手軽にお湯を使用できるエコキュートは、多くの家庭で導入されています。しかしラクにお湯が使えることから、お手入れや掃除をつい忘れてしまいがちです。

エコキュートのメンテナンスをしないでいると、お湯が汚れたりエコキュートの寿命を縮めたりする原因になります。

この記事では、エコキュートの掃除方法について、詳しく解説します。

エコキュートの掃除をしないことで発生するリスクや、プロに掃除を依頼した場合の費用相場についてもご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

エコキュート

エコキュートの掃除方法と適切な頻度

エコキュートを定期的に掃除することで、お風呂を清潔な状態に保てます。また、メンテナンスはエコキュートの寿命にも関わるため、適切なタイミングでお手入れをしてください。

ここからは、エコキュートの掃除方法と推奨される掃除頻度について、ご紹介します。

ふろ配管掃除

    【ふろ配管掃除のまとめ】
  • 1.浴槽の循環口から10cmほど高い位置まで、お湯を張る
  • 2.洗浄剤を入れる
  • 3.リモコンの「ふろ管洗浄」を押す
  • 4.お湯を抜く
  • 5.すすぎ用の水を溜めて再び「ふろ管洗浄」を押し完了したら水を抜く
  • 6.5を2〜3回繰り返す

エコキュートのふろ配管の掃除は、半年に1度ほどの頻度で行います。

掃除方法は、まず浴槽にお湯を溜めてください。お湯の量は、循環口から10cmほど高い位置が目安です。目安の位置までお湯が溜まったら、洗浄剤を入れます。

洗浄剤は、ドラッグストアやホームセンターで販売されています。ぜひ、活用してみてください。

洗浄剤を入れたら、リモコン操作で「ふろ配管洗浄」を選択します。

洗浄を終えたらお湯を抜いてください。その後、すすぎ用の水を貯めて、再び「ふろ配管洗浄」を選択します。すすぎの工程は、2〜3回おこないます。

これで、ふろ配管の掃除は完了です。

浴槽フィルターの掃除方法

    【浴槽フィルター掃除のまとめ】
  • 1.フィルター本体を軽く左に回す
  • 2.フィルターを歯ブラシで磨く
  • 3.フィルターを戻す

浴槽フィルターとは、湯船の循環口に取り付けられているカバーのことです。フィルターのお手入れは、1週間に1度は行うよう、推奨されています。浴槽フィルターに汚れがたまると、お湯張りや追い焚きが正常に機能しないこともあります。

浴槽フィルターは、フィルター本体を軽く左に回すと外れます。フィルター表面には細かい汚れが付着しているため、歯ブラシで取り除いてください。

その後、再び循環口にフィルターを取り付ければ、浴槽フィルターの掃除は完了です。

貯湯タンク内の掃除方法

    【貯湯タンク内掃除のまとめ】
  • 1.漏電遮断機を切る
  • 2.配水管専用止水栓と逃がし弁を開く
  • 3.排水栓を開いて1分ほど水を抜く
  • 4.逃がし弁レバーを閉める
  • 5.漏電遮断機を入れる
  • 6.お湯が出るか確認する

貯湯タンク内の掃除は、1年に3回ほど行うのがおすすめです。

貯湯タンクを掃除する際は、漏電遮断機を切った状態にします。その後、給水配管専用止水栓と逃がし弁レバーを開きます。

その後、排水栓を開いて水抜きをしてください。水抜きの時間は、1分程度が目安です。水抜きを終えたら、逃がし弁レバーを閉めて、漏電遮断機のスイッチを入れます。

屋内でお湯が出ることを確認できれば、貯湯タンクの掃除は完了です。

エコキュートの掃除をしないとどうなる?

エコキュートの掃除をしないでいると、さまざまなリスクが生じます。お手入れを定期的に行わないことでお風呂に生じる影響について、解説します。

お湯に汚れが混ざる

お手入れをしていないエコキュートでお湯を張ると、白い粉状の汚れや茶色い異物が湯船に浮くことがありますりこれは、ふろ配管の中に蓄積された汚れが、湯船に流れついてしまったことが原因です。

風呂管内の汚れは、追い焚きや入浴剤の使用によって蓄積されます。追い焚きは浴槽のお湯を吸い上げて、暖かくしてから吐き出す循環システムのため、皮脂や入浴剤が配管内に残ることは少なくありません。

汚れたお湯には雑菌も多く含まれているため、健康被害へのリスクも考えられます。

お湯が臭くなる

湯船の蓋を開けたときに、独特なニオイを感じた経験はないでしょうか。

ニオイの原因は、お湯に溶けた雑菌が原因です。汚れたお湯は雑菌が繁殖していることから、イヤなニオイを放つケースがあります。ニオイを弱める方法としてメーカー推奨の入浴剤の使用もできますが、入浴剤は配管が汚れる原因となります。

そして配管が汚れると、再びお湯からニオイが発するという悪循環に……。

お湯のニオイは、エコキュートの掃除をすることで軽減します。

消耗品の寿命が短くなる

エコキュートの配管や貯湯タンクに汚れが溜まると、機械が正常に機能できなくなる可能性があります。

適切な状態でお湯を沸かせなと、部品の磨耗が進み、寿命が短くなってしまうことも考えられます。

稼働率が下がる

汚れが溜まったふろ配管では、追い焚きやお湯を溜めるのに時間がかかってしまうケースも考えられます。汚れが邪魔をして、排水・給水がうまくできず、お湯を溜めたり温めたりする機能が低下するためです。

お風呂のお湯が温まりにくく感じたり、お湯が溜まるのに時間がかかったりする場合は、エコキュートの掃除をしてみてください。

給湯器

エコキュートの掃除を業者に頼んだ場合の費用相場

エコキュートの掃除は難しくないため、自分で行うことができます。しかし掃除の時間が取れなかったり汚れが溜まりすぎていたりする場合は、ハウスクリーニングや住宅設備、ガス会社などに清掃・メンテナンスを依頼するのも良い方法です。

各会社に清掃・メンテナンスを依頼した場合の費用相場は、1万円〜3万円ほどです。プロがエコキュートの状態を確認し掃除をすることで、きれいになるだけでなく修理や交換が必要な箇所もチェックしてもらえます。

掃除の手間をなくしたい方や、エコキュートの寿命が近付いてきたと感じたりする方は、プロへの依頼を検討してみてください。

エコキュートは定期的に掃除をしよう

エコキュートを定期的に掃除することで、お湯を清潔な状態に保てます。また、エコキュートの稼働率や寿命にも直結するため、お手入れはこまめに行ってください。

掃除をしてもお湯のニオイが取れなかったり汚れが浮いていたりする場合は、プロへの清掃・メンテナンスも視野に入れてみてください。

手入れが行き届いたエコキュートで、快適なお風呂ライフを楽しみましょう。

給湯器