パキラは剪定することで、健康に美しく育てられます。逆に、パキラを剪定しないとさまざまなリスクが生じます。

しかしパキラの剪定方法がわからなかったり、どこを切れば良いのか迷ったりする方も多いのではないでしょうか。

パキラの剪定は、「成長点」がわかればそれほど難しくありません。この記事では、パキラの剪定をしないでいることのリスクや、剪定の方法について、詳しく解説します。

剪定の時期や剪定した後の育て方などについてもご紹介しているので、パキラを育てている方は、ぜひ参考にしてください。

パキラを剪定しないとどうなる?

観葉植物として人気の高いパキラ。放っておいてもぐんぐん育ちますが、適切なタイミングで剪定が必要です。

剪定をしないでいると、次のリスクが生じる可能性があります。

病気・害虫が発生しやすくなる

剪定をせずにパキラをそのまま育ててしまうと、葉のボリュームが増していきます。葉が多くなると枝葉への風通しが悪くなり、湿気やカビが生じてしまうことも。植物の湿気やカビは、病気・害虫が発生する原因となるため、枝葉は必要以上に増やさないほうが無難です。

また、葉同士が重なることで日光にあたる面積も減ってしまいます。パキラの成長を妨げる原因になるため、剪定は適切なタイミングで行ってください。

形が崩れる

葉や枝が伸びたパキラは、見た目がどんどん変化していきます。自然のままに伸ばすのも良いですが、成長の仕方によっては枝や幹に負担がかかることも。

伸びすぎた枝葉自体が樹形を変えてしまうだけでなく、枝葉の重さで幹が変形するリスクもあるため、剪定をしないでパキラを育てるのは避けたほうが良いかもしれません。

木全体が枯れる

剪定は形を整えるだけでなく、悪い部分を切り落とす目的も含まれています。

枯れた葉や病気になった枝を切り落とすことで、悪い成分が他の枝葉に巡るのを防げます。また、これ以上育たない枝葉に栄養が行き渡り、成長途中の枝葉が栄養不足になってしまうことを防止するのも剪定の目的の1つです。

剪定をすることで、パキラの健康状態を保つ効果が期待できます。

パキラはどこを切れば良い?剪定方法

パキラは幹からたくさんの枝葉が伸びるため、どこを切れば良いのか迷ってしまうかもしれません。

ここからは、パキラの剪定方法について、詳しく解説します。

剪定方法

パキラの剪定は、よく切れる剪定バサミを使用してください。切れ味の悪いハサミでは、枝を切り落とす際に切り口がつぶれ、そこから枝葉が傷んでしまうこともあるためです。

以下の製品は、切れ味の良さで高い評価を得ています。剪定バサミをこれから用意する方におすすめです。

また、剪定前にハサミをアルコール消毒しておくことも忘れないようにしてください。ハサミについた菌を取り除くことで、枝葉が病気になるのを防げます。

切り落とす枝葉は、「不恰好だと思える部分」「傷んでいる部分」「葉が密集している部分」などが目安です。完成の樹形をイメージした上で、余分だと思える枝葉や傷んでいる部分、葉が混み合っている部分などを切り落としてください。

ハサミを入れる位置のポイントは、「成長点の上」であることが大切です。成長点とは、そこから新芽が伸びる場所のこと。幹や枝にある白くてゴツゴツした部分や、ぷっくりと表面が小さくふくらんでいる部分が成長点です。

成長点を確認したら、その2cm上にハサミを入れます。カットしたあとは樹液が垂れないように切り口をティッシュで拭いてください。

「おしゃれに見えるパキラ」とは?

