エアコンの仕組みや構造を徹底解説

エアコンの仕組みや構造を徹底解説 エアコンの仕組み・構造を徹底解説エアコンの仕組み・構造を徹底解説

なぜエアコンは空気を冷やしたり暖めたりできるのでしょうか。暑い夏でも寒い冬でも快適な室温にしてくれるエアコンの仕組みや構造について分かりやすく解説します。

冷房と暖房運転の仕組みとは?

エアコンは「熱は高温から低温に移動する」「圧縮すると冷媒が高温になる」「減圧すると冷媒が低温になる」といった自然の性質を活かした仕組みで部屋を冷やしたり、暖めることができます。冷房と暖房運転ではそれぞれ真逆の動きをします。

冷房の流れ|室内の空気から取り込まれた熱が冷媒に乗って室外機の圧縮機や減圧機に送られ、室内機へと戻る冷房の流れ|室内の空気から取り込まれた熱が冷媒に乗って室外機の圧縮機や減圧機に送られ、室内機へと戻る

室内の空気から取り込まれた熱が冷媒に乗って室外機の圧縮機や減圧機に送られ、室内機へと戻る

暖房の流れ|室外機から外の空気の熱を吸い込み、圧縮器で高温の気体となった冷媒ガスが室内機に運ばれる暖房の流れ|室外機から外の空気の熱を吸い込み、圧縮器で高温の気体となった冷媒ガスが室内機に運ばれる

室外機から外の空気の熱を吸い込み、圧縮器で高温の気体となった冷媒ガスが室内機に運ばれる

ポイント

冷房と暖房で逆の向きに移動する

冷房の仕組み・原理

室内の空気から取り込んだ熱が冷媒に乗り、室外機の圧縮機、熱交換器、減圧機を通過して室内機に戻り冷たい空気を排出する|冷房の仕組み室内の空気から取り込んだ熱が冷媒に乗り、室外機の圧縮機、熱交換器、減圧機を通過して室内機に戻り冷たい空気を排出する|冷房の仕組み

取り込まれた室内の空気の熱が冷媒に乗り圧縮機で高温、室外機の熱交換器で熱を奪われ液体に変わります。その後、室内機に戻された冷媒が空気の熱で蒸発し、気体へ変化します。気化熱の原理により、液体が気化するときに熱を吸収され熱を奪われた冷気が室内に排出されます。

1室内の空気に含まれる熱が熱交換器で取り込まれた後、配管内の冷媒に乗せられます。
2熱を乗せた冷媒は室外機に送られ、圧縮機で圧力をかけます。圧縮されることで冷媒の温度が上昇し、高温の気体となります。
3高温・気体の冷媒は、室外機の熱交換器を通過するとき、ファンによって熱を外へ放出します。
熱交換器で冷媒は熱を奪われて液体になります。
4減圧機で減圧すると分子の距離が広がり膨張します。膨張によって冷媒の温度は低下します。
5低温の液体になった冷媒は、室内機に送られます。室内機の熱交換器を通過して気体となり、
冷たい風を吹き出します。

参考

注射とエアコンの関係

注射とエアコンの関係

注射の前にアルコールで腕を消毒するとひやっとしますが、その理由はアルコールという液体が蒸発して気化する際に、腕の熱をうばうためです。(気化熱効果)
エアコンで空気が冷えるのも同じ現象です。反対に、気体が液体になるときには、周囲に放熱します。

暖房の仕組み・原理

室外機の熱交換器から取り込んだ熱が冷媒に乗り、圧縮を通過して室内機に戻り暖かい空気を排出する|暖房の仕組み室外機の熱交換器から取り込んだ熱が冷媒に乗り、圧縮を通過して室内機に戻り暖かい空気を排出する|暖房の仕組み

室外機の熱交換器が外気の熱を冷媒に移して圧縮。高温の気体になった冷媒は室内機の熱交換器に運ばれて暖気を出します。気体が凝縮し熱を奪われた冷媒は液体となり減圧され室外機へ循環し、冷えた熱を室外に放出します。

1室外機の熱交換器で取り込まれた空気の熱が、配管内の冷媒に乗せられます。
2熱を乗せた冷媒は圧縮機(コンプレッサー)で圧力をかけることで分子の距離が近くなり、冷媒の温度が上がります。
3高温の気体となった冷媒は室内機の熱交換器へと移動し、熱を手放して液体になります。手放した熱は熱交換器で温風となり、暖かい風を吹き出します。
4熱が放出された冷媒は室外機の減圧機で減圧されます。圧力が低下することで冷媒は低温の液体となります。冷媒は大気の熱を取り込んで気体となり室外機のファンから冷たい風を放出します。

冷房と除湿の違いとは?

