紫の花を身につけ、良い香りが魅力のラベンダー。ガーデニングの主役としてラベンダーを取り入れる方も、多いのではないでしょうか。

ラベンダーはとても強く、放っておけばどんどん花芽を伸ばす植物です。元気な姿を楽しむのも良いですが、適切な剪定をすることで、健康的で美しい状態を保てます。

この記事では、ラベンダーの剪定時期や剪定方法などをご紹介します。剪定後のラベンダーの楽しみ方や剪定しすぎた場合にどうするべきかについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ラベンダーの剪定が必要な理由

ラベンダーは自然の状態で咲かせておいても美しいですが、剪定をすることでより健康的に育てられます。

ラベンダーの剪定が必要な理由について、見ていきましょう。

採光と通風をよくするため

ラベンダーには日の光が必要です。日光不足は、ラベンダーが枯れる大きな原因とされています。また、暑さにはそれほど強くなく、熱がこもると枯れてしまう傾向にあります。

ラベンダーを剪定することで、採光性と風通しを良くする効果が得られます。

株への負担を減らすため

ラベンダーは放っておいてもぐんぐん育つ植物です。しかし剪定をしないでいると株への負担が大きくなってしまい、きれいな花を身につけられなくなる可能性があります。

また、葉や茎ばかりが育つとそちらに栄養が巡ってしまい、花に適切な養分が届かないことも考えられます。ラベンダーを健康的に育てるためには、不要な枝葉を切り取ることも大切です。

ラベンダーの剪定時期は?

ラベンダーは春〜秋にかけて開花します。剪定は、開花直後の弱剪定と冬に行う強剪定の2回に分けます。

開花直後に弱剪定

弱剪定では間引きや切り戻しといった、株を整える剪定をおこないます。弱剪定をおこなう時期は、ラベンダーの開花直後である4〜9月が最適です。

開花したばかりの花を切り落とすのは、少し勇気がいるかもしれません。しかし色が落ちかけた花を剪定することで、枝の風通しを良くし、株のエネルギーが他の枝葉、花に効率良く届くようになります。

開花直後の花は、香りが強く色もキレイです。剪定して切り落とした後は、ポプリや切り花にして、楽しんでみてください。

冬に強剪定

強剪定とは、株全体を丸坊主にする、思い切った剪定のことを言います。ラベンダーの強剪定は、花が落ちた10〜2月までに行うのがおすすめです。

花が落ちた後に強剪定することで、不要な枝に注がれるエネルギーを抑えられます。株全体が元気に育つために必要な処置のため、強剪定は定期的に行いましょう。

とくに、木質化したラベンダーは強剪定が必要です。枝が木のように硬くなったラベンダーを放置しておくと、新芽が出なくなる可能性があります。

後述する「木質化したラベンダーの強剪定」を参考にして、適切な時期と方法で剪定をおこなってください。

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ラベンダーの剪定のやり方!どこを切る?

ラベンダーの剪定は、それほど難しくありません。よく切れる剪定バサミと、ゴミ袋、手に香りがうつるのを防止するための軍手があれば、ガーデニング初心者の方でも簡単に剪定ができます。

ラベンダーの剪定の際は、ドーム型になるように形を整えるのがおすすめです。ドーム型はどの枝にも日が当たりやすく、見た目も美しくなります。

ラベンダーの健康状態を保ち、美しいドーム型にするために、どこにハサミを入れれば良いのかをご紹介します。

開花直後の弱剪定

開花直後の弱剪定は、株の風通しを良くし、形を整えるのが大きな目的です。

ハサミを入れる場所は、混み合っている枝、枯れている枝、株の内側や地面に向かって伸びている枝などを選びます。切り落とす際は、新芽の上を意識してください。

新芽は、ラベンダーの葉や枝が伸びている部分の脇から出てきます。とても小さくて見つけにくい場合もあるため、注意深く枝を観察しながら剪定を進めます。

また、根元にぴったりついている枝葉も、剪定してください。根元に枝や葉が混み合っていると、根っこ部分の風通しが悪くなり、根が枯れてしまうこともあります。根元部分の枝葉は、付け根からカットしても大丈夫です。