「見た目が悪い部分を切ろう」と言われても、どこらへんが見た目が悪いのか、わからないかもしれません。そんな時は、おしゃれだと思えるパキラを参考にして、完成図をイメージするのがおすすめです。

たとえば、円形を意識してカットされたパキラは、どこの角度から見てもおしゃれに見えます。

高低差をつけてリズムをつけるのもおすすめです。パキラのイキイキとした印象がより強まります。

細い枝を長く伸ばして先端にだけ葉を残すのもおしゃれです。すっきりとした印象になります。

このように、おしゃれなパキラのイメージからヒントを得て、完成図をイメージしてみてください。完成図が明らかになれば、ハサミを入れる場所に迷うことも少なくなります。

編み込みのパキラの場合

幹が編み込まれたパキラは、1つの鉢の中でいくつもの幹が共存している状態です。どれだけていねいに育てても、栄養分が吸収できない幹や風通しの悪い幹などが生まれてしまいます。

生育状態が悪い幹がほかの幹にも悪影響を与えることもあるため、傷んだ幹は思い切って剪定しましょう。

剪定の方法は、痛んだ幹にハサミを入れて少しずつ切り落とせばOKです。らせん状に他の幹と編み込まれているため、優しくほどいて取り除いていきます。

幹が取り除かれた分、土が足りなくなっています。土を足すことも忘れないようにしてください。

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パキラの剪定に適した時期は5〜9月

パキラの剪定を行う時期は、5〜9月頃が目安です。温かな時期のため、剪定によるダメージの回復が早く、生育スピードにも期待できます。

また、この時期に剪定を行う場合、カラッと晴れて湿気がない日を選んでください。湿度が少ないことで、切り口が病気になるのを防げます。

パキラを剪定した後の育て方

剪定した後のパキラは、ダメージが残っています。これまで以上に、注意して管理が必要です。

剪定後のパキラは、日当たりが良い窓辺に置いてください。ただし強すぎる光は苦手なため、レースのカーテンを引くのを忘れないようにします。

水やりは、春夏の時期は土が乾いたタイミングでOKです。秋冬は、土が乾いたタイミングから2〜3日経過した後、水を与えてください。与える水の量は季節にかかわらず、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。

肥料は土に緩効性肥料を混ぜ、置き肥を2カ月に1度ほど与えます。春・夏の間は速効性の高い液体肥料も与えるのが望ましいです。秋冬の間は、液体肥料は必要ありません。

また、気温に関しても注意が必要です。春・夏はエアコンの風が直接あたらない位置を意識すれば問題ありません。秋・冬はパキラの置かれた環境が15℃以下を下回らないように注意が必要です。

エアコンで部屋を暖める場合は、エアコンの風の向きに気をつけてください。

春・夏秋・冬
日当たりレースのカーテン越しに日光をあてる
水やり土が乾いたタイミング土が乾いたタイミングから2〜3日後
肥料土に緩効性肥料置き肥を2カ月に1度液体肥料土に緩効性肥料置き肥を2カ月に1度
気温エアコンの風が当たらないように注意すれば、それほど意識しなくてOK15℃以下を下回らないように。エアコンの風にも注意。

切ったパキラを挿木にしよう!

剪定したパキラの枝葉は、挿木として育てられます。小さなパキラの枝葉が伸びていく様は強い生命力を感じられるため、ぜひ、捨てずに挿し木にしてみてください。

パキラの挿し木の方法は、まずは枝を10〜15cmほどにカットします。カットした枝についた葉を2〜3枚ほどにしたら、水に貯めた容器に切り口を1時間ほど浸してください。枝が十分に水を吸ったら、土に差し込みます。

土に差し込んだ後は通常のパキラと同じタイミングで水や肥料、日光を与えれば、順調に育ちます。

パキラは水耕栽培も楽しめる植物のため、水に入れた容器に入れて育て、鉢とは違う魅力を堪能するのもおすすめです。

パキラの剪定をしておしゃれに健康に育てよう

正しく剪定することで、パキラが健康的に育ちます。弱った枝葉が切り落とされることで見た目も良くなり、形を整えることもできるため、パキラを育てている方は定期的に剪定をしてください。

おしゃれで健康的なパキラが、これからもぐんぐんと育ってくれたら嬉しいですね。

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