ワインセラーの消費電力はどのくらい?電気代を節約する使い方について
2023/12/29
2023/12/29
ワインの風味は温度や湿度に影響されやすく、とてもデリケートな飲み物。適切な環境で美味しくワインを保管しておくのに不可欠なのがワインセラーです。ワインセラーは冷蔵庫と同様に24時間稼働しています。そうなるとやはり気になってくるのが電気代です。
本記事では、ワインセラーの電気代や節約方法を解説します。
目次
ワインセラーは冷却方式によって3つの種類に分かれます。なお、冷却方式で電気代も異なるため、自分に合った種類のワインセラーを選ぶことが大切です。
ペルチェ効果を使って、モーターなどを使用せず電気だけで庫内を冷却するタイプのワインセラーです。
ペルチェ効果とは熱電効果の一種で、異なる金属を接合し電気を流すことで、熱の吸収や放出が起こる現象のことを指します。
ペルチェ式のワインセラーは振動が少なく静音性に優れています。価格も比較的安価で、コンパクトな製品が多いです。一方で、他のタイプと比較すると冷却効果はやや劣り、電気代は高くなる傾向にあります。
アンモニア方式は、アンモニアの気化熱を利用して庫内を冷却するタイプのワインセラーです。
振動が少なく運転音が静かで、冷却力はペルチェ式よりも高く、ワインの劣化も防ぎやすいメリットがあります。しかし、コンプレッサー式と比べると冷却能力は低く消費電力は高めです。
冷却能力の高さで比べると、もっとも優れているのがコンプレッサー式。モーターを稼働させて庫内を冷却するワインセラーです。
冷却力が高いため、庫内は室温の影響を受けにくいです。本体価格は他のタイプに比べると高価ではあるものの、消費電力が少ないため電気代は抑えられます。
ただしモーターを使って冷却させるため、少なからず振動や音が生じてしまいます。
ワインセラーを使うことで、実際にどのくらい電気代がかかるのでしょうか。ワインセラーに限らず、家電製品の電気代を算出するには一般的に下記の計算式が用いられます。
1時間あたりの消費電力(W)÷ 1,000 × 1日の使用時間(h)×料金単価(円/kWh) |
消費電力が70Wのワインセラーを24時間稼働すると仮定した場合、下記のようになります。
消費電力(70W) ÷ 1,000 × 24(h)× 31※(円/kWh)= 52.08円/1日 |
※全国家庭電気製品公正取引協議会によると、2023年12月時点で1kWあたり31円/kWhとされています
ワインセラーはサイズや冷却方式などでさまざまな製品があり、消費電力も異なります。参考までに、サイズが異なる3つのワインセラーの電気代を比較します。あくまでも一例なので、同じ本数を収納できるワインセラーでも、製品によって電気代が異なることをご了承ください。
最大8本までワインボトルを収納できる「デバイスタイル CG-P8S(ペルチェ式)」のワインセラーは消費電力が58Wです。計算式にあてはめると下記のようになります。
消費電力(58W)÷ 1,000 × 24(h) × 31(円/kWh)= 43.152円/1日 |
最大15本までワインボトルを収納できる「ルフィエール C15B(コンプレッサー式)」は消費電力は85Wです。計算式にあてはめると下記のようになります。
消費電力(85W)÷ 1,000 × 24(h)× 31(円/kWh)= 63.24円/1日 |
最大35本のワインボトルを収納できる「ドメティック クラシックシリーズ C35(コンプレッサー式)」のワインセラーの消費電力は100Wで、計算式にあてはめると下記のようになります。
消費電力(100W)÷ 1,000 × 24(h)× 31(円/kWh)= 74.4円/1日 |
まとめると下記のとおりです。
製品名 | 最大収納本数 | 消費電力 | 電気代/1日 |
デバイスタイル CG-P8S | 8本 | 58W | 43.152円 |
ルフィエール C15B | 15本 | 85W | 63.24円 |
ドメティック クラシックシリーズ C35 | 35本 | 100W | 74.4円 |
最後に、ワインセラーの電気代を節約する使用方法をご紹介します。
庫内の容量ギリギリまでワインボトルを保管すると、ワインセラーの冷気の循環が滞り、庫内を冷やすために電力消費が高くなります。そのため、ワインセラーを使用するときは、できるだけ保管するワインを厳選することをおすすめします。もし保管したいワインが多ければ、少し大きめのワインセラーを購入してください。
ワインセラーの扉を開けると外気が流れ込み、庫内の温度が上がってしまいます。すると、冷却のために余計な電力が消費されます。つまり、できるだけ扉の開閉頻度や開く時間を短くすることで、電力消費を抑えることができます。
また、ワインセラーによっては庫内照明や庫内灯が備わっているものも。扉を開閉することなく外からワインを判別できるので、おすすめです。
外気温との温度差が大きくなるほど、庫内温度をキープするために多くの電力を消費します。直射日光があたる場所や、風通しが悪く熱がこもりやすい場所を避け、なるべく冷暗所に設置することで消費電力を抑えることができます。
上記の方法を試してもワインセラーの電気代が気になる場合は、思い切って電力会社や契約プランを変更する方法も。電力会社によっては、電気とガスをセットにしたお得なプランも用意しているので、検討してみても良いかもしれません。
長年使用しているワインセラーは、経年劣化によって電力消費量が大きくなっている可能性があります。最新のワインセラーなら、高性能で省エネ対策がされている製品も増えています。
ワインセラーに限らず、一般的に購入から10年以上経過した家電製品は、修理用の補修部品の取り扱いを終了していたり、メーカーの修理対象外になっていたりするケースが多いです。10年以上使っている場合は、電気代節約の観点からも買い替えを検討することをおすすめします。
ワインセラーの電気代は、工夫次第で抑えることができます。本記事を参考に、自分に合ったワインセラーを選び、電気代を抑えながら美味しいワインを楽しんでください。
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