お風呂場にある「浴室乾燥機」、一人暮らし用のアパートやマンションでも、最近では一般的な設備になってきました。

しかし、家族全員で使うならまだしも、一人暮らしだと浴室乾燥機の電気代も正直気になるポイントですよね。

この記事では浴室乾燥機の電気代についてや一人暮らしで浴室乾燥機を使うメリット・デメリットについて解説いたします。

浴室乾燥機

浴室乾燥機とは?

浴室乾燥機とは、浴室の天井に埋め込まれている乾燥・換気を行う設備です。電気やガスで稼働し、浴室内を換気もしくは乾燥を行います。冷風機能や衣類乾燥機能、暖房機能など複数の機能が付いてるものも多く、一軒家からアパート、マンションまで多くの住宅で取り付けられています。

特に、2003年以降はシックハウス症候群対策として、新築住宅に『24時間換気設備』の設置が義務付けられたうえ、近年では高断熱高気密住宅が増えてきたことから、浴室乾燥機を24時間換気システムの設備として設置する家も大幅に増えています。

24時間換気システムとして浴室乾燥機が使われている場合、基本的には24時間換気は常時オンの状態です。乾燥機能や暖房機能を使う際には、リモコンで操作しモードを切り替えて使います。

後付けタイプの乾燥機との違い

浴室乾燥機といえば埋め込み式のものが一般的ですが、換気扇に後付けするタイプの浴室乾燥機もあります。工事不要のものなら、自分で取り付けることも可能です。

築年数が古い賃貸住宅で、浴室乾燥機が無い場合や古い浴室で底冷えが気になる場合などに、気軽に設置できるのがメリットですが、換気性能など複合的な機能性は埋め込み式の浴室乾燥機の方が高い傾向にあります。

浴室乾燥機の電気代は?

物価高でなるべく光熱費を節約したい昨今、とくに気になるのは浴室乾燥機の電気代です。

消費電力は暖房や乾燥、冷風などの『運転モード』により左右します。機種やメーカーが違っても大きな差はありません。

ここでは参考として、浴室乾燥機シェアNo.1メーカー、マックスの「ドライファン」シリーズ(BS-161H-2)の運転モード別消費電力と電気代をみてみましょう。

運転モード強乾燥入浴前暖房強涼風標準換気24時間換気
消費電力1,190W1,250W17W7W6W
電気代(1時間運転)約37円約39円約0.5円約0.2円約0.2円
※電気代は新電力料金目安単価(31円/kWh)で換算しています。

一番電気代が高いのは「暖房モード」。冬場はヒートショック対策になる便利な機能ですが、長時間つけっぱなしするのはNG。お風呂に入る20分ほど前につけるのがオススメです。洗濯物を乾かす時や、お風呂場のカビ対策に便利な「強乾燥」も、暖房と同じくヒーター機能を利用するため、消費電力が高めになりがちです。

1日3時間、洗濯物を乾かすために「強乾燥」で運転した場合は、1日あたり約110円の電気代がかかる計算になります。

涼風や換気、24時間は1時間の運転で1円以下の電気代になっています。

一人暮らしで浴室乾燥機は必要?

新生活を始める際に浴室乾燥機付きの物件に引っ越すか、または実際に利用すべきかなど、一人暮らしでも浴室乾燥機が必須の設備なのか気になっている方も多いでしょう。

一人暮らしで浴室乾燥機を使うメリット・デメリットをご紹介いたします。

一人暮らしで浴室乾燥機を使うメリット

一人暮らしの方が浴室乾燥機を使う主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • ・お風呂場のカビ対策
  • ・洗濯がしやすい
  • ・バスタイムが快適になる

お風呂場は、気を抜くとすぐに黒カビやピンクのぬめりが発生してしまいます。家族がいると、手分けしてお風呂掃除できますが、一人暮らしだとなかなか掃除できずにカビが酷くなってしまうことも。

浴室乾燥機を使えば、お風呂場を乾燥させることによりカビの発生を極力抑えることができます。

また、洗濯物をお風呂場に干せるのも大きなメリットです。一人暮らしだと、防犯面や天気によってベランダに干すのが難しいこともあります。とはいえ、部屋干しすると独特のニオイが気になる方も多いようです。

そこで、浴室乾燥機を使えば、スピーディーにしっかりと洗濯物を乾かすことができます。室内もスッキリするので、過ごしやすさもUP!忙しくて洗濯物を夜にしか回せない方でも、翌朝には乾くので効率的に家事を済ますことができるでしょう。

さらに、湯船に浸かってリラックスするのが好きな方は、暖房や涼風機能を使ってより快適にバスタイムを過ごすことができます。半身浴やお風呂での美容タイムなど、浴室内で長く過ごす方にとっては、多機能な浴室乾燥機があると便利です。

一人暮らしで浴室乾燥機を使うデメリット

一人暮らしで浴室乾燥機を使うデメリットとしては、以下の2つが挙げられます。

  • ・電気代がかさむ
  • ・フィルター掃除が面倒
  • ・家賃が多少上がる

当然ですが、浴室乾燥機をつかえば、その分の電気代はかかります。少しでも電気代を節約したいという場合は、乾燥機能や暖房機能の使用を控えると、電気代を抑えることが可能です。

また、定期的にフィルター掃除が必要になるのが面倒と感じる方も。1ヶ月に1度はフィルター掃除をすると、運転効率を下げずに長く使い続けることができます。フィルター掃除をせずに使い続けると、フィルターにカビが発生し、浴室乾燥機から嫌なニオイがすることもあるため、ご注意ください。

家賃の安い物件を探している方は、浴室乾燥機付きにこだわると、物件数が限られてしまうといったデメリットもあります。

浴室乾燥機の電気代を抑えるコツ

浴室乾燥機の電気代を抑えたい場合は、定期的にフィルターのお手入れをしたり、稼働時間を見直すのが効果的です。

フィルターが汚れていると、換気・乾燥性能が落ちてしまうため、換気や乾燥に時間がかかるようになります。定期的にフィルター掃除をすることで、運転時間が短くてもしっかり換気・乾燥できるため、結果的に電気代を抑えることができます。

また、運転時間が長ければ長いほど電気代がかかります。乾燥機能や暖房機能は、必要な時だけONにしてお使いください。

浴室乾燥機のお手入れ方法

浴室乾燥機は、週に一度、外側のパネルをタオルなどの柔らかな布で拭き、ホコリや水滴を落とし、月に一度フィルターのお手入れをします。

外側のパネルは、吹き出し口周辺を目に沿ってしっかり拭くと、汚れがつきにくくなります。

フィルターのお手入れをする際には、浴室乾燥機のスイッチとブレーカーを切ってから作業します。ほとんどの浴室乾燥機はフィルターが取り外せるため、取り扱い説明書にしたがってフィルターを取り外してください。

フィルターに付着したホコリやチリは掃除機で吸い取り、柔らかい布で全体を拭きます。カビなどの汚れが付着してる場合は、ぬるま湯に中性洗剤を薄めて、全体を浸けると汚れが取れやすくなります。

乾拭き後、半日程度風通しの良い場所に起き、しっかり乾かしてから元の位置に戻してください。

まとめ

梅雨時や真冬など、浴室乾燥機は一人暮らしでもあると便利な設備です。効果的に使えば、より快適な生活を送れるでしょう。

この機会に浴室乾燥機の使い方やお手入れ方法を再確認してみてください!