ドウダンツツジの剪定方法とは?剪定の時期や失敗しないためのポイント
2024/04/01
2024/04/01
春には白くてかわいい花を身につけ、秋には真っ赤に染まるドウダンツツジ。庭木としてはもちろん、枝物の観葉植物として室内に飾る方も多い植物です。
ドウダンツツジはエネルギーに満ちた植物でもあるため、剪定をしないとぐんぐん育っていきます。
枝葉を空へと伸ばすドウダンツツジの姿も美しいですが、健康的でベストな姿を保つためにも、ぜひ適切な時期に剪定をしてください。
この記事では、ドウダンツツジの剪定時期や選定のコツについて解説します。ぜひ、参考にしてください。
目次
ドウダンツツジを剪定する時期は、花の見頃を終えた5〜6月と紅葉時期の10〜11月の2回です。
5〜6月の剪定は、翌年に美しい花を身につけるための剪定を行います。不要な枝葉を切り落とし、ドウダンツツジを健康に育てることが目的の剪定です。
紅葉時期の10〜11月の剪定は、春の開花時期の樹形を整えるためのものです。伸びすぎた枝、花を隠してしまいそうな葉などを切り落とします。
ドウダンツツジの剪定を避けたほうが良い時期は、真夏です。真夏は枝葉がどんどん伸びるため、どれだけ剪定をしてもいたちごっこになります。
夏の間に伸びても樹形をなるべく保ちながら健康的に育つように、春までには剪定を済ませておくのがおすすめです。
ドウダンツツジを剪定しないと、枝が混み合ってしまいます。光合成がしにくくなるため、ドウダツツジの成長に悪い影響を及ぼしてしまうかもしれません。
また、枯れた枝葉にも栄養が行き渡ってしまうため、健康な部分に十分なエネルギーを与えられない可能性もあります。
地上部が成長しすぎて根本とのバランスが崩れてしまい、樹木の負担が増えてしまう点も剪定不足によって生じるリスクです。
健康的で美しいドウダンツツジを楽しむために、適切な時期に剪定を行なってください。
「ドウダンツツジを庭に植えてはいけない」という意見もあるようです。
かつて、ドウダンツツジには有毒性があるとされていました。しかし現代の植物学では、ドウダンツツジの有毒性は明らかになっておりません。毒を持つという情報は誤解ですが、当時の認識はまだ根付いており、ドウダンツツジを庭に植えると土壌が傷むという考えもあるようです。
また、ドウダンツツジは春・秋には花や葉を多く落とします。掃除が手間であることや、落葉が近隣とのトラブルになることから、庭に植えるのを推奨しない声もあります。
植木の手入れが苦手な方や、隣家との境界付近にドウダンツツジを植えようとしている方は、別の植物を検討したほうが良いかもしれません。
ドウダンツツジの剪定は、それほど難しくありません。不要な枝葉を見極めて、美しく健康的にドウダンツツジを育てるための剪定方法について、ご紹介します。
ドウダンツツジの剪定に必要な道具は、以下の通りです。
剪定用の刃物が多いですが、お庭のドウダンツツジの成長度合いに合わせて用意すれば問題ありません。
すべての枝葉が細く、小さなドウダンツツジであれば、剪定ばさみのみで大丈夫です。刈り込みばさみや剪定のこぎりは、太く成長しすぎた枝を切り落とす際に使用します。
また、大きすぎるドウダンツツジの樹形を揃えるのが手間だと感じる方は、電動バリカンを活用するのがおすすめです。
電動バリカンは簡単に枝葉を切り落とせるため、樹形を手軽に整えられます。しかし勢いが強いため、必要な枝を切り落とすことも。使用の際は慎重に剪定を進めてください。
開花後の剪定は、夏に健康的な花芽を身につけさせることが、大きな目的です。枝を間引きしてドウダンツツジの風通し・採光が良くなるように調整します。
剪定する枝は、弱った枝や細い枝、内側に向いた枝などです。枝の分かれ道となっている部分から、ばっさりと切り落とします。また、絡んでいる枝、枝同士が混み合いすぎている部分なども、切り落としたほうが安心です。
開花後の剪定では、それほど樹形は意識しなくても問題ありません。樹形を整えても、夏になると枝が伸びるため、形が変わってしまいます。
樹形を整える剪定は、10〜11月の秋に行います。
ドウダンツツジが紅葉すると、伸びた茶色い枝が目立つようになります。見た目が悪くなるため、10〜11月の剪定では樹形を整えます。
樹形を整える剪定を行う際、まずは完成図のフォルムをイメージしてください。上から下にかけて広がるような樹形をイメージすると、ドウダンツツジの自然樹形に近づけます。
剪定に慣れていない方は、樹形の全体像の写真を撮り、仕上がりのラインを画象に書き込んで切り落とす場所を決めるやり方がおすすめです。
イメージした樹形からはみ出た枝葉を、根元から切り落とします。また、ドウダンツツジの魅力は、華奢に伸びる枝葉のフォルムです。力強い枝、太すぎる枝は切り落としたほうが、すっきりとしてキレイな印象になります。
強剪定とは、木の根本部分から切り落としてしまう剪定方法のことです。樹形を大きく変えたいときや、高さを小さくしたいときなどに行います。
ドウダンツツジの強剪定をする場合は、弱剪定の時期と同じく5〜6月のタイミングで行ってください。
強剪定では、目標とする樹高の高さまで、枝葉をばっさりと切り落とします。そこから強い枝が伸びてくるのを待ちます。成長途中で枯れ枝が発生しますが、その他の枝が元気に育っているのであれば問題ありません。
ドウダンツツジの剪定で失敗をしないためには、時期選びが大切です。
とくに花をつける直前に剪定をしてしまうと、その年は白くてかわいいドウダンツツジの花を楽しめなくなります。また、花を咲かせる準備を進めている枝葉を切り落とすことは、ドウダンツツジにとって大きな負担です。
剪定時期は開花後と紅葉時期に限定してください。
剪定後のドウダンツツジは、エネルギーを多く消費します。病気にかかりやすい状態でもあるため、なるべくこまめに様子を見てあげてください。
また、剪定後のドウダンツツジに虫がついていたら取り除きます。弱っている枝葉を見つけたら切り落とすことも、忘れないように注意が必要です。
太い枝の切り口には、癒合剤を塗布すると病気にかかりにくくなります。癒合剤はホームセンターやネットショッピングで購入できます。すぐに入手できない場合は、木工用ボンドやアクリル絵の具を応急処置として使用する方法もありますが、長期利用はあまりおすすめできません。
なるべく早く癒合剤を手に入れて、正しいケアをしたほうが安心です。
ドウダンツツジは剪定をしても、どんどん大きく育つ植物です。何年かに1度は、強剪定が必要になる可能性が高いといえます。
青々とした葉や白い花、秋になると赤く染まる姿。さらに元気に成長し続ける姿は、見ている人に癒しを与えてくれるもの。
ドウダンツツジを正しく健康的に育てて、庭の景観を美しく彩れたら良いですね。
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