美しいバラを楽しむには剪定が重要!夏と冬の剪定方法や剪定のコツについて
2023/12/12
2023/12/12
お庭に美しい花を咲かせ、気高い香りで癒してくれる『バラ』。キレイな花を咲かせるためには、剪定が欠かせません。夏と冬に剪定することで、大きさを保ちながら、長期間美しい花を楽しめるようになります。
この記事では、バラの剪定時期や剪定のコツについて解説いたします。シュートの処理方法や季節ごとの剪定方法の違いについても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
まず、バラの剪定は夏と冬に行います。夏剪定に適した時期は9月ごろ、冬剪定に適した時期は1月上旬から2月下旬頃までです。
夏剪定は樹高を抑え、樹形を整えるために行います。
適切な方法で剪定すると、秋にキレイな花を楽しむことができるようになります。夏剪定はバラ全体を見た時に、半分から上にある枝を中心にカットしていきます。
冬剪定は春にキレイな花を咲かせるために行います。
夏剪定とは逆に、バラ全体を見た時に半分から下側にある枝を剪定していきましょう。古い枝や弱った枝もしっかり切り落とします。また、つるバラの場合は少し早めの12月から1月中旬まで頃に、冬剪定を終わらせておく必要があります。
バラの剪定にはいくつかのコツがあります。まずは夏・冬共通した剪定のコツ3つをご紹介します!
どの枝を残すか迷った際には、養分をしっかり蓄えている太い枝を残すようにしましょう。
細いまま伸びた枝や弱そうな枝を残しておいても良いことはありません。
細い枝だと、花が咲いた時に重さに耐えられず折れてしまったり、病害虫の被害に遭いやすかったりと、剪定後のトラブルの原因となってしまいます。
栄養が行き届いている太くしっかりした枝を残しておけば、キレイなバラを咲かせることができます。
また、根本から生えてくるベーサルシュートは優先的に伸ばしていきたいため、先端をピンチしながら育てていきます。
ベーサルシュートをいかに育てていくかがバラ栽培の肝となるため覚えておきましょう!
剪定時に枯れ枝は根本から伐採します。枯れ枝を残しておいても、そこからシュート(新芽)が生えてくることはありません。
病害虫を誘引する原因となるだけですので、なるべく元の方から切り、すっきりさせてあげましょう。
バラの花を楽しみたい場合、当たり前ですが花芽を切り落としてしまわないように気をつけましょう。ベーサルシュートの剪定など、時期を逃すと、剪定したい場所に花芽がついていることもあります。その場合、花を楽しみたい場合は、ベーサルシュートが折れないように支柱をつけてあげるのも良いでしょう。
剪定したい場所に花芽がついてしまった場合は、ほかとのバランスを見て切り落としてしまうのもアリです。
それでは早速、季節ごとにバラ剪定の方法を解説いたします。夏剪定・冬剪定、どちらも剪定手順を知っておくことで今後の剪定計画を立てやすくなります!
夏剪定は細枝を剪定し、全体のバランスを整えます。主に今年伸びた新しい枝をカットしていきましょう。
全体の半分よりも少し上部分で、すべての枝をカットしていきます。バラが混み合わないように、外芽の上でカットするようにしてください。日当たりや育成条件の差などで、夏によく育つ枝と育ちの悪い枝があります。全て同じような樹高で揃えることで、バラの開花時期のコントロールも可能です。
去年までに伸び切ってしまい、今年はあまり伸びが良くなかったバラの枝は、根本から切ってしまっても良いでしょう。ベーサルショートの育成が順調なら、全体的に良い印象に仕上がります。ベーサルショートは30cm~50cm程度伸びたら剪定し、形を整えていくと良いですね!
冬の剪定は、夏ほど思いきり切り取ると株が弱る原因となってしまいます。全体の様子を見ながら細かい剪定を行なっていきましょう。
まず、咲かなかった「つぼみ」や咲き終わった「花がら」などを、なるべく根本からカットします。その後はバラの花や葉をむしってしまいます。バラは常緑樹ですが、休眠させることで、樹液となる蜜や栄養分を根本や株元に送り込むことができます。
バラが休眠に入ったら、思い切った剪定を行なっていきます。樹形を整えるため、1/3から1/2程度のサイズになるまで今年伸びた分をカットしてしまいましょう。しわしわした枝や艶のない葉が目立つところは特にカットします。
黄色くなった葉や丸まった葉など、枯れた葉を見つけたら、こちらもキレイに処理します。
つるバラの場合は、12月から1月に剪定を行います。誘引してあった枝をほどき、古い枝は株元でバッサリ切ってしまいましょう。新しく伸びた枝を再び誘引すると、フレッシュな姿に生まれ変わります。最後に枝先を10cm程度切り詰めると、枝の伸びが活発になります。
バラの剪定に関するよくある質問をご紹介します。バラの剪定でまだお悩みのことがある方は、ぜひ参考にしてみてください。
バラ剪定では、以下の道具があると剪定が楽になります。
・枝切り鋏・剪定バサミ
古くなったバラの枝は太くて硬いため、切れ味の良い剪定バサミがあると便利です。枝切り鋏と剪定バサミがあると、用途に応じて使い分けでき、楽に作業できるでしょう。
・消毒液
ハサミや手指に付着している雑菌がバラの切り口につくと、病気になってしまいます。特にバラの黒星病は一度かかると厄介です。こまめに消毒しながら作業を行いましょう。
・園芸用手袋
バラの剪定はトゲによる怪我に注意しなくてはなりません。トゲを防ぐためには、園芸用手袋があると便利です。トゲ防止機能のある園芸用手袋なら、万が一トゲのある部分を掴んでも痛くありません。また、長めの手袋にすることで、根本付近の枝を切るときや混み合った枝の間から古い枝を切るときなど、腕周りを保護することができます。
土壌や日当たりなど、バラにとって成長しやすい環境が整っていると、思いの外バラが大きく伸びてしまうことも。特に春夏は要注意です。枝があっちこっちに広がり、太く高く伸びてしまったら、思い切った剪定をしても問題ありません。
枝に元気がある時は、強めの剪定をしても枯れにくいので、強めの切り戻し剪定をして樹形を整えてみましょう。内側を向いている芽は根本から切ってしまっても問題ありません。そうすることで、枝が混み合うのを予防することができます。
実は、生育条件がよければ、バラの花は剪定しなくてもキレイに咲きます。ただし、花数は剪定を行った時よりも少なくなります。
適切な時期に剪定を行わないと枝が伸び樹形が乱れてきます。シュートが伸び放題になってしまったり、混み合った枝を避けようと、一部の枝が高く高く伸びてしまったりと、ワイルドな姿になってしまうでしょう。
剪定せずに放置していると、どんどん枝が太く固くなってしまい、剪定が大変になります。花も高い位置や見えにくい位置にぽつりぽつりと付く程度になってしまい、鑑賞しづらいため、定期的にお手入れすることをオススメします。
バラは夏と冬に剪定を行うことで、次のシーズンにキレイな花を楽しめます。定期的にお手入れし、素敵なお庭をつくりましょう!
ARTICLE LIST
2024/10/15
2024/11/17