サンルームを後付けで増築!費用相場や設置のメリット・注意点
2023/07/31
2023/07/31
サンルームを増設することで、半屋外空間を住まいの中につくることができます。本来であれば屋外でないとできないことも室内で実現できるようになり、暮らしがより豊かになります。
この記事では、サンルームを増設したいと考える方に向けて、サンルームの種類や増設費用の相場、増設をすることで得られるメリットや設置の注意点などについて、ご紹介します。
サンルームの増設を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
サンルームには大きく分けて次の4種類が存在します。
それぞれの特徴について、ご紹介します。
床納まりタイプは1階の庭に取り付けるタイプで、住まいの床と同じ高さでバルコニーを設置できます。そのため出入りがスムーズで使いやすい点が魅力です。
土間納まりタイプは床納まりと同じく1階の庭に取り付けるタイプですが、元々住まいに設置されているタイルテラスやコンクリートなどの床を利用して取り付けます。
住まいと段差があるため行き来を手間と感じるかもしれません。しかし床納まりタイプより「お外感」が強く、ゴミ置き場や自転車置き場など、外に置いておきたい物の収納に適しています。
バルコニー囲いタイプは2階のベランダやバルコニーにサンルームを取り付けるタイプです。既存のベランダ・バルコニー空間を囲ってつくります。
バルコニー囲いタイプではサンルームの取り付けには制限があり、寸法や取り付け位置には決まりがあります。
バルコニー納まりタイプとは、バルコニーがない2階に取り付けるタイプのことです。1階から柱を伸ばして土台(床部分)をつくり、バルコニー空間を増設します。また、屋根の上に載せてつくる「屋根置き式」と呼ばれる工法もあります。
既存のウッドデッキの上にサンルームを増築・後付けしたいと考える方もいるかと思います。
ウッドデッキの上へのサンルームの増築・後付けは、基本的にはどのサンルームメーカーも推奨していません。サンルームは重量があり、ウッドデッキの上に置くとウッドデッキが破損する可能性があるためです。
しっかり基礎ができており、土台が強固なウッドデッキであれば、サンルームの設置を請け負ってくれる工務店もあります。しかしイレギュラーであるため、保証はつかないケースが多いようです。
サンルームを増築した場合、どれほどの費用が発生するのでしょうか。
サンルーム増築の費用相場を、サンルームの種類ごとに解説します。
一戸建て住宅の庭に床納まりタイプのサンルームを増設する場合、費用相場は50〜110万円ほどです。
設置するサンルームの大きさや製品によって金額は左右されますが、安価で工事を請け負う会社であれば、50万円以下の施工費用で済むことも少なくありません。
土間納まりの場合は、45〜90万円ほどが費用相場です。ただし、こちらの費用は元々タイルデッキやコンクリート床が庭に設置されている場合の金額です。床を新設するのであれば、追加で費用が発生します。
2階にサンルームを増設する場合、ベランダやバルコニーがある住まいであれば「バルコニー囲いタイプ」の工法が用いられます。設置費用の相場は、45〜70万円です。
ベランダ・バルコニーがない場合は土台の作成が必要になる「バルコニー納まりタイプ」でないとサンルームが設置できません。土台づくりの費用が加算されるため、施工の金額相場は45〜75万円と少し高額になります。
サンルームの設置目的によっては、オプション工事をプラスすることをおすすめします。
たとえば、サンルームで洗濯物を干す予定であれば、オプション工事で物干し台の設置が必要です。ペットやお子さまのくつろぎの場とする場合は、紫外線対策や換気扇設置もあったほうが安心です。
トレーニングや晩酌などで夜もサンルームを使う予定がある方は、LEDライトを設置することでより快適にサンルームを活用できます。
下記はサンルームの増築の際に取り入れられることが多いオプション工事と費用相場の一覧です。
サンルームの増築を検討する方は、併せてチェックしてみてください。
オプション内容 | 費用相場 |
---|---|
物干し台設置 | 2〜8万円 |
紫外線対策(日除け設置) | 7〜20万円 |
換気扇設置 | 2〜4万円 |
LEDライトの設置 | 5〜18万円 |
サンルームを増築することで、次のメリットが得られます。
サンルームは外と室内の中間といえる空間です。本来であれば外でないとできないことも、半屋外空間のサンルームがあれば、暮らしの中に気軽に取り入れられます。
また、サンルームは屋外と室内の間に距離をつくります。住まいが外気の影響を受けにくくなるため、エアコン効率が上がると考えられます。
家事動線がラクになるのも、サンルームを増設するメリットの1つです。1階にサンルームを設置すれば洗濯物を持って2階のベランダまで階段を上り下りする必要がなくなります。
雨の日でも気兼ねなく洗濯物を干せる点も、家事を担う方にとっては嬉しいポイントです。
サンルームを後付けする場合は、次の3点に注意してください。
それぞれの内容について、解説します。
サンルームを増設するにあたって、メンテナンスの方法について考えておくことをおすすめします。
とくに雪の降る地方でサンルームを取り入れる場合は、注意が必要です。サンルームの屋根は住まいの屋根ほど頑丈ではありません。
雪の重さに耐えられなくなる可能性があるため、降雪地方にお住まいの場合は、屋根パネルを厚くしたり柱に補強をしたりといった対策が必要です。母屋の屋根からサンルームの屋根への落雪がある場合は、雪止めの設置も検討してみてください。
また、夏のサンルームは暑くなります。快適に活用できるように、空調や換気方法、紫外線対策などをオプションで取り入れることをおすすめします。
サンルームを設置する工法は、外壁に穴を開けて取り付けるのが一般的です。また、土台を新たに加える必要もあるため、母屋には負担がかかります。
サンルームの増設によって、本来の家の機能が維持できなくなるため、住宅メーカーによる住まいの保証が効かなくなるケースは少なくありません。
サンルームを増設する際は、家を建てたハウスメーカーや工務店に相談をした上で、設置を検討したほうが安心です。
サンルームを増設することで、建物全体の床面積が増えます。不動産登記の内容と現状の住まいに差が出てしまうため、サンルームの増設時は市や自治体への届け出が必要です。
届け出をすると、土地家屋調査士が固定資産税を再算出するための調査をおこないます。土地家屋調査士への依頼代金の費用相場は10万円前後です。
サンルームを増築したら、工事が完了してから1ヵ月以内に届け出をしてください。届け出を怠ると、10万円以下の過料の罰則が課されます。
増設費用に調査士への依頼代金、固定資産税に加えてさらに罰則料が加わってしまうことから、無駄な出費を避けるためにも届け出は期限内に済ませたほうが安心です。
サンルームを増築することで、日光を暮らしに取り入れ、より効果的に役立てることができるようになります。
「家にいながら外空間を楽しみたい」「洗濯動線をラクにしたい」と考える方は、サンルームのメリットを十分に活かせるでしょう。
設置の注意点も考慮をした上で、サンルームを住まいに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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