2024年度LPガス/プロパンガスの補助金制度とは?ガス料金を節約する方法
2024/03/16
2024/03/16
物価高の影響で光熱費の値上げラッシュが止まりません…なんとか節約したいと考えているご家庭も多いでしょう。
特にガス料金が比較的高くなりがちなLPガス/プロパンガスを利用中の世帯では、料金明細を見るのが怖いという声も。
国や地方自治体は物価高騰に対する支援策として、多くの補助金制度を導入しています。
その中の一つとして注目をあつめているのが『LPガス/プロパンガスの補助金制度』です。
この記事ではLPガス(プロパンガス)の補助金制度と申請方法、ガス代を節約するコツをご紹介いたします。
目次
LPガスとは、Liquefied Petroleum Gas(液化石油ガス)の略称で、プロパンやブタンなどの混合物を液化したガス燃料のことをさします。
その主成分からプロパンガスと呼ばれることもあります。
LPガスは圧力をかけることで液体にすることができるのが特徴で、気体の状態よりも約1/250の体積までコンパクトにすることが可能です。
そのため、圧縮した状態でガスボンベに入れた状態で各家庭に設置し、利用する仕組みです。
日本国内ではどこにいても利用することができるため、地方を中心に利用率の高いガス燃料となっています。
LPガス(プロパンガス)は都市ガスよりも使用料金が高くなりがちです。
同じ使用量でも、都市ガスの1.6〜8倍程度の使用料金となると言われています。
LPガスの使用料金が高くなるのには、いくつか理由があります。
まず、都市ガスは地底を通るガス管で各家庭にガスが届く仕組みですが、LPガスはガスボンベを配送して各家庭に設置して使う仕組みです。
家庭用LPガスボンベとして広く普及している高さ約130cmのガスボンベはおよそ90kgの重さがあります。
この重いガスボンベを定期的に設置・交換してもらう必要があるため、配送料金や人件費がガス料金に上乗せされているのです。
また、LPガスはその燃料のほとんどを輸入に頼っているため、輸入価格が高騰している昨今では、価格が高どまりしてしまっているのです。
「それならLPガスではなく都市ガスを使うことはできないの?」と思う方も多いかもしれませんね。
都市ガスはガス管が通っていないと利用できず、現時点での普及エリアは国土面積の約6%と限られてしまっています。
ガス管が通っている地域なら、LPガスから都市ガスへの切り替えも可能ですが、ガス管を引くための工事費や設備の買い替えなどで、高額な費用がかかってしまいます。
そのため、LPガスから都市ガスへの変更は気軽に行うことができないのが現状です。
物価高騰を背景に、2023年から資源エネルギー庁が地方創生臨時交付金を活用し、LPガス料金対策として補助金制度をはじめました。
2023年は47都道府県のうち、山梨県を除くすべての都道府県で消費者向け料金値引き支援事業が行われています。
値引き額や支援方法は自治体によってことなりますが、2023年は鹿児島県で最大5,400円(月-1,350円×4か月)の値引き支援、熊本県では一律6,000円の支給がありました。
LPガスのガス料金が高止まりしている影響から、2024年も引き続き支援が行われる予定です。
北海道 | 令和6年2月~5月検針分の利用料金から、最大で合計2,000円(税別)を値引き |
栃木県 | 令和6年3月に最大1,650円(税込)LPガス料金の値引き |
埼玉県 | 令和6年2~4月分(3~5月検針分)いずれかの月のLPガス使用料金から最大2,300円値引き |
東京都 | 令和6年1月分~3月分(2月~4月の検針)の使用料金で合計最大3,000円の値引き |
千葉県 | 令和6年3月又は4月又は5月検針分のうち、いずれかの月で最大1,200円(税抜)を値引き |
神奈川県 | 令和6年1月中に行う料金請求で、1契約あたり1,140円の値引き |
鳥取県 | 月1500円を上限に値引き |
LPガスの補助金は、事業者が申請する仕組みです。基本的に利用者による申請は不要です。
ただし、2023年度の補助金事業では、熊本県のみ利用者による申請が必要でした。
2024年4月現在では、東京都や鳥取県が補助金支援を継続させると発表しています。
ガスの検診表に値引きが記載されているかで確認することができます。
または販売店・地方自治体からのリーフレットをご確認してください。
ガス料金が高騰している今、LPガスの使用量を節約すれば、ガス料金を節約することができます。
しかし、ガスの使用量は目に見えないので節約するのが難しいですよね。
ここではLPガスの使用量を節約するコツを3つご紹介いたします。
ガス使用量を減らせば、おのずとガス料金も安くなるので、ぜひチャレンジしてみてください!
一番簡単な節約方法は「お湯の使用量」を減らすことです。お湯の使用量なら、目に見えるので意識しやすいですよね。
お風呂の湯量を少し少なめに設定したり、シャワーをこまめにとめるのも効果的です。
シャワーヘッドを節水タイプのものに変えるだけでも大きな違いがあります。
また、湯船に入る時は、追い焚きを減らすように意識してみるとガスの使用量を減らすことができます。
家族が多い場合は、続けてお風呂に入ると追い焚き回数を減らすことができるでしょう。
保温シートを使うのもオススメです。
2017年に都市ガス自由化がスタートし、都市ガスでも契約先を選べるようになりました。
そのため、ガス事業者を検討し、ガス代の節約を考えてるご家庭も増えています。
実は、LPガス/プロパンガスは都市ガス自由化が始まる前から、販売店を自ら選んで契約する方式がとられていました。
さらに、販売価格も事業者ごとに決めることができ、価格の差が大きいのが特徴です。
LPガス/プロパンガスだからガス代が高いのはしょうがない…と諦めるのではなく、販売店を比較してみると、お得な販売店が見つかるかもしれません。
お風呂やシャワーなど、お湯を使うシーンでもガスを使いますが、給湯器をエコな最新機器に買い替えることで、ガス使用量を抑えることができます。
エコな給湯器として人気が高いのがエコキュートとエコジョーズです。エコキュートは電気でお湯を沸かすため、ガスを全く使いません。
エコジョーズはガスを使いますが、排気熱を再利用することで、従来の給湯器よりもガスの消費量を大幅に抑えることができます。
給湯器の寿命は約10年です。現在お使いの給湯器が古くなっている場合は、故障する前にエコな給湯器に買い替えると、ガスの消費量も節約できトータルでお得になります。
LPガス/プロパンガスはガスの使用料金が高くなりがちです。ご家族の多い方やガスを多く使う機会の多い方だと、予想以上の使用料金が請求され驚くことも多いでしょう。
LPガスの補助金制度は嬉しい制度ですが、今後のためにもこの機会に給湯器を買い替えたり、ガス会社を比較検討してみると良いかもしれませんね。
ARTICLE LIST
2022/12/09
2023/06/05
2023/02/08