蛇口はどのように掃除すれば良い?汚れの種類別に掃除・清掃方法を解説
2023/06/26
2023/06/26
洗面所、シンク、トイレの流し台、お風呂場といった水回りに欠かせない蛇口。
蛇口は頻繁に使用する場所だけに、放置すると、たちまちカビや水垢がこびりつき、固まる原因になってしまいます。
そこで、この記事では蛇口に付着する汚れの種類と、蛇口の汚れを撃退する掃除・清掃方法について解説します。
目次
蛇口の汚れは、主に吐水口、蛇口の根元、レバーハンドル(蛇口)に付着しやすいです。
吐水口とは、「水やお湯などを出す口」のことを言います。吐水口は基本的に下を向いているため、蛇口の中でも汚れを見落としやすい場所です。最も水が接する場所でもあるため、水垢や黒カビなども繁殖しやすいです。
蛇口を取り付けている洗面台やキッチン、浴槽との接合部分を指します。手や体を洗う際に飛んだ水滴や石鹸、またキッチンであれば食器用洗剤やお皿についた油などが撥ねて付着し、汚れがたまりやすくなります。
最も私たちが手を触れる場所が、水を出す際に使用するハンドル。蛇口のハンドルには、古くから存在している「三角ハンドル」や「アクリルハンドル」のほか、「レバーハンドル」など、さまざまな種類が存在します。
ハンドルは汚れが目立つため、こまめに水をかけて洗い流す習慣がある方もいるかもしれませんが、ハンドルと本体の接合部や、ハンドルの裏側にも汚れが溜まります。
また、シングルレバー混合栓などは、レバーの可動部の隙間にも汚れが付着します。放置すると、頑固な汚れとなり、レバーハンドルの動きを悪くする原因にもつながります。
蛇口に付着する汚れは、大きく下記の4つに分類できます。それぞれ解説いたします。
蛇口に付着するシミのような白い汚れは水垢です。水垢の正体は、水道水に含まれる炭酸カルシウムやマグネシウム、ナトリウムといったミネラルが蒸発し、結晶化したものです。
昔は、水道水の消毒や殺菌に、カルキと呼ばれる粉末状の次亜塩素酸カルシウムが使われていました。そのため、「水垢=カルキ」と思う方も多いですが、現在は液体状の次亜塩素酸カルシウムが使用されており、必ずしもカルキだけが水垢とは限りません。
また、水垢に石鹸カスや手垢などの皮脂が混ざると、茶色く変色します。放置すると固まって落とすことが難しくなるため注意が必要です。
蛇口付近に発生する黒い汚れは、黒カビである可能性が高いです。黒カビは、「温度が20〜30度」、「湿度が70%程度」、「皮脂や油汚れなどが蓄積されている」この3つの条件が揃うと繁殖すると言われています。
黒カビに長く触れていると、気管支炎や喘息、アレルギー症状などを引き起こす恐れがあるため、早めの除去・掃除が肝心です。
赤っぽい汚れは、通称「赤カビ」と呼ばれる酵母菌です。ロドトルラとも。赤カビも黒カビと同様に、温度・湿度・汚れの3つの条件が揃っている場所で繁殖します。
洗面所やキッチンでもみられますが、特にお風呂場で発生します。赤カビは黒カビと比較すると繁殖スピードが早く、あっという間に広がってしまいます。
放置すると落ちにくくなるだけでなく、赤カビを餌に黒カビも繁殖し始めるため、速やかに掃除を行うことをおすすめします。
特に、キッチンの蛇口で見られるのが、フライパンやコンロなどを洗ったときに付着した食用油や皮脂汚れです。
油汚れを放置すると、固形化して落としにくくなるだけでなく、黒カビを繁殖させる原因にもつながります。
ここまで、蛇口で汚れが溜まりやすい場所、そして蛇口に付着する汚れにフォーカスして解説しました。ここからは、メインテーマである蛇口の掃除・清掃方法について、汚れの種類別に解説します。
水垢の主成分は、先にも述べたように、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのアルカリ性のミネラルです。そのため、酸性であるクエン酸が有効です。
