エコキュートとエコジョーズ、どっちがおトクなの?違いを徹底比較!【価格・耐用年数etc】
2024/06/24
2024/06/24
給湯器を買い替えたいけど、ガス給湯器、エコキュート、エコジョーズ、電気温水器などバリエーションが多くて迷う……。そんなお悩みはないですか?
今回は、エコキュートとエコジョーズに焦点を当てて、それぞれの違いを徹底解説します。
目次
エコキュートとは、ヒートポンプ技術を使って空気の熱を使用し、お湯を沸かす給湯器です。正式名称は『自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機』。
お湯を沸かす際にガスは使わず、電気のみを使うのが特徴です。空気の熱を電気で圧縮してお湯を沸かし、タンクにお湯を貯めておいて使用します。
エコジョーズとは、少ないガスで効率よくお湯を沸かす給湯器です。従来の給湯器では、水をお湯に沸かす際に水が通る配管をガスバーナーで加熱するため、多くのガスを使っていました。さらに配管全体を温めるために多くの熱が作り出され、余った熱は排気口から空気中に排出されていました。
エコジョーズでは、この排気熱を回収して水を温めるために再利用します。あらかじめ、排気熱で水を温めることで、給湯で使用するガスの量を減らせます。
エコジョーズの開発を行ったのはガス機器メーカーのパーパス株式会社です。1990年代中盤に技術部門で開発プロジェクトが立ち上がり、試行錯誤の末、2000年6月に日本で初めて販売が開始されました。
そこから20年余りが経過し、パロマ以外にもリンナイ、ノーリツ、ハウステック、ガスター、高木産業、長府製作所などのメーカーがエコジョーズを製造・販売しています。2022年3月時点で、エコジョーズは全国で累計1,200万台以上の販売実績があります。(日本ガス石油機器工業会調べ)
エコキュートとエコジョーズの違いを、ポイントごとに比較します。まずは違いを一覧で比べてみます。
エコキュート | エコジョーズ | |
給湯方法 | 貯湯式 | 瞬間湯沸かし式 |
設置スペース | ある程度広いスペースが必要 | コンパクト |
初期費用 | 約50万円 | 約30万円 |
ランニングコスト/月 | 約1,500〜3,000円 | 約3,500〜6,000円 |
寿命・耐用年数 | 約10年 | 約10年 |
エコジョーズは瞬間式の給湯器であるため、必要なときに必要な分だけ十分なお湯を使うことができます。
一方、エコキュートは沸かしたお湯をタンクに貯めておき、使うときに出す貯湯式です。よって、多量のお湯を使うと湯切れすることもあります。ただし、タンクに貯めているため、台風や地震などで停電や断水に見舞われた際に非常用のお湯や水として重宝します。
エコキュートはお湯を沸かすヒートポンプと貯湯タンクが必要になるため、一定のスペースが必要となりますが、エコジョーズはエコキュートのおよそ10分の1のスペースがあれば問題ありません。そのため、設置場所が限られたご自宅での新規取り付けや設置ができます。
まず初期費用から解説します。エコキュートの本体価格が約30〜70万円であるのに対し、エコジョーズは約20〜35万円です。
設置工事費は、エコキュートが約15万円、エコジョーズは約5万円です。製品機種やメーカーによって価格は異なるものの、合算するとエコジョーズの方が価格はやや割安といえます。
次にランニングコストで比較すると、エコキュートは約1,500〜3,000円、エコジョーズが約3,500〜6,000円とガスを使わないエコキュートに軍配が上がります。
エコキュート | エコジョーズ | |
本体価格 | 約30〜70万円 | 約20〜35万円 |
設置工事費 | 約15万円 | 約5万円 |
合計 | 約50万円 | 約30万円 |
エコキュート | エコジョーズ | |
ランニングコスト | 約1,500〜3,000円 | 約3,500〜6,000円 |
使い方や使用頻度、メンテナンスの有無などによって異なりますが、寿命・耐用年数はエコキュートとエコジョーズいずれも10年が目安で大きな差はありません。
最後に、エコキュートからエコジョーズ、エコジョーズからエコキュートに交換する際にかかる費用の目安について解説します。
エコキュートからエコジョーズに交換する場合は、ガス配管の有無で大きく工事費用が異なります。また配管工事のなかには、ドレン排水の専用配管工事も含まれます。
エコジョーズは排気熱を再利用する際に結露水(ドレン排水)が発生するため、その水を排出するための配管が必須です。配管工事にはおよそ15〜20万円ほどかかります。
特にオール電化住宅ではそもそもガス配管がないことが多いため、ガス管を引き込む工事をしなければなりません。すでにガス配管が通っている場合は、エコキュートの撤去費用のみ(3万円)で済むこともあります。
エコジョーズからエコキュートに変更する場合には、200V(ボルト)の電圧が必要となるため、配線工事や分電盤(ぶんでんばん)の交換の工事に10万円ほどかかります。
また、エコキュートは本体だけでなく貯湯タンクとヒートポンプユニットも必要になるため、その設置費用も発生します。
エコキュートもエコジョーズも、それぞれにメリットやデメリットがあります。
もし、これから交換や買い替えをされる方は、本記事を参考にご家庭のライフスタイルに合わせた給湯器を選んでみてはいかがでしょうか。
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