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ねじにも山あり谷あり
2020年1月24日
カテゴリ:その他
いつもスタッフブログをご覧いただき有難うございます。
経営企画部の佐藤です。
TOTOさんから1月、小さな部品が発売されました。
ねじの部分を除いた厚みが約1cm、横幅は約15cmの板状の部品です。
本当に小さな部品ですが、私としては待ちに待った新商品でした。
お客さまに直接お買い上げいただく商品ではありませんが、
浴室水栓の雑学としてお聞きいただければと思います。
壁付きの浴室水栓は
・水栓本体
・脚(2本)
・シャワー部
・パッキンなど細かい部品
に分かれています。
水栓本体とシャワー部を外すと壁に脚だけが残ります。
問題はこの「脚」です。
交換時は基本的に脚から丸ごと取り替えますが、
どうしても脚が取り外せないケースが稀にあります。
脚は壁の内側で配管(給水管)とつながっているのですが、
古く固着した脚をえいやと回すと配管が傷ついてしまいます。
そういった現場では、古い脚を残して水栓本体だけ交換します。
当店では、エンジニアが脚を回そうとした手応えで「これ以上は危ない」と判断したとき、
お客さまに状況をお伝えして、ご了承いただいた場合は「脚残し」で対応しています。
古い脚と新しい本体をつなげるためには、ねじの形状が合っていないといけません。
これまでは、たとえ交換前後でメーカーさんが異なっていたとしても、
ねじ山の数・幅が違う程度でしたので、
こんな部品を間に挟んで、ねじの形状を揃えれば手軽に交換可能でした。
ところが、昨年4月に発売されたTOTOさんのサーモスタット付き水栓だけは、
・水栓本体のねじが凹
・脚側のねじが凸
と従来とは逆になってしまいました。
新しい水栓が凹、古い脚も凹では当然つながりません。
さらに、TOTOさんの旧品番の水栓は、
ねじの形状が「W28山18」という非常に珍しい規格をしています。
そのため探しても探しても、ちょうど良い部品が流通していませんでした。
同じTOTOさん、同じシリーズなのに、どうして新品番に交換できないのか……
そこで、本日の主役が登場です。
板を挟んで両方のねじが凸になっており、
凹の古い脚と凹の新しい水栓本体をつなぐことができます。
このように、水栓本体と脚のあいだに挟まって、ねじの悩みを解決してくれるのです。
この部品のおかげで、お客さまのご希望に沿える現場が増えてくれれば嬉しいですね。
今回はニッチなお話でしたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。
それでは、本日もよろしくお願いいたします。