洗濯機の水漏れはなぜ起こる?原因と対策、予防法について解説
2023/08/29
2023/08/29
突然、洗濯機から水漏れが起こってしまうと焦りますよね。水漏れを放置すると、感電したり、洗濯機の故障につながったりしてしまうことも。
洗濯機の水漏れが起こったら、どのように対処すれば良いのでしょうか。本記事では、洗濯機で水漏れが発生する原因と、その対策を解説します。
目次
洗濯機からの水漏れを長く放置すると、洗濯機の故障や、感電などの怪我のリスク、さらには下の階まで水が浸透するなど、大きなトラブルに発展することも考えられます。まずは、下記の対策を早急に行うことをおすすめします。
まず、水漏れの原因となる洗濯機の運転を停止します。
次に、洗濯機につながっている蛇口の栓を閉めます。
蛇口の栓を閉めても、水漏れが収まらない場合は、水道の元栓を閉めます。元栓の場所は、住宅のタイプによって異なります。一戸建ては、玄関付近の地面に埋まっている水道メーターボックスの中に設置されています。水道メーターボックスの蓋は長方形で、「量水器」と書かれています。
集合住宅は、各住戸のドアの外にある扉の中に設置されていることが一般的です。元栓を閉める際は、右回り(時計まわり)に、固くなるまで回してください。
そもそも、なぜ洗濯機で水漏れが起こってしまうのでしょうか。洗濯機の箇所・部品別に、水漏れが起こる原因と対策を解説します。
蛇口のハンドルやパイプ接続部付近から水漏れしている場合は、蛇口ハンドルの下にあるナットがゆるんでいたり、パッキンが劣化したりしている可能性が高いです。
蛇口と壁の間から水が漏れている場合は、壁の腐食、もしくはシールテープの劣化や蛇口本体の故障が考えられます。壁に取り付ける際、水漏れを起こさないように蛇口の根元に「シールテープ」と呼ばれるフッ素樹脂のシールを巻きつけています。しかし、このシールテープが劣化してしまうと、シールの間から水漏れが起こります。
ナットやパッキンを交換したり、シールテープを巻き直したりしても解決しなければ、蛇口水栓が故障している可能性があります。なお、ナットの締め直し、パッキンやシールの交換は自力で対応可能ですが、蛇口水栓を交換・修理する場合は、壁内の水道管工事が必要になるため、水回り修理の専門業者に依頼してください。
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洗濯機の給水ホースと蛇口水栓をつなぐパーツを「ニップル」とよびます。ニップルには主に「4つネジタイプ」と「蛇口一体」の2種類があります。
4つネジタイプは、4方向にネジが付いているニップルで、ネジがゆるむと水漏れを起こします。蛇口一体タイプは、ナットがゆるくなると水漏れします。
また、どちらのタイプも内部のパッキンが劣化していると水漏れを起こす原因になります。ニップルから水漏れする場合は、ネジやナットを締め直す、もしくは内部のパッキンを新しいものに交換することで解消できます。
給水ホースは、壁に付いた蛇口と洗濯機をつなぐホースのことをいいます。蛇口から出た水を洗濯機内部に送り込む役割をもちます。
給水ホース本体から水漏れしている場合は、給水ホースが劣化してひび割れが起こっている恐れがあります。給水ホースを新しいものに取り換えることで水漏れは解消します。
給水ホースと蛇口をつなぐニップル付近から水漏れしている場合は、ホース内にゴミが溜まって水の通りが悪くなっている、またはニップルの接続部分のパッキンが劣化していることが考えられます。
この場合は、ホース内のゴミを取り除くか、新しいパッキンに交換することで水漏れは解決します。
なお、ホース本体やパッキンの交換はDIYができる方であれば自力で対応可能ですが、ホースの長さやパッキンのサイズはメーカーや製品によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
関連記事:蛇口(水道)パッキンのサイズの種類|確認方法や調べ方について解説