ときどきラベンダーから離れて全体のフォルムを確認し、丸い形状を意識しながらカットする部分を探していきます。

木質化したラベンダーの強剪定

ラベンダーを育てて2〜3年が経過すると、根元のほうが硬い木の枝のような状態になります。木質化した部分からは新芽が伸びにくくなり、見た目も茶色の部分が目立つようになってしまうため、強剪定をしてラベンダーを生まれ変わらせます。

強剪定は、すべての枝葉を切り落とします。切り落とす際、枝の1番下に生えている新芽よりも上に、ハサミを入れてください。新芽が生えている枝以外は、切り落として問題ありません。

また、剪定の時点でドーム型になるように形を整えても、新芽が伸びれば形状は変わってしまいます。そのため強剪定では、ドーム型を意識しなくて大丈夫です。

風通しがよくなることと、新しい芽が伸びやすくなることだけを意識して、ハサミを入れていきます。

剪定をしたラベンダーの楽しみ方

剪定をしたラベンダーをそのまま処分するのは、少しもったいないと感じるかもしれません。花をつけたばかりのラベンダーは色が鮮やかで香りも濃いため、別の楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか。

剪定をしたラベンダーの切り花の楽しみ方について、ご紹介します。

ドライフラワー

ラベンダーはとても香りが強い花です。ドライフラワーにしても、優しい香りを楽しめます。ラベンダーの華奢でかわいらしいフォルムも、インテリアに華やかさを添えます。

お気に入りの花瓶に挿したり、壁や天井に吊るしたりして、ドライフラワーとなったラベンダーの香りと姿を、楽しんでみてはいかがでしょうか。

押し花

ラベンダーを押し花にすることで、ラベンダーの楽しみ方の幅が広がります。

たとえば、押し花にしたドライフラワーをラミカード素材で挟めば、しおりをつくれます。レジン液を使えば、押し花のアクセサリーにしたりスマホケースを作ったりすることも可能です。フレームに入れて飾るのも、良い方法です。

押し花となったラベンダーの色々な使い道を、試してみてください。

ポプリ

ラベンダーは香りの強い花のため、ポプリにするのに最適です。ポプリにすることで、部屋の中にラベンダーの優しい香りが広がります。

「サシェ」と呼ばれる小型のラベンダーのポプリを作り、持ち歩くのも良いアイデアです。外出先でもラベンダーの香りに包まれるため、リラックスした気分で1日を過ごせます。

切り花

剪定したラベンダーは切り花として楽しむこともできます。ラベンダーと同じ紫色の花瓶に生けたり、花束のアクセントとして活用してみてはいかがでしょうか。

切り花の状態のラベンダーを長期間楽しむのは難しいですが、ラベンダーの活き活きとした姿を楽しみたい方におすすめの方法です。

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ラベンダーの剪定をしすぎてしまった場合

ラベンダーの剪定をしすぎて、あちこちを切り落としてしまった場合、残念ながら有効な対処方法はありません。

しかしラベンダーはとても強い植物のため、そのままにしておけば翌年、再び新芽を伸ばす可能性があります。

剪定をしすぎたラベンダーが早く新芽を出すように、色々と手間をかけたくなるかと思いますが、ラベンダーは手入れを好まない植物です。数年単位で見守り、新しい芽が出るのを待つことをおすすめします。

ラベンダーを剪定してより美しいガーデニングを実現しよう

ラベンダーに適切な剪定をすることで、紫色の花が揺れる美しいガーデニングが実現します。しかしラベンダーは強い植物のため、放っておくとどんどん芽を伸ばします。

健康的に育つように、必要な部分にハサミを入れて、ラベンダーの美しい成長を見守りましょう。

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