お風呂が追い焚きできないのは給湯器の故障?原因と対処法について解説
2024/12/01
2024/12/01
前日に入れてすでに冷めてしまったお風呂のお湯を温めてくれる便利な機能「追い焚き」。秋や冬など湯船に浸かる機会の多い時期に、突然使えなくなったら困りますよね。
本記事では、給湯器で追い焚きができない原因や対処法を解説します。
追い焚き機能とは、浴槽内にあるお湯を設定した温度まで再度加熱してくれる機能のことをいいます。なお、追い焚き機能にはポンプなどを利用せず浴槽の水を給湯器で再加熱する際に、温度差による自然な対流を利用する「自然循環方式」と、ポンプなどを使用して効率的に浴槽内のお湯を循環させる「強制循環方式」の2種類があります。
時間経過とともに冷めてしまったお湯も温め直すことができるため、お湯を捨てずに再利用が可能です。節水・節電・節ガスができるため、経済的にも省エネの観点からもメリットがあります。
給湯器の追い焚きが途中で止まってしまう、全く動かないといったことが起こった場合は、以下の6つが主な原因として考えられます。
追い焚き機能では、リモコンの設定温度を基準に浴槽内の水を加熱します。そのため、リモコンの設定温度が浴槽内のお湯よりも低いと適温と判断されて、追い焚き動作が自動的に停止してしまうことがあります。
追い焚きをする際には、浴槽内の水を吸い込んで給湯器内で加熱し、再び浴槽に戻す循環システムを使用しています。
つまり、十分な水量がないと空運転となって機器の故障や損傷につながってしまうのです。そのため、多くの給湯器では浴槽内の水位が低すぎるときには、追い焚き機能が作動しないように設計されています。
給湯器やお風呂の浴槽の循環口には、髪の毛やゴミ、皮脂などの汚れが侵入するのを防ぐためにフィルターが設置されています。
ただし、長期間メンテナンスや清掃がされていないと汚れの詰まり・蓄積によって循環不良が起こり、追い焚きが機能しなくなることがあります。
給湯器のリモコンが電池式の場合、電池が切れていると給湯器への指示が正しく伝わらず、追い焚きが開始されないことがあります。
一方、リモコンが給湯器本体と通信するタイプの場合は、何らかの故障や不具合によって通信エラーが発生している可能性があります。また、リモコンではなく給湯器本体の受信機が故障しているケースも考えられます。
給湯器は外部からの空気の吸入と排気が必要です。そのため、悪天候が動作に大きな影響を及ぼします。
例えば、強風のときには排気口や吸気口に雨風が逆流して燃焼不良を起こし追い焚き機能が正常に動作しなくなることがあります。あまりにも風が強い場合は、安全装置が働いて給湯器の機能が全て停止することも。
また、気温が低い日や寒冷地では、しばしば給湯器内の配管や外部配管の水が凍結します。凍結すると、配管内の水の循環が止まって追い焚き機能が作動しなくなります。
給湯器は水の循環や温度調節を行う多くの部品で構成されており、いずれかの部品が故障すると正しく追い焚き機能が作動しなくなることがあります。給湯器を一度リセットすることで軽微なエラーが解消されることもありますが、本体の故障が疑われる場合は、無理に自分で修理しようとせず専門業者に点検や修理を依頼するのがベターです。
秋や冬など気温が下がる時期には給湯器は必須です。もし、急に追い焚きができなくなったら、まずは以下で紹介する方法を試してみてください。
湯量が少ない場合は、お風呂の浴槽にお湯を入れ直すなどして再度追い焚きをしてください。追い焚きできる湯量の目安は、メーカーや製品によって異なりますが、一般的には追い焚き口が浸かっている湯量が良いとされています。
給湯器本体の異常が確認できなければ、一度電源スイッチを完全に切り、数分間待ちます。これは、一時的なエラーや誤動作をリセットするための基本的な対策です。再度、電源スイッチをオンにして、正常に追い焚き機能が作動するか確認してみてください。
電源をリセットしても追い焚きが作動しないのであれば、一度リモコン画面にエラーコードが出ていないか確認します。エラーコードとは、どのような故障や不具合が給湯器に発生しているかを通知するもので、リモコンの液晶に2桁または3桁の英数字で表示されます。
メーカー別の給湯器のエラーコードについては下記のページをご参考ください。
フィルターを掃除する際には、安全のため必ず給湯器の電源をオフにしてください。まずは、フィルターを取り外して付着している髪の毛やゴミなどを除去します。頑固な汚れは柔らかいブラシでやさしく擦り落とすと良いです。
ブラシが届かない部分やブラシでも落としきれない細かな汚れは、ジャバなど市販の配管洗浄剤を用いてふろ配管内の洗浄を行うのがおすすめです。
上記で紹介した方法を試しても追い焚き機能が使えない場合は、給湯器本体や給湯器が設置されている周囲の状況を確認してください。
前日に台風があって強い雨風が吹き荒れていたとしたら、給湯器に雨水や砂利、風が入り込んで故障していることも考えられます。また、特に冬場では配管が凍結して水が流れないことがよくあります。これらを防ぐには、排気カバーなどの風除けや凍結防止グッズを設置して対処するのがベターです。
特に、悪天候でもない場合は、給湯器本体の故障や不具合が考えられるため、専門業者へ修理を依頼するのが得策です。
給湯器に明らかな不具合や異常が見受けられる場合は、修理業者への依頼を検討するのが得策です。ここでは、給湯器の修理業者の選定ポイントをいくつか紹介します。
給湯器の修理業者を選ぶ際には、価格だけでなく技術力の高さもチェックしてください。追い焚きにかかわらず、給湯器全般の専門的な知識や技術に長けているかどうかが極めて重要です。特に、最新のエコキュートや高効率給湯器では、その分野における技術や知識が求められます。
万が一、修理後に給湯器が故障した場合やトラブルが発生したときに、いつまで無料で修理や交換が受けられるのかを事前にチェックしておくと良いです。なかには工事そのものに対して10年保証を提供する業者もあります。また、有料で保証延長オプションが提供されている場合も。
さらに、保証内容が口頭だけでなく契約書や見積もりに明記されているか確認することも忘れないようにしてください。
相場価格と比べて明らかに安すぎる・高すぎる、明朗会計でない業者は注意が必要です。修理を依頼する際には、必ず複数業者から見積もりを取って、平均的な価格を把握することが大切です。
口コミは、実際にサービスを利用した人々の感想がそのまま反映しており、業者の信頼性やサービス品質を判断するための貴重な材料です。あまりにも低い評価の口コミが散見される場合は、適切な修理や交換工事をしてもらえない可能性があるため、注意してください。反対に、口コミで「迅速な対応」や「高い技術力」と評価されている業者は信頼性が高いといえます。
給湯器で追い焚きができない原因が、配線や配管などの劣化や損傷によるものであった場合、自力で修理をするのは困難です。無理をせずに専門業者へ依頼することをおすすめします。
なお、一般的に給湯器の寿命は10年といわれています。長く使っている給湯器では一部の箇所を修理しても、また別の箇所が不具合を起こし再び修理が必要になる可能性が高いです。そのため、修理よりも交換や買い替えの方が経済的です。エコキュートや高効率給湯器への買い替えであれば補助金を使えるケースもあります。ぜひ、修理を検討している方はこの機会に検討してみてください。
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