雨が降ったり気温が高くなると、ジメジメした湿気が気になります。特にクローゼットや収納は、湿気が溜まるとカビやニオイが発生することも。とはいえ、全ての場所に除湿器を置くわけにはいきません。

そんな時に便利なアイテムが『除湿剤』です。置くだけや掛けるだけで除湿できる除湿剤は、湿気やカビから大切な衣類や靴を守ってくれます。

この記事では、除湿剤の選び方や効果的な置き場所、オススメの除湿剤を解説いたします。

蛇口・水栓

除湿剤とは?

室温度計

除湿剤とは、空気中の水分を吸着させる効果を持つ成分を使って除湿するアイテムです。電気を使わずに除湿でき、取り替え以外の手入れも不要なので、気軽に利用することができます。

クローゼットや靴箱などの収納は、空気の流れが無いため、湿気が溜まるとカビが生えてしまったり、雑菌が増えて悪臭の原因になったりと、悪いことばかりです。
また、カビは身体にも害を与えるので、カビの胞子が着いた服を着て、かゆくなってしまう…なんてこともありえます。

梅雨の時期や外との寒暖差が激しい冬などは、除湿剤を上手に使うことで、収納のカビを防止でき、快適に過ごすことができるようになるのです。

除湿剤の種類

除湿剤にはさまざまな種類があります。一般的には、形状や置き場所で分類することが多いようです。

  • 置き型(タンク型とも):クローゼットや収納など、スペースの広いところ向け
  • 吊り下げ型:ハンガーやフックが付いている除湿剤で、クローゼットの衣類の湿気を取るのに向いている
  • シート型:薄型の除湿剤で、衣装ケースに敷いたり、押し入れの布団の下に敷いたりするのに向いている

置き場所に合わせて、最適なものを選ぶようにすると、高い効果を得られます。

除湿剤の成分

除湿剤の有効成分は、塩化カルシウムやシリカゲル(B型)が主に使われています。

塩化カルシウムは、空気中の水分を取り込んで溶ける性質があるため、その性質を利用して空気中の水分を減少させる仕組みです。だいたい2倍の容量の水を吸収することができます。

多孔質のシリカゲルも、除湿剤として利用されることが多い成分です。
シリカゲルA型は、低湿度の場所でも湿度を吸収することができる素材なので、主に食品の乾燥剤として使用されます。
除湿剤として利用されることが多いのは、シリカゲルB型です。高湿度の環境下で、自身の重さの半分ほどの水分を吸収することができます。

塩化カルシウムの方が除湿力にすぐれていますが、シリカゲルB型は繰り返し使うことができるといったメリットがあります。

容量・持続力

除湿剤の持続力は、容量に比例します。広いクローゼットに置く時は、500〜800mlほどの大きさを選ぶと、除湿剤が長持ちします。小さな除湿剤を置いても良いですが、すぐに効果がなくなってしまうため、頻繁に交換しなくてはならなくなります。

反対に、狭い空間に大容量の除湿剤を置いても、効果はありますが、少し邪魔に感じることが多いでしょう。
狭い空間なら、コンパクトな除湿剤を選ぶことで、収納空間を圧迫せずに除湿できます。

場所別!おすすめの除湿剤

除湿剤を置いた靴箱

場所別におすすめの除湿剤をご紹介します。それぞれ特徴があるので、気になるものがないかチェックしてみてください。

クローゼットには『白元 ドライ&ドライUP 洋服ダンス用 』

クローゼットにオススメのハンガータイプ除湿剤です。消臭効果やダニ避け効果もあるので、大切な衣類をかけているクローゼットにオススメ。保湿剤が入っているので、吸湿後はゼリー状にかたまります。

ハンガータイプは『cararino 吊り下げ型 乾燥除湿パック』もオススメ

狭いクローゼットにはコンパクトなハンガータイプの除湿剤がオススメです。こちらの製品は、上部に除湿剤が入っており、吸湿して液状になると、下の袋にたまる仕組みです。除湿剤がなくなるのがわかりやすいので、交換のタイミングを見極めやすいメリットがあります。

靴箱・シューズラックには『備長炭ドライペット 下駄箱用』

備長炭入りで消臭効果がある靴箱用除湿剤です。高さ10cm、幅15cm、厚さ2cmとかなりコンパクトなので、靴を入れる際に邪魔になりません。水溶液がゼリー状に固まるタイプなので、破けて革靴をダメにする心配もなく、安心して使えます。

キッチン・収納には『オカモト湿気とり 水とりぞうさん タンクタイプ』

コンパクトなタンク型の除湿剤です。タンクはしっかりとしたプラスチック製で、除湿剤がいっぱいになったら、新しい除湿剤の入った袋に取り替えるだけで使用できる詰め替え式の除湿剤になります。

狭いところにも起きやすく、しっかり自立し水にも強い素材なので、流しの下や食器棚にもオススメです。

コンパクトで大容量な除湿剤なら『ドライ&ドライUP NECO』

特殊包装フィルムを利用した新感覚の除湿剤です。未使用時にはコンパクトですが、湿気を吸うと徐々に大きくなっていきます。プラスチック容器ではないので、見た目も柔らかな印象に。

フローラルの香り付きのタイプもあるので、クローゼットに置くと香りも楽しめます。

ベットには『MOTTAINAI デオドライ(布団用)』

ベットマットの下も湿気がたまりやすい場所です。そんなベットには、マットレスの下に敷くシート型の除湿剤がオススメ。

MOTTAINAI デオドライはシリカゲル系除湿剤です。吸湿効果が低くなってきたら、天日干しすることで再利用できます。

除湿剤に関するよくある質問

最後に、除湿剤に関するよくある質問をまとめました。使い方のコツや気になる疑問をご紹介します。

除湿剤の水溶液は触っても大丈夫?

置き型タイプの除湿剤は、湿気を吸収すると水がたまるしくみです。最後はビニールを破って中の水を捨ててから廃棄するタイプのものも多いですよね。廃棄する水溶液は、触っても大丈夫なのでしょうか?

湿気を吸収した水、と考えると、「ただの水なのかな?」と思う方も多いでしょう。しかし、水には除湿剤の有効成分が溶け出しています。科学的に言えば、塩化カルシウム水溶液ということになるため、触ると肌に刺激を与える可能性が高いです。指輪などの金属類に付くと、サビの原因にもなるので、ご注意ください。

除湿剤で部屋の除湿もできる?

除湿剤を除湿機代わりに使って、部屋の除湿をできたら便利ですよね。しかし、除湿剤で部屋の除湿はできません。除湿剤は空気の流れが悪い閉鎖された空間のみで効果を発揮します。空気の流れがある部屋に使っても、除湿した空気が流れ出てしまうので、無駄になってしまうでしょう。

除湿剤の効果を高めるには?

除湿剤の効果を高めるためには、湿気が溜まりやすく、空気が動かない場所に置くのがオススメです。湿気を含んだ空気は下に溜まるので、クローゼットの四隅や端っこ、下駄箱の下の段などに設置すると、全体の湿度を下げてくれます。

また、万が一除湿剤が効かなかった場合、除湿剤が固形のまま残っていても1年ほどで交換するのが望ましいと言われています。1年経った除湿剤は、新しいものに取り替えましょう。

まとめ

カビ対策には、除湿剤があると便利です。大きさや成分など、お使いの場所に合わせて最適なものを選んで設置しましょう。

除湿剤を選ぶ際には、ぜひ参考にしてみてください。

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