家電の中には高い電気代のものがたくさんあります。高い電気代を毎月請求されているという方は、どの家電にいくらかかっているのか電気代と同じくらい悩んでおられるのではないでしょうか。

当記事では電気代が高い家電と、どう工夫すれば高い電気代が抑えられるかを分野ごとにまとめてご紹介します。節電のポイントを押さえて毎月の電気代を安くする参考にしてみてください。

いつも使う家電で電気代の高いもの

私たちが生活する上で日常的に使う家電の中で、電気代が高い傾向にあるものは

  • エアコン
  • 洗濯乾燥機
  • 炊飯器
  • テレビ
  • 照明器具

が代表格です。この5種類の家電の上手な使い方と、節電ポイントを解説します。

エアコン

家電の中でも高い電気代ナンバーワンと言える存在で、夏場と冬場では毎月の電気代の半分近くがエアコンという家庭も多いと思います。

環境や機械の質でも違ってきますが、一般的な家庭でのエアコンの電気代は年間約35,000円で、1日約120円かかるとされています。

特に夏と冬は毎日使うことも珍しくないので、電気代が高くなるのは当然です。

しかし少しの工夫を積み重ねると節電の効果が高くなるので、いくつかご紹介します。

1つ目はエアコンの温度設定です。温度が高いとついついエアコンの温度設定を下げてしまいがちですが、通常の設定温度を1度変えるだけでも電気代が10%以上変わるとされています。

この理論から考えると、仮に26度から28度に変えれば、20%以上節電することが可能です。

環境省は、夏場は28度、冬場は20度が温度設定として身体にもちょうどいいと推奨しています。

自宅の温度設定が環境省の基準から大きく外れている場合は、意識してみるのも良いと思います。

2つ目はエアコンの電源のつけ方です。つけっぱなしにしていると電気代が上がりますが、短い時間で電源の入り切りを繰り返すと、つけっぱなしにする以上に電気代がかかります。

なぜなら、エアコンは室内の温度を設定温度に近づけるために、電源を入れてからの数分間が最も電力を使うとされているからです。

もし外出が発生し、外にいる時間が数十分程度ならエアコンをそのまま切らずに1時間程度つけた方が節電につながるので意識してみてください。

3つ目はエアコンフィルターや室外機の清掃です。エアコンを使い続けると、フィルターと室外機にごみやホコリが付着していき、エアコンが効きにくくなって設定温度に達するまでより多くの電力が消費されるので定期的にメンテナンスすると節電に効果的です。

フィルターと室外機の清掃は大変な作業ですが、やっているとやっていないではエアコンの効果も電気代も大きく違ってきます。

理想は数週間に一度ですが、ぜひ夏場と冬場に入る前と終わった後だけでも実施することをおすすめします。

洗濯乾燥機

洗濯・乾燥・使いやすさの3拍子が揃っている洗濯乾燥機ですが、使い方によっては電気代がかなり高い家電です。

洗濯自体は1回の利用ごとの電気代が2円程度で済みますが、乾燥機能を併用すると電気代が25円以上に跳ね上がります。

約23円の差ですが、年間に換算すると約8,400円にもなり、ちょっと高額な買い物もできるので、決して無視できない金額です。

加えて洗濯乾燥機の種類によって乾燥機能の仕組みに違いがあり、電気代も変わってくるので慎重に検討した方がよいといえます。

洗濯乾燥機の乾燥機能の種類は

  • ヒートポンプ式(ドラム型)
  • 水冷除湿タイプのヒーター式(ドラム型)
  • 排気タイプのヒーター式(縦型)

の3つに分類されます。

洗濯から乾燥までの電気代は、ヒートポンプ式だと1回あたり約25円、ヒーター式で約60円が平均的で、ヒーター式はポンプヒーター式より電気代が2倍以上高いです。

以上からヒートポンプ式の洗濯乾燥機にするだけでも電気代が約12,800円も違うので、十分検討する余地があります。

他の節電のポイントとして、洗濯物の量を調整する、稼働する時間帯(夜間の電気料金が安くなるプランなど)、乾燥機能を使わず自然乾燥にするなどの工夫でより安くなる可能性が高いので、ご自身にできる範囲で検討してみてください。

炊飯器

炊飯器はおいしいご飯を炊くのに必要な家電で、コメ文化が根付いている私たち日本人の生活に欠かすことができません。

炊飯器も使い方によっては電気代が高いとされているので、賢く使って上手に節電してみてください。

まず、炊飯器にはマイコン式とIH式がありますが、何合炊いても炊飯1回にかかる電気代はどちらも約4・5円程度です。

次に保温の電気代ですが、どのタイプの炊飯器でも1時間ごとに0.4円ちょっとかかります。

仮に10時間保温すると、先ほどご説明した炊飯1回の電気料金とほぼ同じ金額になり、さらに長時間の保温だと炊飯以上に電気代が高いことになります。

節電のポイントとしては保温時間をいかに抑えるかで、保温時間を最低限にしておく、ご飯をまとめて多く炊いておいて冷蔵庫に保存する、自分が食べたい時に合わせてタイマー設定をしておくといった工夫が効果的です。

