電気代の高騰が続くなか、家庭用蓄電池がさらに注目を集めています。
家庭用蓄電池は太陽光パネルで発電した電気を溜めておいたり、電気自動車の充電用としても使えたりと、次世代のエコホームになくてはならない設備になりつつあります。
災害時の緊急用電源として使えるのも安心できるポイントです。

とはいえ、家庭用蓄電池は高額なことから、予算的に設置をためらってしまうという方も多いでしょう。
しかし、家庭用蓄電池は導入時に補助金を利用することが可能です。

この記事では2024年度に利用できる家庭用蓄電池の補助金について詳しく解説いたします。

家庭用蓄電池導入時に利用できる補助金制度

家庭用蓄電池の導入時に利用できる補助金制度には、国からの補助金地方自治体からの補助金があります。
併用可能な補助金もあるため、適用条件などのチェックが欠かせません。

2024年に利用できる4つの補助金制度について以下でくわしく解説いたします。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業では、条件に合う家庭用蓄電池を新たに導入する場合、1戸あたり64,000円の補助金を利用できます
「こどもエコ住まい支援事業」から「子育てエコホーム支援事業」という名称に変更となりましたが、子育て世代でなくても全世帯で利用可能です。

導入する家庭用蓄電池が『一般社団法人 環境共創イニシアチブで令和4年度以降に登録・公表されている蓄電システムであること』や住宅省エネ支援事業者として登録している事業者から購入することが条件となります。

2024年12月末が申請期限ですが、予算上限に達してしまうと補助金を受けられなくなるためご注意ください。
また、子育てエコホーム支援事業は工事後に補助金を申請するシステムです。ただし、工事に着手すれば工事完了前でも申請予約ができ、予算を確保できます。

DR補助金

DR補助金は「家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業」として経済産業省が実地する補助金事業です。
再生エネルギー設備を導入し、よりエコな住宅を目指す試みの一環で、家庭用蓄電池の導入で補助金を利用できます。

上限が60万円と高額なことから、人気の高い補助金です。2023年度は予算上限に達してしまい、申請締切期限の12月前に終了してしまいました。
今年度は予算が増えたことから、前年度よりは余裕があると考えられますが、注目を集めていることには変わりない為、なるべく早めに申請すると安心です。

DR補助金は契約後に申請することで補助金を利用できます。
申請前に契約すると補助金を利用できないためご注意ください
また、DR補助金事業の対象事業者から対象の蓄電池を購入した際にしか利用できません。

補助金を利用したい場合は、対象事業者以外の業者と契約しないようにご注意ください。

DER補助金

DER補助金は一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が実施する実証実験に協力することでもらえる補助金です。
2024年度の詳細については未発表ですが、今後一般向けに詳しい情報が発表されるとみられています。

4月末時点では事業者の登録が公募されています。

地方自治体の補助金

家庭用蓄電池の導入の際に利用できる補助金事業は、地方自治体でも積極的に行われています。

ここでは、自治体の補助金事業の中でも特に手厚い補助を受けられる東京都の事例を紹介します。

【東京都】災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

東京都では太陽光住宅を普及させる事業の一環として、蓄電池の導入時に補助金を利用できます。
契約前に事前申込をし、工事後に交付されるシステムです。

詳細は5月以降に発表されるとのことですが、上限が120万円、SIIの実証実験に参加することでさらに10万円の支給が上乗せされることが発表されています。

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家庭用蓄電池の補助金を利用する時の注意点

家庭用蓄電池は補助金を利用して導入できる今が買い時とも言われていますが、購入事業者選びを間違えてしまったり、申請時期を逃すと補助金を利用できない可能性も出てきてしまいます。

補助金利用時の注意点をまとめましたので、補助金を利用する際には参考にしてみてください。

【最重要】補助金申請のタイミングを確認する

基本的に、補助金の申請は事業者側が行うため、消費者であるわたしたちが気にする必要はありません。
しかし、補助金によって申請時期が異なるため、なるべく多くの補助金を利用したいという方は、どの補助金を利用したいのかを検討し、事業者を選んだり購入時期を考慮する必要があります。

特に、最近では訪問販売で蓄電池設置を呼びかける事業者も増えています。
訪問販売を行う事業者の中には、補助金事業の対象事業者としてエントリーしていない事業者や補助金について詳しい知識がない事業者も多く、契約してしまったものの、補助金を利用できない…ということも。

悪質業者も紛れているため、詐欺に合わないためにも、補助金事業について勉強し、しっかりと事業者を比較検討すると良いかもしれませんね。

対象機種・対象業者を確認する

SIIの実証実験参加が条件の補助金もあり、補助金を利用するためには全ての条件を満たす必要があります。
さらに、補助金事業では、対象事業者や対象機種が指定されているのが一般的です。

海外製の蓄電池だと補助金の対象にならないこともありますのでご注意ください。

余裕を持って申請する

補助金は予算の上限に達すると打ち切られてしまいます。
また申請から交付までには時間がかかるため、余裕を持って申請するようにしてください。

事業者側が申請スケジュールを把握していることが多いですが、漏れがないか心配な方は自分でも確認してみると良いかもしれません。

併用可能な補助金・助成金がないか確認する

国による補助金は全て併用不可となっていますが、自治体の補助金は国の補助金と併用できる可能性があります
併用できる事業者のキャンペーンなどもチェックしてみると、よりコストを押さえてお得に蓄電池を導入できるかもしれません。

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家庭用蓄電池を導入するメリット

SDGsへの貢献や光熱費の節約など、家庭用蓄電池を導入することには大きな意義があります。

太陽光パネルと蓄電池を導入し、家庭内で使う電力の多くを自家発電できるようになれば、光熱費を節約することができます。
また、自家用車を持っている方なら、今後ガソリン車からEV車への移行が進むと考えられているため、長期的にみても補助金が充実している今、車の充電用に蓄電池を設置するのは良いアイディアといえるでしょう。

さらに、災害で電気が止まってしまった際にも、蓄電池があれば、電力を賄うことができることから、災害対策としても近年注目を集めています。

デメリットとしては10年から15年ほどで買い替えを検討しなくてはいけないことや設置場所を確保しなくてはいけないことがあげられます。
しかし今なら「初期費用が高額」というデメリットを補助金でカバーできるので、導入するのに良い機会といえるでしょう。

まとめ

2024年最新の家庭用蓄電池導入に利用できる補助金情報をご紹介いたしました。

補助金を利用すれば、初期費用を抑えて家庭用蓄電池を設置できます。
補助金が充実している今、蓄電池の導入を検討してみませんか?

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