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LIXIL(INAX)の保水セラミックス
2010年8月18日
カテゴリ:スタッフ便り
おはようございます。
企画制作部、経営企画部兼任の加藤です。
皆さんは「保水セラミックス」という物をご存知でしょうか?
LIXIL(INAX)が開発した「ゲリラ豪雨抑制」「ヒートアイランド緩和」になるとされる環境素材です。
この程この「保水セラミックス」の効果を客観的に測定すべく、産官学共同有識者委員会の下、東京都内ビル屋上で比較実験が開始されました。
手前が芝生、中央:敷設なし、奥に保水セラミックス
そのもそもこの「保水セラミックス」とはどんな物か?
LIXIL(INAX)のHPによると下記の説明がなされています。
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「保水セラミックス」は、耐久性・耐候性に優れ、高い保水性能と蒸発性能を持つ環境素材で、都市部のビルの屋上などに簡易に敷設します。
保水率60%以上という性能により、ゲリラ豪雨による雨水を一時的に貯留し、局地的な大雨が短時間で下水道や河川に流出することを抑制し、都市型水害の防止に役立ちます。
また、晴天時には、貯留した雨水の蒸発冷却作用によって建物や周囲の温度上昇を抑え、ヒートアイランドの緩和にも寄与します。
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この「保水セラミックス」をビル屋上や道路脇・公園などに敷設する事によって、雨の日は雨水を吸収し、晴天時は蒸発してビルと都市の温度上昇を緩和し、都市部でのゲリラ豪雨による被害を抑制したり、ヒートアイランドを緩和できるとされています。
他にも、
・ビルの屋上に敷設する事で最上階のフロアや屋上設置の空調室外機の周辺を冷やし、空調効率を向上させる。これにより、ビルの使用電力量を減らし、CO2排出量削減が見込める。
・断熱性能と耐候性能で、ビルの屋上防水機能を保護し、建物の長寿命化にも寄与する。断熱性が非常に高く、屋上温度を一定に保ち、紫外線も防ぐことから屋上防水層の劣化の軽減が期待でき、建物の耐久性を高める。
・主原料は窯業廃土で、資源の再利用を促進する。主原料は、タイルなどの窯業原料であるケイ砂や長石などを採掘する際に、利用できずに捨てられていた窯業廃土。製造段階から資源を有効活用した新環境素材である。
というメリットも併せ持っているそうです。
都市部に限らず、「ゲリラ豪雨」は全国的に毎年のように被害をもたらしていますし、都市部の「ヒートアイランド」も馬鹿にならないエネルギー効率の悪さをもたらしています。
こういった環境素材が身の回りに溢れてくる事で、災害が減ったり、同時に自然にエコに繋がっていったら良いですね!
この「保水セラミックス」は、来年度中の実用化を目指しているそうです。
保水セラミックス敷設の様子(奥が気象観測装置)
まだまだ暑い日々が続きますが、皆様健康管理には気をつけて乗り切りましょう!