畳をフローリングにDIY!基本の施工方法と簡単にできるアイテムをご紹介
2023/07/26
2023/07/26
畳空間はい草の優しい香りが際立ち、ごろりと寝転ぶこともできる心地よい空間です。しかし古くなった畳空間は汚れや色褪せが目立つもの。
経年劣化で、「居心地が良い」とはいえなくなってしまった和室もあるかと思います。
持て余し気味となってしまった和室は、DIYでフローリングへとリノベーションしてみてはいかがでしょうか。
この記事では、DIYによる畳からフローリングへのリフォーム方法について、解説します。
畳を簡単にフローリング床にするアイデアについてもご紹介しているため、DIYで畳空間に変化を加えたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
フローリングの床材には、さまざまな種類があります。
一般的なリフォームであれば、フローリング用の木製板を用いるのがスタンダードです。木製板は大きく分けて次の2つに分類されます。
さらに、木製板以外にクッションフロアを敷いて「木目模様」の床にするケースや、木製デザインのタイルを敷くこともあります。
畳からフローリングにするリノベーションは、DIYでも実現できます。
ここからは畳からフローリングへDIYで変更する際の作業手順と、必要な道具について解説します。
【必要な道具】
必要な電動工具は丸鋸と電動ドライバーの2つのみで問題ありません。
近年ではホームセンターがオリジナルブランドとして工具を販売しており、そのどれもがコストパフォーマンスに優れています。
DIYを選択する理由が「費用削減」である方は、ホームセンターブランドの工具の導入を、検討してみてはいかがでしょうか。
道具を揃えたら、畳からフローリングへのDIYのスタートです。
まずは、和室の床サイズを測ります。
フローリングを設置するにあたって何センチの板を使えば良いのか、正確に認識する必要があるため、計測にズレが生じないようにしてください。
計測した数値を参考にして、床材の用意をします。
畳は素手で剥がせます。畳をすべて取り除いたら、畳の下にベニヤが見えてきます。ベニヤ板が腐っているようであれば、ベニヤ板の交換が必要です。
きれいな状態のベニヤ板であれば、板の上に残されているほこりを除去するだけで問題ありません。
ベニヤ板の上に、根太を取り付けます。根太とは、フローリングの基礎となる部分の木材のことです。
フローリングを横貼りにするのであれば根太は部屋に対して縦に貼る、といったふうに、フローリング板の向きとは垂直になるようにして、根太を取り付けます。「#(シャープ)」を思い浮かべると、わかりやすいかもしれません。
根太同士は30㎝ほどの間隔があくように、意識してください。
断熱材を入れたい場合は、根太の間に敷き詰めます。また、フローリングの強度を高めたい場合は、敷き詰めた根太の上にコンパネや合板を乗せてから、フローリングの貼り付けをするのがおすすめです。
この工法は「捨て張り工法」と呼びます。
根太が完成したら、フローリング板を根太に対して垂直に貼り付けます。フローリング同士は、わずかに隙間をあけることが大切です。
フローリングは湿気や気温によって膨張や収縮を繰り返します。隙間がないとフローリングが浮いてしまったり、歪んでしまったりすることもあります。
フローリングに最適な隙間は使用する床材によって異なるため一概には言えません。使用するフローリング木材の施工方法に書かれている数値を参考にすると、失敗が少ないといえます。
フローリングを部屋いっぱいに敷き詰めたら、施工は完了です。
木に風合いを出したい場合は、施工後に床にワックスを塗ることをおすすめします。ワックスを塗ることは床材の保護にも繋がります。
長期間フローリング状態を維持する予定の方は、塗装を検討してみてください。
DIYでリフォームするにあたって、根太を敷き詰めて木材を張るフローリングの工程は、時間も手間もかかります。
また施工技術も求められるため、手先の器用さに自信がない方は、他の簡単な方法を採用することをおすすめします。
木板を貼る以外でフローリングの床を実現する簡単な方法は、次の3つです。
それぞれの内容を、詳しく解説します。
クッションフロアとは、ビニール材でできたフロアマットのことを指します。クッションフロアにはさまざまな模様の製品があり、木の模様が描かれたものもあります。
施工方法は、床にクッションフロアを敷き、カッターでカットをするだけ。時間も手間もかけずに木目の床が完成します。また、クッションフロアはフローリングよりも柔らかく汚れに強い点も魅力です。
近年のクッションフロアは一見すると本物の木材と見分けがつかない製品も多く販売されています。費用と手間を削減したい方は、クッションフロアを前向きに検討してみてください。
DIYへの注目度が高まるにつれて、便利な品の数も増えたように感じられます。敷くだけのフロアタイルも、そんなDIYブームによって話題になったアイテムのひとつです。
敷くだけのフロアタイルとは、その名の通り、すでにカットされている木材をつなぎ合わせるだけでフローリングが完成する製品のことを指します。
畳の上に敷き詰めるだけでフローリング床が完成するものもあり、賃貸暮らしの方にとくに人気が高いアイテムです。
ウッドカーペットとは、板がつなぎ合わされてカーペット上になっている床材のことをいいます。カーペットを敷くように、畳の上に置くだけでフローリング板が完成する便利なアイテムです。
クッションフロアと使用方法は似ていますが、クッションフロアのように自分で切ったり加工をしたりすることはできません。
しかし見た目の木質感はクッションフロアよりも強く、木の風合いを感じられます。
畳からフローリングにDIYで変更をする際、次の3つの内容に注意をしてください。
それぞれの内容について、解説します。
フローリング板を床に敷きつめていくと、端の部分に隙間ができます。隙間部分は巾木で隠してしまうことも可能です。
しかし巾木は壁にすでに取り付けられている場合がほとんどです。1度巾木を剥がして、床材を張り、再び巾木を貼り付ける施工工程が必要になります。
巾木の施工までは手間であり費用もかけたくない、という方は、隙間に合わせて床材をカットしてください。木板をななめにカットしなくてならないシーンも出てくるため、角度にずれが生じないよう、慎重な作業が求められます。
DIYで畳からフローリングにするにあたって、安価な板材をホームセンターで買ってきて、フローリングとするケースも見られます。
しかし床材として販売されていない板は、強度の面で不安が残ります。人が座ったり歩いたりするには薄すぎる床を使用した結果、フローリングが割れて怪我をする危険性はゼロではありません。
DIYは選択肢の幅が広く自由度の高さが魅力です。しかし安心な暮らしを維持するためには、フローリング板は「床材」として販売されている品を選んでください。
フローリング張りは、本来は簡単な作業ではありません。住まいの状況に合わせて板のサイズを調整したりビスを打つ適切な位置を判断したり、といった経験則による知識が求められます。
素人施工のDIYの場合、知識と経験不足によって強度が損なわれる可能性があります。また、仕上がりの美しさに関しても、プロの施工に比べると見劣りしてしまうもの。
強度や見た目に不安がある場合は、DIYではなくプロへ施工を依頼したほうが安心です。
DIYで畳をフローリングにすることで、部屋のイメージが大きく変わります。部屋の雰囲気が変われば、空間の使用頻度や活用アイデアも広がります。
畳の空間を持て余している方は、DIYで床をフローリングに変えて、住まいのイメージを一新してみるのも一案です。
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