工具全てがレンタル対象ではありません。特殊な工具(ツバ出し器など)や消耗品となるホルソーなどはレンタル対象外の部品で、別途購入が必要になります。
部材の多くは余ります
取り付けに必要な部材もホームセンターやネット通販で入手可能ですが、購入できるロット数が大きいため、多くは残ってしまう可能性があります。
※ステンレスフレキ管を1巻(5m)購入したものの、実際には1m分しか使わず、約4m分残った例購入した水道蛇口が取り付けできない?
キッチン水栓は同じ設置タイプ(ワンホールからワンホールなど)への交換が原則ですが、同じタイプでも「取付け穴の口径が異なる」、「配管長さが足りない」、「下地が腐食している」など施工の段階で対処が求められるケースが多々あります。
古い蛇口を取り外してみたけど自分で施工できなかった、元に戻すことができなくなってしまった、といったことが起きないよう事前の確認と準備、施工される方の経験と技術を考慮した判断が重要です。
万が一、途中で施工できなくなってしまった場合や無理だと判断したときは、お住まいの地域の水道局指定給水装置工事事業者に登録されている専門業者に頼むようにしてください。
漏水・水漏れのリスクがあります
蛇口は誤った取り付け方をするとマンションなどの場合、階下漏水・水漏れといった事故を引き起こすリスクもあります。
長く安心して使うためには現場状況に合わせて正しく取り付けしなければなりません。後々のリスクも考慮してよほど経験がある方以外はプロに依頼される方が得策です。
古い蛇口の廃棄処分はどうすれば良い?
市町村にもよりますが、取り外した古い蛇口は不燃ごみまたは粗大ごみとして出すことができます。DIYで交換される場合は取り外した蛇口の処分方法についても事前にご確認ください。
※お住まいの自治体や役所のホームページなどでご確認ください。まとめ
プロによる取り付け手順やDIYの注意点などを紹介しました。
標準的な作業で交換できるなら難易度はさほど高くありませんが、状況に応じて作業や工具を追加するといった現場判断が必要になります。
また一部の工具をレンタルできたとしても別途、必要となる道具や部材を購入して揃えた場合、プロに依頼する費用と総額であまり差がなかったというケースもあります。
「経験が無い、道具も無い」といった場合は、DIYではなくプロ(業者)におまかせすることをおすすめします。
交換できるくんなら工事費込みでも安い!
交換できるくんではメーカー正規品の蛇口を工事費込みの特価で交換しております。自分でDIYするのが少しでも不安な方は是非、当社にご依頼ください。
蛇口交換は安心のコミコミ価格でご案内!
部材費、オプション工事費が別途必要な場合についても事前にお知らせいたします。
※キッチン用「ツーホール型」、浴室用「台付き型」の交換工事費は
- お見積りは総額のご提示だから明瞭
- 既存蛇口(水栓)の撤去・処分なども含みます
- 事前のお知らせなく、お見積り金額確定後に追加請求することはいたしません
蛇口・水栓をタイプ別で探す
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ワンホールタイプ一般水栓
ワンホール蛇口の主流なタイプ。シャワーなしの格安水栓から機能性の高いシャワー水栓まで多数あります。
工事費用込
30,990 円(税込)~商品一覧 -
ワンホールタイプタッチレス水栓
センサーに手をかざすだけで吐水と止水ができる人気のタッチレス水栓。LIXILの「ナビッシュ」をご紹介。
工事費用込
77,419 円(税込)~商品一覧 -
ワンホールタイプ分岐水栓対応
給水ホースで卓上食洗機と接続できる蛇口。分岐口があるものや分岐水栓が付属しているタイプがあります。
工事費用込
28,909 円(税込)~商品一覧 -
ワンホールタイプ浄水器付き
浄水機能を搭載した蛇口。カートリッジを本体にセットする内蔵型とシンク下に設置するビルトイン型があります。
工事費用込
32,693 円(税込)~商品一覧 -
ツーホールタイプ一般水栓
シングルレバーから2ハンドルまで幅広くお取り扱い。シャワーのありなしなどお好みの機能をお選びください。
工事費用込
31,280 円(税込)~商品一覧 -
ツーホールタイプ浄水器付き
浄水機能を搭載した蛇口。カートリッジを本体にセットする内蔵型とシンク下に設置するビルトイン型があります。
工事費用込
38,139 円(税込)~商品一覧 -
壁付きタイプ一般水栓
レバータイプの混合栓に加え、シャワータイプやホース引出し式も取り揃えています。
工事費用込
27,631 円(税込)~商品一覧 -
壁付きタイプ浄水器付き
一つの蛇口で「原水(水道水)」「シャワー」「浄水」を切り替えられる、浄水器を内蔵した混合栓です。
工事費用込
35,531 円(税込)~商品一覧
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蛇口交換の流れ
1 Step1. 商品を選ぶ
交換されたい蛇口をお選びください。当社にてお客様にあった商品をご案内することも可能です。
2 Step2. 見積りをご依頼
蛇口が決まったら見積りをご依頼ください。現行の画像をお送りいただければ、設置適合確認も当社で行います。
3 Step3. ご注文
見積りの内容にご納得いただいたらご注文手続きをお願いいたします。工事日程のご希望をお伺いします。
4 Step4. 工事お伺い
工事担当が商品を持って、お客様のご自宅へお伺いし、交換工事一式(水道蛇口本体の取り付け及び、給水・排水管接続、止水栓・元栓の開閉作業等)を行います。