冷房と除湿は同じ仕組みで動いている|冷房と除湿(ドライ)の違い

部屋の温度を下げる「冷房」と湿度を下げる「除湿」は実は同じ仕組みで動いています。
冷たい空気を広くいきわたるようにファンを動かす冷房に対して、除湿は体感温度の低下を感じさせないようにファンの動きを極力制限します。上位グレードのエアコンは温度の低下を極力少なくした除湿方式を採用している機種もあります。
またグレードが高くなるほど消費電力を抑えた省エネ性能も高くなる傾向があります。

ポイント

冷房と除湿は同じ仕組みで動いている

冷媒ガスとは?

室内機と室外機は2本の配管でつながっていて、配管の中を「冷媒」が循環しています。冷媒ガスは空気の中にある熱を乗せて運ぶ役割を持っています。

圧縮と膨張を繰り返して循環する冷媒ガス

冷媒は圧縮と膨張を繰り返して室内機と室外機を循環する|冷媒ガスとは

冷媒は熱交換器を通って圧縮されると高温になり、減圧されると膨張し分子同士の距離が開くため低温になります。
冷暖房運転中に室内機と室外機を常に循環し、熱を乗せて運ぶ専用のガスが冷媒となります。

特定フロンから代替フロンへ

フロンガスはエアコンの冷媒として広く利用されている化学物質の1つです。フロンは不燃性で人体への毒性が小さいといったメリットがありますが、地球温暖化への影響があるなど課題もあります。近年は環境負荷が少ない代替フロンの採用がスタンダードになっています。

参考 特定フロン 代替フロン
冷媒 CO2
二酸化炭素
CFC
R12
HCFC
R22
HFC
R410a
HFC
R32
ODP
オゾン層破壊係数
0 1 0.055 0 0
GWP
地球温暖化係数
1 10,900 1,810 2,090 675
構成 単一 単一 単一 二種混合 単一
熱伝導率25℃ 16.8 67 84 89 126
燃焼性 不燃 不燃 不燃 不燃 微燃焼
備考 大気中に存在 全廃(1995年) 全廃(2020年) 旧冷媒 新冷媒
参考:JRAIA一般社団法人日本冷凍空調工業会「新冷媒の特性について」

カーエアコンや低温冷凍庫などに使われていた特定フロン「R12」、ルームエアコンに採用されていた「R22」はオゾン層破壊係数(ODP)及び地球温暖化係数(GWP)が高く、どちらもすでに使用が禁じられています。現在では代替フロンである旧冷媒「R410a」を経て、地球温暖化に影響の少ない新冷媒「R32」が採用されています。

新冷媒「R32」のメリットとデメリット

新冷媒R32は高い汎用性を持つが、地球温暖化係数を下げるためのさらなる開発が求められている|冷媒ガスとは

新冷媒R32は従来の冷媒に比べて熱伝導率が高く効率的、単一冷媒のため、配管延長やガス漏れの際に追加充填できる高い汎用性も持ち合わせます。
オゾン層破壊係数が0で地球温暖化係数も旧冷媒に比べ約1/3と環境に優しいといったメリットもありますが、二酸化炭素に比べると地球温暖化係数が675倍と高く、今後さらなる新冷媒の開発が求められています。また微燃焼があり、ガス圧力も高いので、施工には十分な注意と配慮が必要です。

エアコンの構造とパーツの役割

エアコンは室内機と室外機にある2つの熱交換器が室内と外気の熱を交換して、室温をコントロールします。ここではエアコン内部の構造やパーツのほか冷房と暖房の仕組みについて解説します。

室内機の部品(パーツ)名称と役割

通風路

フラップ(ルーバー)

送風ファン

熱交換器

ドレンパン(排水トレー)

フィルター

エアコン室内機の分解図|通風路、フラップ、送風ファン、熱交換器、ドレンパン、フィルターなどパーツの役割
エアコン室内機の分解図|通風路、フラップ、送風ファン、熱交換器、ドレンパン、フィルターなどパーツの役割
部品(パーツ) 役割
1通風路
送風ファンの背面側にある風の通り道です。送風ファンの気流方向を決める役割があり、ケーシングと呼ばれるパーツで構成されています。
2フラップ
(ルーバー)
エアコンの吹き出し口に付いている板状の部品で、ルーバーとも呼ばれます。上下左右に動くことで空気の流れや風向きを調整する役割を担います。
3送風ファン
筒型の形状をしたパーツで、回転することでエアコン内部の風が室内に循環します。ファンが回転することで冷房時は冷たい空気を、暖房時は暖かい空気を部屋に送ります。
4熱交換器
熱を交換しエアコン内部の空気を冷やしたり暖めたりする役割を担います。温度調整を行う、エアコンの心臓部にあたるパーツです。
5ドレンパン
熱交換器のすぐ下にある横長の排水トレーです。冷房時に熱交換器に付着して流れてきた結露水(水蒸気)の受け皿となります。
6フィルター
空気中の不純物をろ過したり、虫や花粉が侵入するのを防ぎます。エアコン内部を清潔に保つ役割があります。

