「トイレの底から水が漏れている…」「嫌な臭いがする…」
その原因はフランジかもしれません。

トイレの足元から水がにじんでいたり、原因不明の悪臭がする場合、「フランジ」 という部品の劣化が疑われます。フランジはトイレの排水と密接に関わる部品で、寿命が近づくと水漏れや臭いの発生につながることも。

この記事では、フランジの役割や交換の目安、費用相場、DIYでの交換方法まで詳しく解説します!

トイレの「フランジ」とは?役割と種類を解説

フランジの役割

トイレのフランジ(Flange)は、便器と排水管をつなぎ、密閉する重要な部品 です。

  • 排水の密閉:排水管と便器の接続部分をしっかりと密閉し、水漏れや臭いの発生を防ぐ
  • 便器の固定:便器がぐらつかないよう、床としっかり接合

フランジが劣化すると、密閉性が損なわれ、水漏れや悪臭の原因になります。

フランジの種類

フランジには以下の種類があります。

フランジの種類特徴
床フランジ床に取り付ける一般的なタイプ
壁フランジ壁から排水するタイプのトイレ用
ユニバーサルフランジ床・壁どちらにも対応可能

トイレフランジの寿命と交換時期のサイン

トイレフランジの寿命は、一般的には10年前後とされていますが、使用頻度や住環境によって異なることもあります。

見えない部分にあるため劣化の度合いがわかりにくいですが、フランジは樹脂でできており水に接触する部品でもあるためトイレ本体よりも損傷が進みやすい傾向にあります。
フランジが劣化すると排水がうまくできず、水漏れや悪臭が生じます。

フランジの交換が必要なサイン

トイレの足元から水漏れ → 密閉が機能していない可能性
原因不明の悪臭がする → フランジのひび割れ・隙間からの臭い漏れ
便器がぐらつく → フランジの固定部分が破損している可能性

特に築年数が古い家や湿度が高い環境ではフランジが劣化しやすく、早期に交換が必要になる場合もあります。水漏れや排水トラブルの兆候が見られたら、フランジの点検や交換を検討してください。

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トイレフランジの交換費用相場

トイレフランジの交換費用は、フランジ自体の価格と工賃を合わせて1万〜2万円ほどが相場です。フランジの種類や設置状況によって価格が変動することもあります。

また、トイレ便器が置かれていた床は、サビや汚れなどが蓄積されています。トイレフランジの交換には便器の取り外しが必要なため、この機会に床の張り替えを行う方もいます。

トイレフランジの交換に加え、床の張り替え工事が含まれる場合、材料費と工賃込みで6〜8万円ほどが相場となります。

ただし、フランジ交換には便器の取り外しが必要なため、床の張り替えも検討するケースが多い です。

交換内容費用相場
フランジ交換のみ1万〜2万円
フランジ+床の張り替え6万〜8万円
トイレ本体交換(節水型トイレ)10万〜20万円

一部の部品が劣化した場合、その部品を修理交換しても、別の箇所も同じく経年劣化しているため、また別の部品が故障して修理のいたちごっこになってしまうケースが少なくありません。

10年以上利用しているトイレで床の張替えまで含めて検討する場合は、費用の観点からも、フランジという部品の交換や修理ではなく、トイレ全体の丸ごと交換がおすすめです。

トイレフランジの交換方法(DIY手順)

トイレフランジを交換するには、トイレの取り外しが必要です。

必要な道具と、交換の流れを見ていきましょう。

DIYで交換する際の注意点

✅ 必要な道具を準備する
✅ 止水作業を確実に行う
✅ フランジのサイズを間違えない

必要な道具

・スパナ・レンチ(固定ナットを外す)
・ドライバー(電動推奨)
・バケツ・タオル(水漏れ対策)

交換手順

1️⃣ 止水栓を閉める
2️⃣ トイレの便器を取り外す(ナットを外し、慎重に持ち上げる)
3️⃣ 古いフランジを取り外す(ビスを外し、新品と交換)
4️⃣ 新しいフランジを固定する(しっかり密閉)
5️⃣ 便器を元の位置に戻し、ナットで固定
6️⃣ 止水栓を開け、水漏れがないか確認

DIYは難易度が高め!
フランジのサイズ違いや、取り付けミスで水漏れが起こる可能性があるため、不安な場合はプロに依頼するのがおすすめです。

トイレフランジを単品で購入できる場所

トイレフランジは、次の場所で単品購入が可能です。

  • ・オンラインショップ
  • ・ホームセンター
  • ・配管・水回り専門店

フランジには 「75mm用」「100mm用」 などサイズがあります。排水パイプの直径を事前に確認 し、適合するものかどうかチェックしてから購入してください。

トイレフランジが劣化したら交換しよう!

トイレフランジは劣化の判断がしにくい部品です。トイレの水漏れや悪臭などが生じた際は、フランジの寿命を疑ってみてください。

フランジを正しく交換することで快適なトイレ環境を保つことができます。

ただし、前述のように、フランジを修理交換して水漏れが解消されても、原因が経年劣化であった場合にはほかの部品の不具合でまた修理が必要になる可能性があります。

長期的に見るとトイレ丸ごと交換した方が、トータルの費用も抑えられるだけでなく、節水性も向上して水道代の節約にもなるため、総合的なコストパフォーマンスを考慮して検討してみてください。
また、政府や自治体の補助金を利用することで、トイレ交換の費用を抑えることもできます。

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