テレビ

テレビも私たちの生活において、ニュースを見て情報を集めたり、面白い番組を見て楽しむなど欠かすことができない家電です。

使い方だけでなく、種類によって電気代が大きく変わってくるのでポイントをしっかり押さえて節電につなげてみたいですね。

テレビは主に液晶・プラズマ・有機ELの3つのタイプに分類され、プラズマテレビは生産が終了していますが、他の2種は現在もテレビ業界の第一線で活躍しています。

テレビの電気代が高いと言われる一番の理由はサイズで、大きければ大きいほど消費電力も多く、電気料金も比例して上がるのでサイズ選びには注意が必要です。

フルHDの24V型だと1ヶ月の電気代が約74円、40V型だと約112円と38円も違うので、大きさにこだわりがなければ、あまり大きくないものを選ぶのもいいです。

他にもこまめにテレビを消す、テレビの省エネ機能を使う、余裕があれば最新の消費電力がより少ないテレビに買い替えるなども節電につながります。

照明器具

照明器具は明かりをともして周辺を見やすくする、気分を明るくさせるといったどの家庭でも快適に過ごすために欠かせない家電です。

一方、1日で最も使用頻度が高い家電の1つなので、種類や効率的な使い方を把握しておくと高い電気代がかからずに済みます。

照明器具の種類は主に

  • 白熱電球(1時間の電気代 約1.6円 寿命 約2,000時間)
  • 蛍光灯(1時間の電気代 約0.3円 寿命 約10,000時間)
  • LED(1時間の電気代 約0.2円 寿命 約40,000時間)

の3種類で、この中で最も電気代が安くかつ長持ちするのはLEDです。

LEDの設置費用は1つで約3,000円〜5,000円ですが、長期的に考えると他の種類の照明器具の交換代を含めて圧倒的にコスパがいいのでLEDへの付け替えはかなりオススメと言えます。

他の節電のポイントとしては、電気をこまめに消す、明るさの調整、電気代が安い電力会社への切り替えなどが効果的です。

意外にも電気代が高い家電

これまでご紹介してきた日常的に使う代表的な5種類の家電とは別に、普段使いそうな家電の中でも電気代が高いものを3種類紹介します。

食洗機

食洗機は少ない量の水でも上手く流用し、効率よく食器類を洗って乾燥もしてくれる優れモノの家電です。

手洗い(ガス・洗剤使用)から食洗機に切り替えるだけで年間25,000円の節約ができるとされており、仮に6人分の洗い物を1日2回だと、

(手洗い(約62円)-食洗器(約27円)×2×365)=25,550円

といえます。

そんなメリットだらけの食洗機の唯一のデメリットが乾燥にかかる電気代(27円中約20円)です。

高い電気代とならずに済むよう、節電のポイントをいくつかご紹介します。

一つ目に、洗い物の数自体が少ない時は、一旦水に浸けるだけにしておいて後でまとめて洗う方法です。

食洗機を使う頻度が減るので、電気代と水道代の両方が抑えられます。

ただし、量が多いと時間がかかるのでどれだけあるかは事前に確認した方がいいです。

二つ目に、乾燥時間を短くする、あるいは乾燥機能を使わないようにする方法です。

食洗器の種類によっては乾燥時間を設定できるので短い時間で設定したり、乾燥機能を使わず自然乾燥すれば、それだけ電気代が安く済みます。

アイロン

アイロンは主にドライアイロン・スチームアイロン・衣類スチーマーの3つに分類される家具です。

中でもスチームアイロンと衣類スチーマーの消費電力が多く、高い電気代になりがちですが、種類に関係なく節電できる方法をご紹介します。

まず、一回の使用でできるだけ多くまとめてアイロンにかけてください。

アイロンはスイッチを入れてから温かくなるまでにかなり電力を使用するので、何回も分けて行うと一度で長く使うより電気代が高い傾向にあります。

他にも熱が伝わりやすいアルミカバーのアイロン台を使ってシワ伸ばしをよくする、洗濯物を干す段階でしっかりとシワを伸ばしておくなど少しの工夫でも節電につながるので効果的です。

ドライヤー

ドライヤーは1回あたりの消費電力は大きくありませんが、家族間で使い回すと使用頻度も多く、場合によっては毎日何度も使われる家電です。どんどん積み重なって高い電気代とならないための節電のコツをご説明しましょう。

節電ポイントとしては、タオルドライをしっかりしてからドライヤーをかける、温風の他に消費電力が少ない冷風を交ぜる、風力を調節するといった方法が効果的です。
他にも消費電力が少ないドライヤー選びなども節電につながります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。家電を正しく使って高い電気代を抑える工夫を少しずつでも凝らしていき、ご紹介した工夫が少しでも節約にお役立ていただければ幸いです。

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