玄関ドアのリフォームは、補助金制度を活用することで費用を抑えて実現できます。しかし補助金制度は複雑で、申請条件にあてはまる工事内容や活用するべき制度などがわからない方も多いかと思います。

この記事では、玄関ドアリフォームで活用できる補助金をご紹介します。

申請の条件や受け取れる金額などを解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

玄関ドアリフォームで活用できる補助金

玄関ドアのリフォームで利用できる補助金は、次の5つです。

  • ・介護保険における住宅改修
  • ・先進的窓リノベ事業
  • ・子育てエコホーム支援事業
  • ・長期優良住宅化リフォーム推進事業
  • ・既存住宅における断熱リフォーム支援事業

それぞれの詳細をご紹介します。

介護保険における住宅改修

「介護保険における住宅改修」では、バリアフリーを目的としたリフォームが補助金申請の対象となります。

玄関のリフォームの場合は、以下が対象の工事内容です。

  • ・床材を滑りにくい物に交換する
  • ・段差解消
  • ・手すりの取り付け
  • ・スロープの設置
  • ・玄関扉を引戸に変更

上記のリフォームで発生した費用の合計額に対し、7〜9割を補助金として申請できます。

補助金で支給される上限額は20万円です。

また、介護保険における住宅改修のリフォーム補助金は、要介護または要支援の認定を受けた方のみが申請できます。介護・支援の区分による支給可能額に差はありません。

申請を検討する方は、ケアマネージャーに相談をしてみてください。

介護保険における住宅改修

先進的窓リノベ事業

先進的窓リノベ事業では、開口部のリフォームに対し補助金を支給しています。

ただしこの制度は、玄関ドアリフォーム単体での申請は受け付けていません。窓の断熱性能を高めるリフォームと同時に玄関ドアの断熱対策リフォームをした場合にのみ、申請できます。

先進的窓リノベで申請できる窓のリフォーム内容は、以下の4種類です。

リフォーム内容補助額
ガラス交換5,000〜5万5,000円/枚
内窓設置2万3,000〜11万2,000円/枚
外窓交換(カバー工法)5万8,000〜22万円/枚
外窓交換(はつり工法)4万6,000〜18万3,000円/枚

上記の窓リフォームをした場合に限り、以下の玄関ドアリフォームに対する補助金申請を、同時にできます。

リフォーム内容補助額
ドア交換(カバー工法)5万8,000〜22万円/箇所
ドア交換(はつり工法)4万6,000〜18万3,000円/箇所

また、申請には金額の下限もあり、補助金額が合計で5万円以上でないと申請対象になりません。

たとえば、小さな窓と小さなドアのリフォームだけでは、申請対象とならない可能性があります。リフォームの補助金額が下限に到達しない場合は、開口部のリフォームの追加を検討してみてください。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業は、2023年の「こどもエコすまい支援事業」の後続事業です。

この制度は、3つの必須工事と5つの任意工事を、補助金の対象としています。必須工事のうちのどれか1つを満たせば、任意工事に該当するリフォームの補助金が受け取れる仕組みです。

任意工事のみでは申請できないため、注意してください。

玄関ドアのリフォームは、必須工事のうちの「開口部の断熱改修」があてはまります。ただし申請できる条件は、当事業の事務局に登録された型番の製品にリフォームした場合のみです。

登録されていないドアは申請の対象とならないため、注意してください。

また、任意工事の中にも玄関ドアリフォームに該当する内容があります。以下で子育てエコホーム支援事業で申請できる玄関ドアリフォームの工事内容と補助額をまとめてあるので、確認してみてください。

リフォーム内容補助額
開口部の断熱改修(必須工事)3万2,000〜4万9,000円/箇所
防犯性の高いドアへ交換(任意工事)3万8,000~5万4,000円/箇所
生活騒音配慮による防音性能の高いドアへ交換(任意工事)3万2,000~3万7,000円/箇所
手すりの設置(任意工事)置5,000円/戸
段差の解消7,000円/戸

長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業では、玄関に関するさまざまなリフォームを、申請対象として定めています。

  • ・玄関スペース拡大
  • ・手すりの設置などのバリアフリー工事
  • ・防犯性・防音性の高いドアへのリフォーム
  • ・造り付けベンチの設置
  • ・スロープ設置など

受け取れる補助額は、80万円〜210万円/戸です。

工事前に住宅の状態・性能などを検査する「インスペクション」を行い、リフォーム履歴や維持保全計画を作成する必要があります。

その後、リフォームをして住宅の性能が一定の基準を満たした場合にのみ、補助金を受け取れます。

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

この制度は、「窓・ガラス・断熱材を使用するリフォーム」と同時に「断熱タイプの玄関ドア」を行う場合にのみ、補助金の申請が可能です。

受け取れる補助金の金額は、リフォームで発生した工事費用の1/3です。補助額には上限があり、一戸建ての場合は120万円/戸、集合住宅の場合は15万円/戸(玄関ドアの改修工事も行う場合は20万円/戸)までしか受け取れないので、注意してください。

また、こちらの制度も補助対象となる製品が限られています。以下で対象製品を確認できるので、希望の製品が該当するか、確認してみてください。

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玄関ドアリフォームで補助金を申請する場合の注意点

玄関ドアリフォームで補助金を申請する場合、次の点に注意が必要です。

  • 締め切りがある
  • ドアの性能に注意する
  • その他のリフォームと同時に行う必要がある可能性
  • 補助金に詳しいリフォーム会社を選ぶ

それぞれの詳細について、解説します。

締め切りがある

補助金の中には、通年受付をしているものと、期間が定められているものがあります。「申請しようと思ったら期間が終了していた」といったケースもあるため、リフォームを決めたら早めに申請したほうが安心です。

また、補助金の申請期間内であっても予算上限に達したら募集は終了します。申請を検討している方は、公式サイトから申請状況をチェックし、予算に未達成達であることを確認してください。

ドアの性能に注意する

玄関ドアリフォームで申請できる補助金は、リフォーム後のドアの性能が向上していることを条件とした内容がほとんどです。

申請の対象となるドア製品も定められているケースが多いため、ドアの選択肢は限られます。

その他のリフォームと同時に行う必要がある可能性

玄関ドアのリフォーム補助金の中には、ドアのリフォーム単体では受け付けていない制度もあります。その他のリフォームが必要になる制度を利用する場合、工事内容をよく確認しておいてください。

補助金に詳しいリフォーム会社を選ぶ

リフォーム会社の中には、補助金の知識に長けているところもあります。一方で、あまり詳しくない会社も少なくありません。

補助金制度を利用してリフォームする場合は、リフォーム補助金に詳しい会社を選んだほうが安心です。

リフォーム補助金に詳しい会社かどうかを見分けるには、ホームページや電話で問い合わせをしてみてください。補助金制度の利用について記載されていたり、答えてもらえたりすれば、安心して依頼できる会社といえます。

玄関ドアのリフォームは補助金を活用しよう

玄関ドアのリフォームは、補助金制度を活用することで費用を抑えて実現できます。

玄関ドアの交換や玄関のリフォームを検討している方は、ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。

玄関ドアのリフォームで、暮らしに嬉しい変化が訪れると良いですね。

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