ヒートテックを乾燥機で乾かすべきでない理由とは?ヒートテックの乾燥方法を解説!
2023/05/31
2023/05/31
冬場にインナーとして活躍する「ヒートテック」。どちらのご家庭にも1枚はあるのではないでしょうか。
しかし洗濯方法について、洗濯表示をしっかり確認している方は少ないと思います。
ここでは、ヒートテックの洗濯、特に乾燥方法について気をつけるポイントをご紹介します。
「ヒートテックをできるだけ長持ちさせたい」という方はぜひ参考にしてみて下さい。
目次
まず、ヒートテックがなぜ暖かいのか、ヒートテックについての特徴や暖かさを生み出す仕組みについてご紹介します。
ヒートテックは吸湿発熱素材を使用しています。この素材は身体から蒸発した水分を熱に変換することができ、身体の暖かさを保つことが可能となっています。
※一度温まるとそこからは発汗量が増えていくため、ランニングなど激しい運動時に着用すると、暑くなりすぎる可能性があります。汗で濡れると乾きにくくなり、かいた汗で体を冷やしてしまったり、肌にまとわりついて不快に感じることもあるため、ヒートテックはスポーツには不向きとなります。
また、効果は肌に密着させることで最大限発揮します。そのため伸縮性があり、身体にフィットするデザインが採用されています。
しかし、製品の寿命は短く、約1年程度となっており、毎冬の買い替えが必要といえます。
さらに、化学繊維を使用していますので、乾燥肌の方は着用に注意が必要です。
「ヒートテック」はユニクロ(UNIQLO)を運営する株式会社ファーストリテイリングの登録商標ですが、ユニクロ以外にも同様の吸湿発熱素材を使用した製品は存在し、アウトドアブランドの「モンベル」、「パタゴニア」や、スポーツブランドの「アディダス」、「ナイキ」などからも販売されています。しかし、安価で販売されているユニクロは圧倒的に販売量が多く、人気の商品です。
ヒートテックの生地にはレーヨンとポリエステルが使われています。最先端のテクノロジーで作られた特殊な糸で、人間の運動による体温の上昇から発せられる水蒸気を繊維が吸着し、摩擦による水の分子の運動エネルギーを熱エネルギーに変換することで暖かさを生み出します。
この仕組みにより、ヒートテックは軽量でありながら、保温性が高く、汗をかいても快適に過ごすことができるのです。
ヒートテックのように吸湿発熱素材を使用していない商品でも、保温性の高い商品は存在し、例えば、ウール素材やフリース素材の商品で、ウール素材は汗を吸収しやすく、フリース素材は軽量で速乾性に優れており、ヒートテックに近い性質を持っています。
では、ヒートテックを洗濯機の乾燥機能や浴室乾燥機で乾かすとどういうことが起こるのでしょうか。
ヒートテックに使用されるレーヨン素材は水に弱く、擦れると縮んでしまう性質があります。そのためヒートテックを乾燥機で乾燥させると、高温の熱風により繊維が収縮し、縮む可能性があります。
ヒートテックのポリエステル素材は静電気が発生しやすく、乾燥機の熱で傷んでしまう可能性があります。
ヒートテックを乾燥機にかけるとヒートテックが高温になり、乾燥機が故障する可能性があります。また、発生した熱が乾燥機のプラスチックパーツを溶かしてしまう恐れもあります。
ヒートテックを乾かす方法は次の通りです。
ヒートテックは自然乾燥させることが原則となります。
乾燥機を使うことで製品の寿命を縮めることに繋がり、最悪の場合、乾燥機の故障・破損を発生させる恐れがあります。
ヒートテックに使われるポリウレタン素材は光に弱いため、直射日光や高温多湿の場所で乾燥させると、製品劣化や縮み、変色が起こる可能性があります。
乾燥は陰干しか室内干しで行いましょう。
ヒートテックの乾燥方法と合わせて覚えておきたいのがお手入れ方法です。
ヒートテックの洗濯方法として最適なのは「手洗い」です。ヒートテックは洗濯時の摩擦により繊維が傷み、生地が伸びてしまいます。
生地へのダメージが最も少ない手洗いがおすすめです。
ヒートテックの生地は薄く、脱水・乾燥も時間がかからないので通常の衣類より簡単に手洗いすることが可能です。ヒートテックをできるだけ長持ちさせたいなら洗濯はできるだけ手洗いを行いましょう。
洗濯機を使う場合は「手洗いモード」を使用しましょう。ヒートテックは伸縮性に優れているため、洗濯機の機械の力が強く加わると伸びて傷みやすくなります。なるべく力の加わらないモードで洗うことをおすすめします。
また、洗濯時の摩擦をできるだけ減らすために洗濯ネットを使いましょう。特に生地が伸びてしまいやすい袖は内側に、汚れやすい首元が外側になるようにたたんでネットに入れると効果的です。
洗剤は中性洗剤を使用し、柔軟剤を使用することで静電気の発生を防ぐことができます。
ヒートテックに使用されているポリウレタンは空気中の水分や、熱、紫外線により劣化してしまいますので、風通しの良い日陰に干すようにしましょう。
生地が劣化すると伸びてしまい、ヒートテックの特徴である伸縮性がなくなってしまいます。
最後にヒートテックを使用する際に気を付けておくポイントをご紹介します。
運動時に着用すると、汗をかきやすくなるだけでなく、汗に反応しさらに発熱する悪循環になります。
常に発熱する状態となり、乾いた際に急激に身体が冷え体温を下げてしまいます。
ヒートテックは汗を吸収することで機能が活かされますので、乾燥肌の人が着用すると余計に身体の水分が奪われて悪化してしまう場合があります。
ヒートテックはレーヨンやポリエステルなどの化学繊維が使われていますので、敏感肌の人や、アトピーの人は赤みやかゆみ、最悪の場合かぶれてしまう可能性もあります。
このような場合、綿素材の肌着の上から重ね着するなどの対策が必要となります。特にお子さんに着せる場合は注意が必要といえます。
乾燥機を使って乾かすのはよくない…とわかっていても、たとえば外出予定に急ぎで間に合わせるため、「多少の傷みは覚悟で乾燥機を使って乾かしたい!」というときもあると思います。
できるだけヒートテックへのダメージを抑えて乾燥機を使うため、抑えておきたいポイントをご紹介します。
以上のような点に注意して慎重に乾燥機を利用することで、ヒートテック製品をできるだけダメージを抑えた状態で乾かすことができます。
ヒートテックを長持ちさせるには、
となります。ヒートテックは高機能な製品となりますが、元々寿命が短い製品ですので、メンテナンス方法に気を付けることでできるだけ長期間使っていきたいですね。
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