マンションのエアコン取り付けを徹底解説｜費用や注意点は？

エアコンの取り付けを想定した新築マンションであれば室外機の設置場所や専用コンセントまたは配管を通す穴が確保されていますが、中古マンションの場合はこれらの設備が設けられていないケースがあります。またお住まいの築年数によっては電気契約のアンペア数変更が必要な場合も。マンションのエアコン新設、増設する際の条件や注意点を解説します。

マンションに限らずエアコンを取り付けるには「①配管用の穴」、「②室外機の設置場所」、「➂専用コンセント」3点の確保が必須です。一戸建ての場合はこれらがなくても後から確保することが比較的容易ですが、築年数が経過しているマンションは構造上難しいことがあります。中古マンションの物件購入を検討されている場合は下記内容をご確認ください。

エアコンを設置するには、冷媒が通る配管パイプ、電線、ドレン水を排出するドレンホースを通す穴（エアコンスリーブ穴）が必要です。エアコンを取り付ける場所にこの穴があるかないかで、エアコンが設置できる部屋かどうかを判断できます。

意外と見落とされがちなのが「室外機の置き場があるか」という点です。マンション購入をされる場合に内覧は行いますが、エアコン室外機の設置場所まで確認されるケースは少ないのではないでしょうか。中にはマルチエアコンしか取り付けられなかったり、バルコニーやベランダに室外機が設置できるスペースがないケースもあります。

壁掛ルームエアコン用のコンセントは単相100Vタイプと200Vタイプそれぞれに型が2つ、合計4種類あります。同じ電圧(V)でもアンペア(A)が異なるとコンセントの形状も異なります。取り付け予定のエアコンプラグと既設のコンセントで形状が異なる場合はオプションでコンセント交換作業費 が必要になります。なお100Vから200Vへの電圧切替が必要な場合は別途ブレーカー交換費用がかかるのが一般的です。

エアコンは消費電力が大きく、比較的長い時間を運転する家電製品です。お住まいの総電気容量が少ない場合、ブレーカーが落ちてしまう可能性があります。マンションでは各戸の電気容量に上限が設けられているので、特に「エアコンを新設する場合」や「100Vから200Vタイプに変更する場合」は総電気容量が上げられるか事前に電力会社または管理組合規約をご確認ください。

基本的なエアコンの選び方は一戸建てとマンションで変わりません。部屋の大きさ(畳数)、欲しい機能(加湿・換気・清掃機能など)、設置したい場所(リビング、寝室など)からご自宅に合うエアコンを選定するのがおすすめです。 エアコンの選び方については以下ページもご参考ください。

マンションの場合、建物の構造等によりエアコン設置が難しいことがあります。特に竣工当初にエアコン設置を想定していない中古マンションでは制約が多いため注意が必要です。壁の穴あけなど建物の共有部に工事を行う場合は、必ず管理会社へご相談ください。