芝生のお手入れ年間作業カレンダー!お手入れの適切な時期と方法別のポイントをご紹介
2023/10/04
2023/10/04
適切なお手入れをすることで、芝生は健康に成長します。草木をより鮮やかに見せる緑の絨毯が広がる庭は、圧巻の美しさです。
しかし芝生のお手入れは適切な時期に正しい方法で行わないと、逆に成長を阻害してしまう可能性もあります。
この記事では芝生のお手入れに適切な時期や、正しいお手入れ方法を解説します。これから芝生を育てていきたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
芝生には水やり以外に、たくさんの手入れ作業が必要です。それぞれの作業をするのに、適した時期があります。
以下のカレンダーを確認して、芝生のお手入れの内容とそれぞれのお手入れに適した時期を参考にしてください。
次の項からはカレンダーの内容に沿いながら、お手入れ内容の詳細やポイントについて、紹介します。
芝生は冬になると休眠し、育成スピードが落ちます。そのため、冬の間は、手入れの必要がほとんどありません。
冬を越えて春になると、成長を再開した芝生に、新芽が生えてきます。春は芝生が本格的に成長するための、準備をする時期です。
夏になれば、芝生が急成長します。緑の絨毯が日に日に広がっていくのを、実感できます。
ただし、夏は芝生以外の雑草もたくさん生える時期です。芝生の乾燥も進むため、年間でもっとも手入れで忙しい時期といえます。
秋になれば成長スピードが少し落ち着きます。冬の間の乾燥に耐えられるように、芝生の環境を整えておく時期です。
芝生の水やりは、春と秋は週に1〜2回、夏は1〜2日に1回の頻度でおこなってください。
梅雨時は雨から水分を得られるため、水やりの頻度を必ずしも守る必要はありません。夏場は、水道の水が熱くなっている可能性があります。芝生に水を与える前に水温を確認し、水やりをしてください。
芝生に水やりをする際、全体に満遍なく水が行き渡ることを意識します。芝生は乾燥に弱いため、根には常に水分を与えることが大切です。
また、水やりのタイミングは朝の8時前がベストです。日中に水をあげると、与えた水が強い日差しによって高温になり、根が蒸されてしまうリスクが高まります。
また夜に水やりをすると土の湿った時間が長くなります。土中の湿気は、土に潜む害虫や細菌の育成を促進します。
芝生を育てる場合は、出勤前や家事を始めるタイミングで、水やりを習慣づけるのがおすすめです。
芝生に肥料を与える前に、雑草や小石などを除去してください。雑草や小石がなくなり、栄養が行き渡る環境が整ったら、芝生に肥料を撒きます。
芝生に肥料を撒く頻度は、冬に1回、夏前と夏の終わりに1回づつの計3回ほどが目安です。
撒く肥料は、粒状のタイプをおすすめします。粒状の肥料は土全体に撒きやすく、栄養をゆるやかに芝生へ行き渡らせます。
肥料のパッケージに塗布量の目安や撒き方などが記載されているため、確認をした上で芝生に与えてください。
また、芝生の肥料には液体タイプも存在します。液体タイプの肥料は即効性が高い点が特徴です。基本は粒状の固形肥料を、芝生の育成に滞りを感じる場合は液体肥料を与えるといったふうに、使い分けてください。
春〜夏前までと秋は、月に1〜2回を目安に芝刈りをします。5〜6cmほどの高さまで育った芝を、2cmくらいまでカットしてください。
また、梅雨で雨が多く温かい日は、芝生が育ちやすい傾向にあります。目に見えて芝生の背が伸びているようであれば、芝刈りの頻度を増やすのがおすすめです。
夏になると、芝生は急成長します。月に2〜3回の頻度で、芝刈りが必要です。
冬の芝生は育成スピードが遅くほとんど延びないため、草刈りの必要はありません。
刈った芝生をそのままにしておくと、害虫や根腐れの原因となります。集めて、指定のゴミの日に出してください。
芝刈りの頻度が低いと、芝生は成長します。伸びきった芝草を、一気に2cmまでカットするのは危険です。
芝草には成長点があります。成長点とは、芝草が生える核となる部分です。成長点からは、緑の豊かな若い芝草が生えます。