排水ホースとは、洗濯機下にある排水口と洗濯機をつなぐ部品のことをいいます。排水ホースから水漏れしている場合は、排水ホースが正しく接続されていない可能性があります。
洗濯機は脱水やすすぎなどで大きく振動します。この振動によって排水ホースとの接続部がゆるくなることがあります。また、延長ホースを使用している方は、延長ホースの接続部分がゆるんでいないか確認してください。
正しく接続されているのに水漏れが収まらなければ、排水ホース自体が劣化して破損している恐れがあります。劣化した部分があれば新しいホースに交換してください。
排水ホースと排水口の接続部には、排水エルボというL字型の部品が付いています。排水エルボ付近から水漏れを起こしている場合、排水エルボがしっかりと接続されていない、もしくは劣化していることが考えられます。
排水エルボが正しく接続されているか確認し、それでも水漏れが収まらなければ、排水口にゴミやほこりが蓄積して水の通りが悪くなっていることが考えられます。
放っておくと悪臭の原因にもなるため、早めに対処することをおすすめします。
排水口を掃除しても水漏れが改善されなければ、排水エルボの劣化が考えられるため、新しいものに交換します。
洗濯機本体から水漏れが発生する原因としては、「洗剤ケースの詰まり」「ゴミ取り(糸くず)フィルターの目詰まり」「洗濯機本体の故障」などが考えられます。
洗濯洗剤が洗剤ケース内部で凝固して詰まり、洗濯槽に入った水をせき止めてしまうことがあります。この場合は、固まった洗剤を掃除して取り除けばOKです。
それでも水漏れが改善されないと感じたら、洗濯槽に設置されたゴミ取り(糸くず)フィルターをチェックしてください。ゴミ取り(糸くず)フィルターにゴミが溜まったままだと水を正常に排出できずに、水漏れの原因になります。
洗剤ケースやゴミ取り(糸くず)フィルターの詰まりを掃除しても水漏れが解消しなければ、洗濯機本体が故障している恐れがあります。
洗濯機は電気系統で複雑な構造になっているため、専門業者に点検・確認してもらうことをおすすめします。
最後に、洗濯機で水漏れを起こさないために、日々できる予防法を解説します。
洗濯機を使用しないときは、蛇口を閉めておくとベターです。蛇口を開けっ放しにしておくと、常に接続部分に水圧がかかるため、蛇口内部のパッキンの劣化を早める原因になります。また、地震などの強い衝撃で給水ホースが外れて水が流出してしまう事態も防げます。
あまり多くの洗濯物を詰め込むと、洗濯中にうまく水流が発生せず、洗濯物についた汗や皮脂などの汚れが十分に落ちません。また洗濯物が多いと、大きく振動して洗濯機やその周辺部品に負担がかかり、寿命を早める原因になってしまいます。できれば、洗濯物の量は洗濯槽の7割までに抑えるのがベターです。
洗濯槽や給水ホースなどにゴミが溜まると、水の流れが悪くなって、水漏れすることもあります。できるだけ定期的に掃除を行い、常にきれいな状態を保つことで水漏れを防げます。
洗濯機は使用頻度が高い家電のため、できれば1ヶ月に1回、少なくとも2ヶ月に1回は掃除することをおすすめします。
特に集合住宅だと、漏れた水が下の階まで浸透して、天井にシミができたり、カビが生えてしまったりといったトラブルに発展してしまう恐れがあります。防水パンを設置しておけば、万が一、洗濯機で水漏れが起こっても水を堰き止めてくれるため、被害を最小限にとどめることができます。
洗濯機は、衣類やシーツなどを洗う日常生活で欠かせない家電です。水漏れの原因は、洗濯機の各種パーツの緩みや劣化、故障が主であり、日頃の使い方で水漏れのリスクを抑えることができます。
交換や修理は自力で行える範囲もありますが、洗濯機は電気系統も多い家電であるため、感電したり、洗濯機が故障してしまったりするリスクもあります。
自力で解決しようとせず、専門業者に依頼することをおすすめします。
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