室外機の部品(パーツ)名称と役割

熱交換器

ファン

減圧機
(膨張弁)

圧縮機
(コンプレッサー)

エアコン室内機の分解図|通風路、フラップ、送風ファン、熱交換器、ドレンパン、フィルターなどパーツの役割
エアコン室内機の分解図|通風路、フラップ、送風ファン、熱交換器、ドレンパン、フィルターなどパーツの役割
部品(パーツ) 役割
1熱交換器
配管(パイプ)内を循環する冷媒ガスを加熱または冷却する温度調整の役割があります。
2ファン
室外機の背面と側面にあり、冷房時は室内から取り込んだ熱を室外に追い出します。
3減圧機
(膨張弁)
熱交換器から出た冷媒を膨張・減圧させ温度を下げる役割があります。冷房時は温度が低下した液体の冷媒が室内機の熱交換器へ流れ、気体となることで冷風が排出されます。
4圧縮機
(コンプレッサー)
冷房時は室外に、暖房時は室内に熱を放出しやすいよう冷媒を温める役割があります。熱交換器と並んでエアコンの心臓部となるパーツです。

エアコンの能力を最大限引き出すために

エアコンの仕組みの中でも特に熱交換器や冷媒が大切な役割を担っていることが分かりました。これらの特性を踏まえ、エアコンの能力を最大限引き出すポイントを解説します。

室内機と室外機はなるべく近い位置に設置する

近い(配管距離が短い)
エアコンの配管距離が近いケース|熱効率が良いため、冷暖房が効きやすいエアコンの配管距離が近いケース|熱効率が良いため、冷暖房が効きやすい
〇

冷媒配管の距離が短い方が熱効率も良く、冷暖房が効きやすい

遠い(配管距離が長い)
エアコンの配管距離が遠いケース|熱効率が悪く、ガス追加補充や長時間の真空引きなどが必要になるエアコンの配管距離が遠いケース|熱効率が悪く、ガス追加補充や長時間の真空引きなどが必要になる
△

室内機と室外機をつなぐ冷媒配管が長いと冷暖房の効きが悪くなる

エアコンを新たに設置する場合に気をつけたいのは冷媒配管の距離です。例えば2階に室内機で1階に室外機があるなど、冷媒の配管距離が長くなると熱が損なわれやすくなります。熱効率が落ちるとガス追加補充や長時間の真空引きなどが必要となります。室内機と室外機はできるだけ近い位置に配置することでエアコン本来の能力が発揮しやすくなります。

室外機周辺の環境を整える

室外機は直射日光が当たらない位置に設置する

室外機は直射日光が当たらない位置に設置する|室外機周辺の環境を見直す

暑さの厳しい夏場に直射日光が当たると室外機本体が熱をもち、能力が大幅に低下してしまいます。室外機は日陰で稼働する方がその能力を発揮しやすくなります。
直射日光が当たる場所に室外機がある場合は、離れたところに、植木を植えたり、よしずをたてかけたりするなどして日陰を作ってあげるのも効果的です。

エアコンの理想的な取り付け位置

室外機の吹出し口の前に荷物を置かない

室外機の吹出し口の前に荷物を置かない|室外機周辺の環境を見直す

冷房運転中は部屋の中の熱い空気を、暖房運転中は冷たい空気を室外に放出します。そのため風が吹き出す前方やその周囲に物を置いたりカバーで覆ってしまうと、稼働効率が低下してしまいます。
室外機の前は空気の通り道として十分なスペース確保が必須です。

外壁との隙間に十分なスペースを確保する

外壁との隙間に十分なスペースを確保する|室外機周辺の環境を見直す

室外機は後部から外気を取り込み、前方に空気を吐き出す仕組みとなっています。設置時に適正の離隔距離を確保されていても、落ち葉などが後部に積もり吸気を阻害しているケースもあります。室外機の後部の吸気を邪魔しているものはないか定期的に確認してください。

※室外機の壁との離隔距離は機種ごとに異なります。

ポイント

配管距離はなるべく短くして、室外機周辺の環境を整える

まとめ

室内機と室外機をつなぐパイプ(配管)を常に循環してる冷媒ガスが「熱の高いところから低いところへ移動する」性質を利用して、夏はすずしい風を、冬は暖かい風を出して室温調整ができる仕組みとなっています。

まとめ
チェック

熱が高温から低温に移動する仕組みを利用

チェック

冷媒は圧縮と膨張を繰り返すことで温度が変わる

チェック

冷房と暖房運転で逆の動きになる

チェック

冷房と除湿の仕組みは同じ

チェック

冷媒配管は短いほど効率が良い

チェック

室外機周辺の環境を整える

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