造作洗面台があることで、洗面所周りが華やかになり洗面所の使い勝手も良くなります。しかし造作洗面台にはデメリットもあり、注意すべきポイントも存在します。

そのため、造作洗面台の導入を「おしゃれだから」という理由だけで採用する前に、さまざまな観点でライフスタイルに合うかどうかを検討することが大切です。

この記事では、造作洗面台の費用相場やメリットデメリット、プランニング時の注意点など、造作洗面台に関わる内容を包括的にご紹介します。

造作洗面台の設置を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

洗面台

造作洗面台にかかる費用相場は?

造作洗面台にかかる費用相場は?

造作洗面台とは、いわゆる「オーダーメイド」の洗面台のことを指します。

収納棚やシンク部分、水洗や鏡など洗面周りのすべての品を自由に組み合わせてつくるのが、造作洗面台です。

すべて手作業でつくることになるため、既製品よりも費用が高くなります。費用相場としては、合計で20〜30万円になることが多い傾向にあります。

下記は、洗面周りに必要なアイテムを造作した場合の費用相場です。造作洗面台の設置を検討している方は、参考にしてください。

部品費用相場
洗面ボウル1〜7万円
洗面台(カウンター)2〜10万円
0.5〜4万円
照明0.5〜3万円
水栓0.5〜2.5万円
水道管設備1.5〜2万円

造作洗面台の費用を抑えるためのポイント

造作洗面台の費用を抑えるためのポイント

リフォームやリノベーションなどで洗面台を一新するにあたって、造作を考える方も多いかと思います。しかし造作洗面台は決して安いものではありません。

なるべく費用を抑えるためには、次の4つのアイデアを取り入れることをおすすめします。

  • サイズをコンパクトにする
  • 既存品を活用する
  • オープン収納にする
  • 小物類は高級感あるデザインを選ぶ

それぞれの内容について、解説します。

サイズをコンパクトにする

洗面台のサイズが大きくなれば、使用する材料費も工程も増えてしまいます。造作洗面を設置する場合は、コンパクトなサイズの洗面台にすることで、費用を抑えられます。

既存品を活用する

造作部分と既存品をうまく組み合わせることで、費用の削減が実現可能です。

たとえば、既存の洗面台にタイルを貼ってイメージを変えたり、上部の鏡扉の部分だけを取り除いてシンク部分だけを活用したり。

鏡扉部分に木枠を取り付けてイメージを変化させるのも、良いアイデアです。

既存品に造作で手を加えることで、費用を抑えて洗面台のイメージを一新できます。

オープン収納にする

洗面台下の収納棚をオープン収納にすることで、収納スペースにかかる費用を削減できます。

オープン収納は収納部分が丸見えの状態です。そのため「散らかさないようにしなくては」という意識も働きやすくなります。

物を増やしたり使いっぱなしになったりしがちな家庭は、オープン収納を前向きに検討してみてください。

小物類は高級感あるデザインを選ぶ

洗面台のデザインがシンプルであっても、小物類に高級感があることで、洗面台周りが華やかになります。

ソープディスペンサーをガラスデザインにしたり、水栓部分には真鍮を選択したり。

そのほかにも、ティッシュケースや化粧アイテムなどを入れる容器を、ワンランク上の品にしたりするのも、良いアイデアです。

洗面台周りの小物類はリッチな物を選んだとしても、造作洗面台の材料・施工費用よりもお手頃な価格です。造作洗面台の費用を抑えて高級感を演出したい方は、小物類にお金をかけてみてください。

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造作洗面台を選ぶメリットとは?

造作洗面台を選ぶメリットとは?

造作でなく既製品の洗面台であっても、手を洗ったり顔を洗ったりはできます。そのため生活面において、造作洗面台であることのメリットを思い浮かべるのは、難しいと感じるかも知れません。

