エアコンの酸っぱい臭いやカビ臭さに悩んでいませんか?
嫌な臭いが部屋に充満すると、気分が悪くなるだけでなく、不快な空気は健康上のリスクも招きます。

この記事では、エアコンのカビや酸っぱい臭いの対策方法について、ご紹介します。エアコンの臭いに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

エアコンがカビ臭い・酸っぱい臭いを放つ原因とは

エアコンからカビ臭さや酸っぱい臭いが発生している原因は、エアコン内部に溜まったカビが、原因の1つです。

エアコンは室内の空気を吸い、冷却、もしくは温めて吐き出します。室内の空気が汚れていたり湿っていたりすると、汚れや水滴がエアコン内部に溜まり、それがカビとなってカビ臭さ・酸っぱい臭いの空気を吐き出す原因となります。

新品のエアコンからカビ臭さや酸っぱい臭いがする場合は、エアコンのプラスチックやコーティング剤が原因かもしれません。新しいプラスチック・コーティング剤には独特の臭いがあり、人によってはカビ臭さや酸っぱい臭いを感じることもあるようです。

新品のエアコンの異臭は時間が経てばなくなりますが、1か月以上臭いが継続するようであれば、初期不良品の可能性もあります。メーカーに連絡をし、対応してもらってください。

エアコンの臭いを放置するリスク

エアコンの臭いの元は、カビであることがほとんどです。

臭いを放置することは、カビの繁殖をそのままにするということ。カビはアレルギーを発症させたり喘息の原因となったりするリスクを含んでいます。

また、カビの不快な臭いの中で暮らすことで、生活の質も低下してしまうかもしれません。カビがエアコンのフィルターや内部機器に残り続けて、エアコンを壊す可能性もあります。

加えて、汚れが溜まった状態のエアコンは、効率性が下がります。光熱費や電気代が高くなってしまうことも考えられます。

このように、エアコンの臭いを放置して良い点はありません。臭いを感じたら、すぐに対処することが大切です。

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エアコンのカビ・酸っぱい臭いの応急処置の方法

エアコンにカビ臭さや酸っぱい臭いを感じたら、掃除が必要です。

しかしすぐに掃除ができない場合は、次の応急処置の方法を試してみてください。

夏の場合

夏の場合は、エアコンの設定温度を冷房モードで16℃、風量を最大にして稼動させてみてください。エアコン内部を急激に冷やすことでエアコンの中に結露が発生します。結露はエアコン内部の臭いの元を洗い流し、ホースをつたって外へ排出されます。

1時間ほど16℃の最大風量で運転をし、臭いが落ち着いてきたら運転を停止してください。また、エアコンの稼働中は窓を開けておくと、より効果的です。

冬の場合

冬はエアコン内部が冷えているため、暖房モードで30℃の温風で結露を発生させます。

夏と同じように窓を全開にし、30℃の温度設定・強風でエアコンを稼動し、臭いの元を除去してください。

冷房16℃・暖房30℃でエアコンを稼動した場合の電気代

16℃・30℃の温度設定でエアコンを1時間稼動した場合、電気代が高くなるのでは……と心配に思う方もいるかと思います。

エアコンの1時間の電気代は機種の「消費電力」と「契約電気料金」で算出されます。以下は、平均的な消費電力と契約電気料金で計算した例です。

  • ・エアコンの消費電力の平均値:400〜3,200W
  • ・契約電気料金の平均値:31円 /kWh
  • 【400Wの場合】0.4 × 31=12.4円
  • 【3,200Wの場合】3.2 × 31=99.2円

上記の計算から、1時間のエアコンの電気代は12.4円〜99.2円であることがわかります。16℃・30℃の場合は消費電力量も高くなると予想されるため、1時間の電気代は100円弱と考えておくと安心です。

エアコンの臭いを根本から取り除く方法

応急処置で臭いをとるだけでは、根本の解決にはなりません。エアコンの掃除をして、臭いの元となるカビを取り除きましょう。

フィルター掃除

エアコンに取り付けられているフィルターは、カビが繁殖しやすい場所です。取り出して水洗いをし、しっかり乾燥させてから元の位置に取り付け直します。

乾燥を怠ると再びカビが繁殖する原因になります。しっかり乾かした上で、エアコンに設置してください。

フラップ・ルーバー掃除

フラップとは、エアコン前面にある風向きの上下を調整する横に長い板のことを指します。取り外しも可能ですが、留め具が割れやすいため、なるべく取り付けたままのお手入れをおすすめします。

ルーバーはその奥にある、いくつも取り付けられた小さな羽のこと。左右の風の向きを調整する機器です。

フラップとルーバーはスキマが狭く掃除がしにくいため、細長いブラシを使用するのがおすすめです。ブラシの用意がなければ、割り箸にティッシュを取り付けるだけでも構いません。

フラップもルーバーも汚れた部分にブラシを差し込んで、表面を撫でるようにして汚れを拭き取ります。ひどい汚れの部分はブラシの先端を濡らして、軽く絞った状態で擦っても構いません。

最後に乾燥した布巾でしっかり水分を取り除くようにしてください。

エアコンのフィン・ファンの掃除はプロにお任せしたほうが安心!