成長点を狩り落とすのは「軸狩り」と呼ばれる手入れ方法です。軸狩りは芝生の成長を止める際に用いることがあります。
育成途中の芝生を軸狩りしてしまうと、光合成ができず、そのまま枯れてしまうことも少なくありません。
伸びすぎた芝生は成長点も高い位置にあります。成長点が高い位置にある芝生を2cmに刈ることはできません。
芝草を伸ばさず、2cmほどの長さで保ちたい場合は、定期的に芝刈りをしてください。
芝刈りを定期的におこなえば、雑草も芝生と同じ背の高さになるため、それほど目立ちません。
しかし、雑草は根を抜かないと、どんどん増えていきます。なるべく雑草を処理する際は、刈るよりも根から抜いてください。
エアレーションとは、芝生に穴を開ける作業のことです。ローンスパイク・ローンパンチと呼ばれる道具を使用しておこないます。
芝生はある程度育つと、目が詰まった状態になります。芝生は呼吸をしており、土の中の酸素を取り込む植物です。
目詰まりがあると、酸素が土中に入り込まない上に、水はけも悪くなります。その結果、根が腐ることも少なくありません。
エアレーションをおこなうことで、目詰まりが解消され、土に酸素が行き渡ります。
エアレーションのやり方は、直径1〜2cm・10cmほどの深さの穴を、芝生全体に15〜20cm間隔で開けます。芝生の育成期に入る、冬の終わりから春の始まりにかけておこなうのが基本です。
エアレーションで穴だらけになった芝生には、目土を撒きます。目土の撒き方は、「芝生のお手入れ方法⑦目土入れのポイント」で解説します。
サッチとは、冬の間に枯れた芝草や枯れ葉などが土と混ざった、ゴミのことを指します。
ゴミであるサッチは土の通気性を悪くする存在です。土の酸素が足りなくなると土中の微生物の活動が阻害されるため、根に栄養が行き渡りにくくなります。
また、サッチは土を覆う「蓋」の状態にあるため、水を撒いても土中に浸水しにくくなります。
芝生を植えた初年度では見られないサッチですが、2年目以降からサッチがうっすらと溜まっていくのが確認できます。年に1〜2回、芝生の育成期にサッチ取りをしてください。
サッチ取りは、熊手でかきだすだけで構いません。サッチをかき出した後、芝生の土がスカスカになる場合は、目土(めつち)をプラスします。
目土とは、芝生の栄養となる土のことです。目土は粒のキメが細かく水はけが良い土であることが条件です。
ホームセンターやネット通販で「芝生用の目土」がたくさん売られています。目土がどれかわからない場合は、芝生用の目土を購入してください。
目土は芝生全体に撒きます。撒いた後は地面をならして、目土の厚さを3mmほどにします。
目土を撒くタイミングは、エアレーションと同時におこなうのが基本です。エアレーションを実施しない場合は、芝生の育成が促される夏前に済ませておくことをおすすめします。
芝生の手入れは手動でも可能です。しかし道具を活用することで、より効率的に芝生の手入れができます。
ここからは芝生の手入れの際に役立つ、おすすめの道具について紹介します。
定期的におこなう芝刈りは、芝刈り機を活用するのがおすすめです。芝刈り機には電動と手動タイプがあります。
一般家庭で使用するのであれば、手動タイプが安心です。扱いやすく、ケガや事故のリスクを減らせます。
刈高を調整できるタイプを選ぶと、芝刈りの際により重宝します。
散水ノズルは、ホースから出る水をシャワー状に変える機能を持ちます。芝生は広範囲の水やりが必要のため、芝生を育てるのであれば必ず持っておきたいアイテムです。
ローンパンチは芝生のエアレーションに使います。スパイクの数が多いほど、作業工数が減りラクになります。
園芸用振るいは、目土を均一に撒くのに便利です。30cm幅以上の製品を選ぶと、1度に大量に散布できます。
芝生のお手入れは、時期や方法を正しく見極めることが大切です。ていねいに手入れがされた芝生は、冬の枯れた間でも生命力を感じられる、強い存在感を放ちます。
紹介した内容を参考にして、芝生のある理想の庭づくりを実現してください。
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