昨今の状況から、キッチンの蛇口を触らないで水が出る蛇口への変更を考えています。タッチレス水栓とハンズフリー水栓はどう違うのでしょうか。またそれぞれの使い勝手やメリット・デメリットがあれば教えてください。

専門家からの回答

アドバイザー大河原

回答日時:2022/3/29

タッチレス水栓とハンズフリー水栓、 どちらも手動での操作がいらない水栓とイメージができますが、 何かどう違うのかは少し分かりにくいですよね。

実は、この2つの違いは「センサーの位置」にあります。 タッチレス水栓、ハンズフリー水栓ともにラインナップのあるLIXIL水栓ナビッシュを例にご紹介します。

■タッチレス水栓

タッチレス水栓のセンサーは「水栓上部」にあり、センサーに手をかざすだけで吐水・止水ができます。 手が汚れているときなど、直接レバーを触らずに操作できるので便利です。

■ハンズフリー水栓

ハンズフリー水栓のセンサーは「吐水口」にあり、手や食器などを吐水口にかざすだけで吐水・止水を自動で行います。 ショッピングセンターやデパート、駅のトイレなどの手洗いにある自動水栓と同じです。タッチレス水栓のように手をかざす動作も必要なく、手や物を直接吐水口にもっていけば吐水、引っ込めれば自動で止水までしてくれるので、誰にでも使いやすいのが特長です。 ナビッシュのハンズフリー水栓は、タッチレス水栓の機能も備えているので、連続で吐水させることもできます。

仕様の違いがわかったところで、
メリット・デメリットをお伝えします。

■タッチレス水栓・ハンズフリー水栓のメリット

<衛生的>

調理中や洗い物の際など手が汚れているときでも非接触で吐水・止水をできるので、衛生的で安心です。また、水栓まわりや水栓本体を汚すこともないので、お手入れも簡単にキレイを持続させることができます。感染症などが流行している場合は、感染対策としても有効です。

<誰でも使いやすい>

レバーやハンドルの操作が不要といえますので、身体的・体格的に操作がしにくかった小さいお子様やご年配の方など誰でも使いやすくなります。

<節水になる>

手が汚れていたり手洗いをしているときなど、極力レバーに触りたくないので、出しっぱなしになっていた水も、タッチレス・ハンズフリー水栓であれば止水操作が簡単なので、節水につながります。自動で止水するハンズフリー水栓の方がより節水効果が得られます。

■タッチレス水栓・ハンズフリー水栓のデメリット

<シンク下に100V電源または乾電池が必要(商品による)>

センサーを動かすための電源がシンク下に必要といえますので、後付けの場合でシンク下に電源がない場合は、別途工事が必要といえます。なお、タッチレス水栓のナビッシュであれば、乾電池式もあるのでシンク下に電源が確保できない場合でも設置が可能です。

<停電時に手動への切り替え対応が必要>

停電時、100V電源タイプの場合、タッチレス・ハンズフリーは使用できません。 応急処置としてシンク下のキャビネット内にある手動弁(メインバルブ部分)を開けることで、レバーハンドルのみでの吐水・止水ができるようになりますが、非常時にすぐ対応できるよう事前に確認しておく必要があります。

<価格が高い>

センサー機能を備えているので通常の水栓と比べると商品価格が高くなります。ナビッシュは、デザイン的にも優れており、浄水機能を搭載している商品などもありますので、機能面や節水効果などからも費用対効果は高い商品といえます。

<センサーの反応の鈍さ、反応の良さにストレスを感じる(個人差がある)>

こちらは個人差があると思いますが、ハンズフリー水栓であれば、意図しないときに吐水してしまったり、逆に思っているより反応が鈍かったりとセンサーの感度についてストレスを感じる可能性があります。

ニークな商品として、市販のスマートスピーカーを使用して声(「Google、水を出して」など)で吐水・止水などの操作をおこなえる水栓もあります。SANEI:AK8731JVS2-1

昨今の状況より非接触水栓のニーズは今後も高まっていくと思われますので、メリット・デメリットをふまえ、ご検討ください。