キッチンの雰囲気を大きく左右する換気扇のレンジフード。リフォーム時や注文住宅を建てる時には、こだわりたい部分のひとつですよね!

そんなレンジフードですが、実は設置場所や素材は消防法により細かく決められています。特にレンジフードをリフォームする際には、レンジフードダクトに注意が必要です。

この記事ではレンジフードダクトとはなにか、消防法違反にならないようにする方法について、わかりやすく解説いたします。

レンジフード

レンジフードダクトとは?

そもそも「レンジフードダクト」とは、どのパーツを指すのでしょうか?

レンジフードダクトとは、換気扇で吸い上げた空気を外に排気するための太いパイプです。リノベーション物件などで人気が高い、配管が剥き出しになっている「露出配管」のアイランドキッチンだと、銀色のレンジフードダクトが見えることもあります。

従来型のプロペラ型換気扇はレンジフードダクトを使用しませんが、シロッコファンと呼ばれるのようなファンで換気する現在主流のレンジフードでは通常ダクトを使用します。一般的なレンジフードの場合、レンジフードや天井で覆われてレンジフードダクトは見えないこともありますし、そもそもレンジフードダクトが必要ない機種もあります。

消防法で細かく定められている

あまり目にする機会もないレンジフードダクトですが、その素材や設置場所は消防法と火災予防条例により細かく定められています。火災予防条例は、市町村など自治体によって定められている条例ですので、基準は自治体により多少違いがうまれますが、消防法の範囲内での差となります。

ここでは、消防法と東京都が制定した条例「火災予防条例」に基づき、レンジフードダクトの設置条件のうち、よく問題となる部分について解説したいと思います。

(実際に施工する際にはお住まいの自治体の条例に従ってください。)

  • ・レンジフードダクトは、耐食性を有する鋼板(亜鉛メッキ鉄板など)または、同等以上の強度を有する特定不燃材料でつくる。
  • ・レンジフードダクトは、壁など可燃性の部分から10cm以上離して設置する。(ロックウール保温材など、金属以外の特定不燃材料で覆う場合は問題ない)
  • ・レンジフードダクトは、ファンから屋外まで、分岐することなく通じる必要がある。また、他のダクトとは接続してはいけない。
  • ・レンジフードダクトは、なるべく不要な曲がりを避け、内面を滑らかに仕上げる。

このように、レンジフードダクトに関しては、素材や設置位置、内面の仕上げ方法まで、細かく規定で定められています。

というのも、レンジフード(換気扇)はコンロで調理する際に必ず使用する設備です。油で揚げ物をしたり、鍋で大量の水を沸かした時でも、蒸気や煙を吸い込み排気してくれるため、家の中の空気を綺麗に保つことができます。

そんなレンジフードですが、ファンの油汚れに悩まされたことがある方も多いのではないでしょうか?普段なかなか意識することはありませんが、調理中の湯気には油分がたくさん含まれているため、換気扇は使えば使うほど油汚れが付着します。

ファンやフィルターである程度の油分はキャッチしていても、長い年月使用し続けていればレンジフードダクト内にもある程度の油分が溜まる恐れがあるため、万が一、コンロまわりで火が出た時にレンジフードやレンジフードダクトに引火しないよう、消防法で細かく定められているのです。

消防法違反で問題になる?ジャバラダクト

従来の住宅では、アルミ製のジャバラダクトがレンジフードダクトに使用されることが多かったのですが、近年では多くの自治体でジャバラダクトの使用が禁止されています。

東京都の例でいえば、火災予防条例の下記内容に違反するとの理由で全面的に禁止と東京消防庁が発表しています。

  • ・レンジフードダクトは、耐食性を有する鋼板(亜鉛メッキ鉄板など)または、同等以上の強度を有する特定不燃材料でつくる。
  • ・レンジフードダクトは、なるべく不要な曲がりを避け、内面を滑らかに仕上げる。

注文住宅・キッチンリフォーム時に注意

アルミ製のジャバラダクトは、曲げやすく施工しやすいことから、これまで多くの住宅で使われていました。条例違反にならない自治体の物件では、現在も広く使われています。

そのため、お住まいの自治体とは違う箇所にある建築事務所に住宅を建ててもらったり、条例に詳しくないリフォーム会社にリフォームを依頼すると、知らず知らずのうちにレンジフードダクトで条例違反してしまうこともなくはないようです。

条例違反にならないよう、家を建てる際やキッチンリフォームをする際には、少し気にかけておくと安心です。

レンジフードだけをリフォームをすることも可能

「キッチンのレンジフードの性能が落ちてきた」

「頑固な汚れがひどくて買い替えたい…」

そんな時には、キッチン全体のリフォームをしなくても、レンジフードだけを取り替えるのがオススメです。レンジフードは工事費込みで10万円前後〜新品に交換することができます

プロペラ式のレンジフードから最新式のスリム型レンジフード(シロッコファン)に変更することも。最新式のレンジフードに交換すれば、日々のお手入れが格段に楽になり、換気性能も大幅にUPします。

レンジフードをリフォームする際のコツについて、簡単に解説いたします。

レンジフードのリフォーム・交換はどこに依頼する?

レンジフードは、契約中のガス会社や工務店、チラシに載っていた修理業者など、さまざまなお店・会社でリフォームを取り扱っています。

ガス会社は「ガスのプロ」ですので、レンジフードのリフォーム・交換も安心感があります。ただし、機器の価格など交換費用が割高になりやすい傾向があるため、価格を抑えて最新式に交換したい場合には不向きといえる選択肢です。

工務店の場合は、レンジフード単体の交換よりも、キッチン全体のリフォームを得意とする工務店が多く、交換だけ依頼するのは難しいことも。相談後に現地確認→見積もり・相談という流れになることが多く、時間がかかるのもデメリットといえるでしょう。

水道修理業者など、緊急時に即対応できる業者の中にはレンジフードのリフォームを請け負っている会社もあります。中には優良業者もありますが、価格に関する消費者トラブルにつながることも多いため、注意が必要です。

交換できるくん」のように、住宅設備の交換を請け負うネット業者なら、他業者よりも安価・短時間で施工できます。出張なしのネット見積りで、注文いただいてから最短即日で施工可能です。

サービス開始から20年以上、ノウハウも豊富に蓄積されています。商品・工事ともに無料10年保証つきです。レンジフードはリンナイ・ノーリツ・パナソニックなどの人気メーカー製品を多数取り揃えています。

まとめ

キッチンリフォーム時などに問題になる「レンジフードダクト」と消防法の関連性について解説いたしました。

古い換気扇のしぶとい汚れにお悩みの方は、レンジフードを交換するだけでもキッチンの印象が大きく変わります。施工経験が豊富な業者なら、消防法に関する知識もバッチリです。この機会にレンジフードを交換してみませんか?

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