エコキュートとは?ガス給湯器との違い、メリット・デメリットを徹底解説!
2023/08/03
2023/08/03
地球に優しく、光熱費を節約できる給湯器として人気が高い家庭用電気給湯器『エコキュート』ですが、その仕組みをご存知ですか?
エコキュートの仕組みを理解すれば、エコキュートの魅力が良くわかるはずです!
この記事では、エコキュートの仕組みやガス給湯器との違い、エコキュートのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
目次
エコキュートは、空気の熱をヒートポンプ技術を使って電気でお湯を沸かす給湯機のことです。正式名称は『自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機 』と言います。
ガス給湯器はガスで火を付け、お湯を沸かしますが、エコキュートは大気中の熱を電気で圧縮し、お湯を沸かすシステムです。エコキュートは電力のみを利用するので、ガスは使用しません。ガス給湯器は、ガスしか使用していないと思われがちですが、給湯器を動かすために電力も使用します。
エコキュート | ガス給湯器 | |
使用するエネルギー | 電力のみ | ガス・電力 |
湯沸のタイミング | 貯湯式 | 瞬間式 |
光熱費 | 年間24,000円 | 年間72,000円 |
寿命 | 10年~15年 | 10年 |
飲用 | × | ⚪︎ |
補助金 | 5万円(2023年度) | × |
エコキュートがどうやってお湯を沸かすのか、その仕組みについて、詳しくみていきましょう。
まず、エコキュートは「ヒートポンプ」という機械を使い、大気から熱を取り込み冷媒に移して圧縮させます。ヒートポンプとは、熱を集めて圧縮し、移動させるシステムで、エアコンや冷蔵庫にも使われています。圧縮された高温になった冷媒は「水加熱側熱交換器」で水を温め、お湯を作ります。
つまり、大気中の熱が冷媒に移動し、水に移動することでお湯をつくる仕組みなのです。
国からも推奨され、購入時には補助金も支給されるエコキュート。どのようなメリットがあるのでしょうか?
エコキュートの3つのメリットをご紹介いたします。
エコキュートはガスを使わないので、ガス代が節約できます。そのうえ、お湯を電気代が安い夜に沸かすことで、さらに光熱費を節約できるのです。パナソニックの調査によれば、エコキュートにすることで、ガス給湯器よりも年間約5万6,000円、電気温水器よりも年間約8万円の光熱費を節約できます。
深夜割引を利用するほか、太陽光発電やエネファームを利用すれば、さらにお得になるでしょう。
参考サイト:パナソニック はじめてのエコキュート 低ランニングコスト
未来の地球のために、地球を守る『持続可能な開発目標(SDGs)』が注目を集めています。中でも、二酸化炭素の排出量を減らす「脱炭素化」は、地球温暖化を防ぐためにも、非常に重要な問題です。
日本エネルギー経済研究所の調査によると、家庭内でのエネルギー消費の約3割を給湯が占めているそうです。
エコキュートは、大気の熱を利用しお湯を沸かす仕組みです。電気は大気の熱を圧縮するために使うだけなので、お湯を沸かすために使われるエネルギーの2/3は大気熱を利用しています。再生可能なエネルギーを利用して水を温めることで、CO2の排出量を抑えることができるのです。
また、エコキュートに利用されている『冷媒』はフロンガスではなく、二酸化炭素です。フロン系冷媒は、オゾン層にダメージを与え、地球温暖化を悪化させることが懸念されていますが、二酸化炭素を再利用すれば、オゾン層にダメージを与えることがなくなります。
ガス給湯器は、利用するタイミングで、随時お湯を沸かすシステムですが、エコキュートは、夜間にお湯を沸かし、日中は貯湯ユニットに溜まったお湯を使うシステムです。そのため、地震や災害などで、断水になった時も、貯湯ユニットからお湯を取り出して使うことができるのです。
非常時は水の確保が重要ですが、お湯があればさらに安心できます。
エコキュートは次世代のエコな給湯器として魅力がありますが、いくつかのデメリットもあります。デメリットを理解したうえで導入しないと、後から後悔することもあるでしょう。
4つのデメリットをお伝えいたします。
ガス給湯器は15万〜20万円程度で設置できますが、エコキュートは40万〜70万円程度の初期費用がかかります。
初期費用が高い分、ランニングコストが抑えられるメリットがありますが、今まで使っていた給湯器が壊れて交換を考えている場合など、急遽新たな給湯器を設置したい時には、コスト面でハードルが高いと感じる方も。
補助金がある時期に購入したり、本体価格・工事費が割安な販売店で購入すると、出費を抑えられます。
給湯器とエコキュートのどちらが適しているのか、家族構成や生活スタイルを踏まえて、販売店の営業担当者に相談してみるのもおすすめです。
参考サイト:エコキュートの工事費込みプラン|条件を指定して検索
エコキュートは、夜間にお湯を作ります。その際に発生するヒートポンプの稼働音が気になるという方も。
ヒートポンプの稼働音は40デシベル、「静かな図書館内の音」「コオロギの鳴き声」程度の大きさになります。エアコンの室外機が50デシベルと考えれば、夜間であっても気にならない程度の静かな音と言えます。
しかし、近隣トラブルになるのをさけるためにも、念の為、設置場所を考慮すると良いかもしれません。
ガス給湯器の場合、水道の水を給湯器内で沸かし、そのまま蛇口に流してお湯がでますが、エコキュートの場合は一旦タンクに貯めたものを蛇口に流す仕組みです。水道管は常時500kPa前後の水圧がかかっていますが、貯湯タンクに負荷がかからないよう、エコキュートには水圧を下げる減圧弁という装置がついています。
そのため、お湯をだしたときに、水よりも水圧が弱く感じる場合があるのです。蛇口でお湯を使用する分には気にならなくても、シャワーの水圧が低いと、物足りない方も多いでしょう。
給水圧が高い場合は、高圧タイプのエコキュートを設置することで、シャワーの給油圧を高めることができるので、検討してみてください。
エコキュートは貯湯式給湯器ですので、日中にお湯をたくさん使うと『湯切れ』起こす可能性があります。湯切れすると、沸き増しが終わるまでお湯を利用できません。
湧き増しには電力を使うので、日中に湧き増しすると、電気代が高くなってしまう可能性があります。
湯切れ対策方法については、この後詳しく解説いたします。
エコキュートを利用する際に、最も避けたいトラブルが『湯切れ』です。
うっかり湯切れしないためには、お湯を無駄遣いしない習慣を身に付けるのがオススメです。シャワーを出しっぱなしにしたり、お風呂のお湯張りを止めるのを忘れたりしないようにしましょう。
親戚や友人が遊びにきている時など、いつもよりお湯を多く使う予定がある時は、あらかじめ湧き増ししておくと安心です。
根本的な湯切れ対策として、エコキュート導入時に適切なタンク容量を選ぶことが重要です。一般的に、家族3人〜5人は370L、4~7人家族は460L、5~8人家族は560Lが目安とされています。
スポーツをしていてお風呂に入る回数が多いなど、特別な理由がある場合は、大きめのタンクにするなど、ライフスタイルに合わせて最適な大きさをお選びください。
エコキュートの寿命は10年程度ですので、今後10年間の家族構成などを考えて選ぶことをオススメします。
家庭内の二酸化炭素排出量を減らし、エコ活動に貢献できるうえ、お財布にも優しいエコキュートは、魅力的な次世代の給湯器です。
給湯器を買い替える際には、エコキュートへの交換もぜひ視野に入れてみてください。
おすすめサイト:エコキュートが驚きのコスパで買える!交換できるくん
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