エアコン(クーラー)の室外機が動かない・回らないのはなぜ?原因や対処法
2024/03/29
2024/03/29
エアコンの電源を入れているのに、室外機が動いていない・回っている音がしない…このようなときは、業者に点検や修理を依頼すべきなのか、自分で対処すべきなのか、判断に迷ってしまうこともあると思います。
場合によっては、設定ミスや汚れが溜まっていることが原因で発生していることも。本記事では、エアコンの室外機が動かない場合の原因や対処法について解説します。
室外機は、ベランダや屋根、家の外壁など普段目につく場所にあるため、あまり意識しないかもしれません。ただ、冷房を稼働させる際に、部屋の熱を外へ逃す役割をもつ重要な部品の1つです。エアコンと室外機は配管でつながっており、その配管を冷媒(れいばい)ガスが循環することによって温度が調節されています。
エアコンの室外機が動かない場合、故障が原因とは限りません。設定ミスや室外機の周りの障害物がある、または汚れが溜まっていることによって正常に作動していないだけの可能性も考えられます。
送風は、温度を変えずに内部のファンだけを稼働させて風を送り出す機能です。そのため、そもそも熱交換器や室外機は動作しません。つまり、室外機が動いていなくても特に異常はないため、安心してください。
エアコンのリモコンで設定した温度に達すると、室外機のファンを一時的に停止させることがあります。これを「サーモオフ機能」とよびます。設定温度を変更したり、しばらくして室外機が動き出したりしたら、故障ではなく正常な動作であるといえます。
室外機の吹き出し口近辺や、室外機の上にダンボールや靴などモノが置かれていると、うまく放熱されずに安全装置が働いて自動的に停止することがあります。できるだけ、風通しが良くなるよう、室外機の周りにはモノを置かない工夫が大切です。
室外機は屋外に設置されているため、排気ガスや砂ぼこり、雨風などを受けやすいのですが、意外に掃除を怠りがちです。室外機の吹き出しグリルやドレンホースなどにゴミやほこり、小石などが蓄積すると、ファンが回らなくなったり、破損したりする原因につながります。
室外機内部のパワートランジスタや制御基板などの電気系統に支障が生じると、機械の力が弱まったり、室外機が正常に作動しなくなったりします。なお、この場合、専門的な知識がない限りは自己判断は難しいため、専門業者への修理・メンテナンスの依頼が必要不可欠となります。
ファンモーターとは、高温になった冷媒ガスを室外に送り出す役割をもつ部品です。室外機内部が故障していなくても、ファンモーターが故障や破損をしているとファンが回らなくなります。故障になる原因は経年劣化によるものが多いです。
エアコンの室外機が動かないときは、故障と断定せず、まず下に書いた対処法を試してみてください。
室外機が動かない、回らないなどの不具合が生じている場合、エアコンのリモコンにエラーコードが表示されていることがあります。取扱説明書または公式ホームページより、該当のコードを検索して対処を行ってください。
まずは、運転機能や設定温度を今一度確認してください。送風モードでは温度変化がないため、熱交換器や室外機は動かないので冷房に切り替えてください。また、冷房の温度設定が室温とほぼ同じになっている場合は、一旦極端に温度を下げるなどして稼働するか確認してみると良いです。
パソコンの動作が重いときに再起動させると直るように、室外機も再度コンセントに接続し直すと、エアコン内部の信号がリセットされ、正常に作動することがあります。コンセントを抜いて2〜3分ほど待ってから再び差し込み、起動させてみてください。
室外機の吹き出し口を塞ぐようにモノを置いていないか確認してください。室外機の前後左右上にそれぞれスペースを確保することが推奨されており、床置きタイプの室外機では、左右後に5cm〜10cm以上、前に20〜25cm以上、上部は20cm以上の間隔を作るのが目安とされています。
室外機の周りや、吹き出し口・裏側のフィンに溜まった汚れなどは自力で掃除が可能です。頻繁にエアコンを使用する方は週1回程度、少なくとも2週間に1回程度は行うことが推奨されています。なお、室外機内部の汚れは分解が必要なため、専門業者に依頼してください。
上記のどの方法を試しても室外機が動かないのであれば、応急運転で故障診断を行ってください。
ほとんどのエアコン製品には、本体に応急運転のスイッチがついています。
スイッチの場所は機種によって異なりますが、概ねフロントパネルを開いた右下付近に取り付けられています。応急運転スイッチを押しても、応急運転が作動しない、室外機が動かない場合は、エアコン本体または室外機が故障している可能性がきわめて高いです。
メーカー公式サイトへの問い合わせか、または修理業者への依頼をおすすめします。
上で紹介した方法を試してみて、室外機が故障しているかもと感じたら、すぐに修理を検討するのではなく、現在お使いのエアコンの使用年数を確認してください。
エアコンは寿命が約10年といわれています。設置から10年以上経過している場合には、本格的な故障を迎える前に、新しいエアコンへの交換をご検討することをおすすめします。
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