【2025年1月最新版】窓断熱リフォームに活用できる補助金とは?
2025/01/05
2025/01/05
窓の断熱性が高まると室内の温度変化が抑えられ、結果として、電気代やガス代の節約につながります。このようにメリットが多いことを分かっているものの、断熱リフォームにかかる費用がネックとなって手が出せないという人も多いのではないでしょうか。
実は、窓の断熱リフォームにかかる費用の一部を補助する制度があります。
本記事では、窓断熱リフォームに活用できる補助金を解説します。
※本記事は2025年1月時点に執筆したものです。申込みの際は必ず各事業の公式サイトで最新情報をご確認ください
目次
住宅省エネ2024キャンペーンの1つである「先進的窓リノベ2024事業」が窓の断熱リフォームが対象となっていましたが、2024年12月26日17時をもって同キャンペーンの事業者登録は終了となりました。
ただし、本事業は2025年も「先進的窓リノベ2025事業」として継続することが発表されています。2025年1月時点で、活用できる補助金は以下の2つです。
・先進的窓リノベ2025事業 ・既存住宅の断熱リフォーム支援事業 |
既存住宅の断熱リフォーム支援事業とは、環境省(執行団体:公益財団法人北海道環境財団)が実施する補助金制度で、既存の住宅に高性能な断熱建材を用いた改修にかかる費用の一部が支援されます。
執行団体名に「北海道」とありますが、全国が対象です。
次回の公募は令和7年1月下旬からを予定しています。
対象になる住宅区分と申請者は下記のとおりです。
住宅区分 | 申請者 |
戸建て住宅 | ・所有者または、所有予定者(個人) ・対象となる住戸に住民票を置く居住者(個人) |
・賃貸住宅の所有者(個人・法人どちらでも可) ・買取再販事業者 | |
集合住宅(個別) | ・所有者または、所有予定者(個人) ・対象となる住戸に住民票を置く居住者(個人) |
・賃貸住宅の所有者(個人・法人どちらでも可) ※原則、区分所有の場合に限る・買取再販事業者 | |
集合住宅(全体) | ・管理組合等の代表者 |
・賃貸住宅の所有者(個人・法人どちらでも可) ・買取再販事業者 |
対象要件の詳細については、公式資料をご参照ください。
参照:R6年9月_トータル断熱公募要領
15%以上の省エネ効果が見込まれる改修率を満たす高性能建材(未使用のもの)が対象となります。詳細は下記のとおりです。
補助対象製品 | 住宅区分 | |||
戸建て住宅 | 集合住宅(個別) | 集合住宅(全体) | ||
高性能建材 | ガラス・窓・断熱材 | ◯ | ◯ | ◯ |
玄関ドア | ◯ | ◯ | ◯ | |
LED照明(共用部) | × | × | ◯ | |
蓄電システム | ◯ | × | × | |
蓄熱設備 | ◯ | × | × | |
熱交換型換気設備など | ◯ | ◯ | × | |
EV充電設備 | ◯ | × | × |
具体的な補助対象製品は、以下の公式サイトから検索できます。ここに登録されている製品であれば申請可能です。
参照:補助対象製品一覧|既存住宅における断熱リフォーム事業|公益財団法人北海道環境財団(環境省補助金専用サイト)
補助率は補助対象経費の1/3以内で、補助上限は戸建て住宅で120万円/戸、集合住宅で15万円/戸です。
補助対象製品 | 補助率 | 補助金の上限額 | |
高性能建材 | ガラス・窓・断熱材 | 補助対象経費の1/3以内 | 戸建て住宅:120万円/戸(玄関ドア5万円を含む)集合住宅:15万円/戸(玄関ドアも改修する場合は上限20万円/戸) |
玄関ドア | |||
LED照明(共用部) | 1カ所あたり8,000円 | ||
蓄電システム | 20万円 | ||
蓄熱設備 | 20万円 | ||
熱交換型換気設備など | 5万円 | ||
EV充電設備 | 5万円 |
申請方法の手順は、下記のとおりです。
1.申請様式をダウンロード 2.交付申請書および提出書類を作成 3.提出書類をメールで送信 4.返信メールを受信 5.提出書類をアップロード |
同事業から補助を受けるには、着工する前に必ず事前申請・審査を受け、事務局から交付決定通知を受ける必要があります。具体的な必要提出書類など申請方法の詳細については、下記の公式資料をご確認ください。
2024年に行われた「先進的窓リノベ2024事業」は、2024年11月29日に「令和6年度補正予算案」で、2025年も「先進的窓リノベ2025事業」として継続されることが決定しました。
同事業の正式名称は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」です。先進的窓リノベ2024事業では、下記3つの事業と連携して実施されました。
・子育てグリーン住宅支援事業(国土交通省・環境省) ・高効率給湯器導⼊促進による家庭部⾨の省エネルギー推進事業費補助金(経済産業省) ・既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業(経済産業省) |
先進的窓リノベ2025事業も合同で実施されることが予想されますが、2024年12月末時点ではまだ正式な発表はされていません。
先進的窓リノベ2025事業の補助対象となる工事は、下記のとおりです。
補助対象となる工事 | |||
高性能な断熱窓(Uw値1.9以下等)へのリフォーム | 内窓設置 | 外窓交換 カバー工法 はつり工法 | ガラス交換 |
経済対策閣議決定日(令和6年11月22日)以降に着手したリフォーム工事のみが補助対象となります(新築工事は対象外)。また、窓の改修と同一契約内でドア(開口部に取り付けられているもののみ)の断熱改修工事を行う場合は、あわせて補助対象になります。
先進的窓リノベ2025事業では、高い断熱性能をもつ窓への改修に関する費用の1/2に相当する額が補助されます。上限は200万円です。なお、補助金額はリフォーム内容やガラスの大きさ、住宅構造などによって異なります。参考までに、いくつかの費用をご紹介します。
リフォームの種類 | 補助単価 |
ガラス交換 | 55,000円~5,000円 |
内窓設置 | 106,000円~12,000円 |
外窓交換(カバー) | 266,000円~58,000円 |
外窓交換(はつり) | 266,000円~46,000円 |
上記のほかにも異なる条件で細かく補助金額が分けられています。詳しくは下記の公式資料をご確認ください。
交付申請の締切期限は2025年12月末と発表されていますが、交付申請時期については詳細が発表されていません。
ちなみに交付申請期間内であっても、予算上限に達した場合は期限よりも前に受付が終了することがあります。申請を検討されている方は、定期的に同事業の公式サイトで最新の申請状況を確認してください。
申請は、2024年度の先進的窓リノベ事業と同じく、事業者として登録されたリフォーム業者と工事請負契約を締結する必要があります。交付申請手続きはリフォーム業者が行い、工事・交付申請手続きが完了したのち、リフォーム業者から消費者へ補助金が還元されます。
「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」と「先進的窓リノベ2025事業」は、いずれも国の補助金制度であり、同一の工事内容に対してこれらの国の補助金を併用することは基本的にできません。
ただし、補助対象が重複しない場合や、請負工事契約および工期が別である場合には、併用が可能となるケースもあります。
また、国の補助金と自治体の補助金は財源が異なるため、併用できる可能性があります。
具体的な併用可否については、各補助金の詳細な要件や条件を確認し、必要に応じて事務局や専門家に相談することをおすすめします。
窓断熱のリフォームは初期費用がかかりますが、光熱費やエネルギー削減にもつながるため、長期的にみれば得られるメリットは大きいです。本記事で紹介した補助金もうまく活用して、少しでもお得に窓断熱リフォームをしてみてください。
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