エアコンのフィンやファンの掃除方法を紹介する動画やサイトなどは、数多くあります。

自分で掃除をすることで費用がかからない点は大きなメリットですが、エアコンのフィン・ファンの掃除は大量の水を使い、汚水が部屋を濡らすこともあるため、リスクが大きい点がデメリットです。

また、手軽にフィン・ファンが掃除できる洗浄スプレーも販売されていますが、洗剤が機械に残ってしまうことから故障の原因になるという意見もあります。

エアコンのフィン・ファンは、適切な知識と道具を用いてキレイにしてくれるプロに、依頼をしたほうが安心です。失敗の不安もなく、手間をかけずにエアコン内部をきれいにしてもらえます。

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エアコンのカビ・酸っぱい臭いを防ぐ方法

エアコンのカビや酸っぱい臭いを防ぐためには、次に紹介する習慣を取り入れることが大切です。

エアコンを切った後は送風運転

エアコンを切った後は、送風運転を30分ほど稼動させるのがおすすめです。エアコンの電源を切った後の内部は結露が発生しています。

送風運転にすることでエアコン内部を乾かし、酸っぱい臭いの原因となるカビの発生を抑制できます。

春・秋も定期的に送風運転をする

送風運転は夏や冬だけでなく、エアコンを使用しない春や秋にも行うことをおすすめします。春や秋であっても、エアコンの内部に湿気がたまる可能性があります。とくに雨が降った日の前後は、エアコン内部はカビが繁殖しやすい環境です。

春・夏にも送風運転を定期的に行っておくことで、夏や冬のエアコン本番の季節に、エアコンから嫌な臭いが発せられるのを防げます。

こまめな換気

エアコンは室内の空気を吸って、冷風・温風に変えて吐き出します。

部屋に嫌な臭いの空気が残っていれば、エアコン内部にもその臭いが染みついてしまいます。また、室内を飛ぶカビも同様です。

部屋をこまめに換気することでエアコン内部で変換される空気も、快適で心地良いものになります。

10日に1回はフィルター掃除をする

エアコンの風はフィルターを通過します。フィルターに汚れ・臭いが残っていると、室内に送られる冷風・温風も、汚れと臭いをまとってしまうのです。

フィルターは10日に1回ほどの頻度で掃除をすることで、エアコンが嫌な臭いを吐き出すのを防げます。

臭い防止アイテムを活用する

エアコンの臭い防止アイテムを活用することで、エアコンの嫌な臭いを防げます。

こちらは、エアコンのカビを防止するアイテムです。吹き出し口のところに貼ることで、エアコン内部にカビが発生するのをバイオの力を用いて防ぎます。

環境や健康に配慮して、エアコンを使用したい方におすすめです。

こちらはエアコンの給気口に貼るタイプのアイテムです。埃や花粉の侵入を防ぎ、エアコンフィルターが汚れるのを防いでくれます。

エアコン内部に溜まるホコリやフィルターの汚れもエアコンの臭いの原因になるため、臭い対策をしたい方はぜひ取り入れてみてください。

古いエアコンは買い替えも検討しよう

古いエアコンは嫌な臭いやカビが染みついてしまい、掃除をしても取り除けないこともあります。

使用年数が長いエアコンは現代のエアコンに比べて電気代も高くなりがちです。空調の効率も落ちているため、「なかなか部屋が暖まらない・涼しくならない」といった不満を感じてしまうこともあるかもしれません。

臭いやカビが気になる古いエアコンは、掃除よりも買い替えをすることで、手間をかけずにさまざまなストレスを解消できます。買い替えは初期費用が必要になりますが、光熱費が下がり日々の負担が減ることを考えれば、無駄な出費にはなりません。

古いエアコンの臭い・カビに悩んでいる方はクリーニングだけでなく、買い替えも視野にいれてみてください。

カビ・酸っぱい臭い対策をしてエアコンを快適に使おう

エアコンのカビや酸っぱい臭いがしたら、お手入れをして臭いの元を絶つことが大切です。掃除の時間が取れない方や今すぐに解決したい方は、応急処置をして臭いを軽減しましょう。
また、一般にエアコンは設置から10年で寿命を迎えるといわれています。古いエアコンをお使いの場合は、買い替えも視野に入れることをおすすめします。

蛇口・水栓

洗面台