しかし造作洗面台には、「体やライフスタイルに合わせた洗面台がつくれる」というメリットがあります。

体の大きな人の場合、既製品の洗面台では背が低く、使用するのに腰を大きく曲げなくてはなりません。

造作洗面台の場合、高さや幅の調整ができます。体に合った使いやすいサイズで洗面台をつくれるため、日常使いへのストレスが軽減します。

そのほかにも、洗面所の渋滞を避けるためにシンク・鏡を2つずつ設けることや、洗濯スペースとの隙間がなくなるように設計することも可能です。

自分好みのデザインで洗面台をつくることもできるため、住まいの統一感を大切にしたい方にとっても、造作洗面台はメリットがあるといえます。

造作洗面台で生じるデメリット

造作洗面台で生じるデメリット

造作洗面台にはメリットがありますが、デメリットも存在します。

そのうちの1つが、費用に関する問題です。造作洗面台は材料を1から揃えて手作業でつくるため、既製品に比べて費用が高額になりがちです。

また、既製品であれば繰り返しおこなわれる耐久テストも、造作ではできません。手作りであるため保証もつかないことがほとんどです。

完成した洗面台がイメージと異なることも珍しくなく、せっかく造作をしたのに、既製品とほとんど変わらなかった……なんてケースもあり得ます。

自分にとって、メリットとデメリットの比重はどちらに傾くのか、よく検討をした上で造作洗面台を導入することが大切です。

造作洗面台で選べる洗面ボウルの種類

造作洗面台で選べる洗面ボウルの種類

造作洗面台の仕上がりイメージを大きく左右するのが、洗面ボウルの存在です。造作洗面台には、おもに次の4つのボウルが使用されます。

  • 置き型タイプ
  • 埋め込みタイプ
  • 半埋め込みタイプ
  • 壁付タイプ

それぞれの洗面ボウルの特徴について、ご紹介します。

置き型タイプ

置き型タイプの洗面ボウルとは、洗面台の上に置かれたボウルのことを指します。ボウルの存在感が強く、外国の洗面台で見かけることが多い形状です。

埋め込みタイプ

埋め込みタイプの洗面ボウルは、洗面台と洗面ボウルの間に段差がないのが特徴です。洗面台の汚れをそのままボウルに流せるため、洗面周りのお手入れがしやすくなります。

半埋め込みタイプ

半埋め込みタイプの洗面ボウルは、洗面台とボウルの間にわずかに段差が生じます。埋め込みタイプほど洗面台と同化はせず、置き型タイプより洗面ボウルの主張が強くない、両者の中間といえる形状です。

壁付タイプ

壁付タイプの洗面ボウルは、洗面台を必要としないため、すっきりとした見た目の洗面所を求める方におすすめの形状です。

広さのない洗面所やトイレ・廊下などコンパクトスペースに取り付ける手洗い場としても、活用できます。

造作洗面台の設置で後悔しないためのポイント

造作洗面台の設置で後悔しないためのポイント

造作洗面台を採用した結果、後悔をしてしまうケースは少なくありません。造作洗面台の設置で失敗をしないように、次の3点に注意を払うことをおすすめします。

  • デザインだけで選ばない
  • 収納力にも着目を
  • コンセントの位置にも注意

それぞれの内容について、解説します。

デザインだけで選ばない

造作洗面台は自分好みのデザインを実現できる点がメリットです。

しかしデザイン性だけ重視をした結果、使い勝手の悪さを感じたり間取りやインテリアに合わなかったりする可能性も考えられます。

造作洗面台をデザインする際は、家づくりを手伝ってもらった住宅会社や造作家具のプロに相談をするのがおすすめです。

収納力にも着目を

造作洗面台の機能面を大きく左右するのが、収納力です。収納力は高ければ高いほど良い、と考えてしまいがちですが、多すぎる収納スペースは物を増やす原因になります。

そのため造作洗面台の収納力は、自分たちの暮らしに必要な分だけ、取り付けるようにしたほうが安心です。

コンセントの位置にも注意

造作洗面台を設置するにあたって、コンセントの位置にも留意が必要です。コンセントの位置によっては、ドライヤーやヘアアイロンを使いにくく感じてしまうことがあります。

洗面所周りの動線を確認した上でコンセントの位置を決めることで、コンセント設置の失敗を防げます。

造作洗面台で自分好みの洗面所をつくろう

造作洗面台で自分好みの洗面所をつくろう

造作洗面台なら、自分好みの使い勝手の良い洗面台を実現できます。より使いやすくおしゃれな洗面台を求める方は、造作洗面台を検討してみてはいかがでしょうか。

洗面所は毎日使用する場所です。ストレスを感じず、毎日の身仕度が楽しくなるような洗面台空間を叶えてみてください。

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