必要な道具は下記です。
・キッチンペーパー ・サランラップ ・ぞうきん ・クエン酸 ・輪ゴム |
まず、水200mlと小さじ1のクエン酸を混ぜ合わせてクエン酸水を作ります。そのクエン酸水をスプレーボトルに詰めます。
次に、用意したキッチンペーパーに、そのクエン酸水をまんべんなく吹きかけて、蛇口全体に貼り付けます。貼り付けた部分を固定するため、その上からサランラップを巻き、1時間〜2時間放置します。
輪ゴムで固定すると外れにくくなるのでおすすめです。時間が経過したら、サランラップを外し、キッチンペーパーで水垢の部分をこすって落とします。
最後に、水で洗い流し、ぞうきんで乾拭きしたら完了。
黒カビは、重曹とクエン酸を混ぜて起こる中和反応を利用して掃除・清掃します。重曹とクエン酸を混ぜると発生する泡(炭酸ガス)によって、カビが落ちやすくなります。
必要な道具は下記です。
・歯ブラシ ・ぞうきん ・クエン酸 ・重曹 |
先ほどと同じ要領で作ったクエン酸水を、カビが付着している箇所に多めに吹きかけます。
次に、クエン酸水を吹きかけた箇所を、重曹をつけた使い古しの歯ブラシで擦り洗いします。あまり強く擦らずに、できるだけ小刻みに動かしてください。カビが落ちきったら、クエン酸や重曹を水で流します。
最後に、ぞうきんで蛇口の水分を拭き取ることを忘れずに。
赤カビ(酵母菌)は、酸性の性質をもつ汚れであるため、反対の性質をもつ重曹を使います。重曹は、水に溶かすと弱アルカリ性になります。
必要な道具は下記です。
・消毒用エタノール ・重曹 ・漂白剤 ・ぞうきん ・ペーパータオル |
まず、重曹小さじ1杯と水100mlを混ぜ、重曹水を作り、スプレーボトルに入れます。
次に、赤カビが発生している箇所に吹きかけます。重曹を使っても赤カビが取れない場合は漂白剤を使います。浸す時間は30分が目安です。
赤カビがとれたら、水で洗い流し、ぞうきんで乾拭きします。
さらに、消毒用エタノールを染み込ませたペーパータオルを10分間おくと、消毒・殺菌ができて、赤カビの発生を防ぐことができます。
油汚れも、赤カビ(酵母菌)同様にアルカリ性の重曹が有効です。また、市販で販売されている油汚れ用の住宅用洗剤でも効果的です。
必要な道具は下記です。
・重曹 ・食器用洗剤 ・ぞうきん |
重曹小さじ1杯と水100mlを混ぜ、重曹水を作り、スプレーボトルに入れます。
次に、油汚れの箇所に吹きかけます。その後、吹きかけた箇所をぞうきんで拭く。
最後に、水で洗い流し、ぞうきんで乾拭きします。
蛇口の掃除や清掃をする際には、下記の点に注意をして行います。
蛇口の掃除や清掃で使う重曹は、短時間なら素手で触れていてもそこまで問題はありません。しかし、掃除などで長時間触れていると、肌が荒れる原因になります。使い捨てのゴム手袋やビニール手袋、またはエンボス手袋を着用することをおすすめします。
塩素系漂白剤は、クエン酸など酸性の液体と混ざると有害なガスを発生させる恐れがあります。単品で使用する場合も、換気扇を回す、ドアや窓を開けるなどして、こまめに換気を行うことが重要です。
金製のたわしやスポンジの硬い部分でゴシゴシ洗うと、汚れが落ちますが、シンクや蛇口に細かい傷跡や溝ができてしまいます。そこに汚れが残るため、結果的にカビや水垢の繁殖の原因に。掃除の際には、材質の柔らかいスポンジや雑巾、歯ブラシなどを使うことをおすすめします。
汚れ別に、蛇口の掃除・清掃方法について解説しました。基本的には、日々こまめに蛇口の水洗いや掃除を行うことで、水垢や黒カビ、赤カビなどが繁殖しにくくなり、頑固で落ちにくい汚れになることを防げます。ぜひご参考にしてみてください。
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