エアコン(クーラー)の冷媒ガスが漏れる原因とは?確認方法や修理費用について
2024/03/29
2024/03/29
エアコンで温度調節をするのに欠かせない冷媒(れいばい)ガス。冷媒ガスは、通常エアコンを使用していれば漏れることはありません。ただしエアコンの取り付け不良などで、まれにガス漏れを起こすことがあります。
今回は、エアコン(クーラー)の冷媒ガスが漏れる原因や対処法、確認方法などについて解説します。
目次
エアコンのガス漏れとは、エアコン内部にある何らかの原因で冷媒ガスが外に漏れだして、減少する状態をいいます。
なお、冷媒ガスに毒性はありません。そのため、漏れたガスを吸っても人体に直接的な影響はないといわれています。
冷媒ガスはエアコンと室外機をつなぐ配管を循環しながら、外と室内の熱を運んでいます。ガス漏れが起こると運ばれる熱の量が減るため、部屋の温度をコントロールできなくなります。その結果、運転効率が下がり、電気代が通常よりも高くなってしまうこともあります。
では、実際にエアコンから冷媒ガスが漏れると、どのようなことが発生するのでしょうか?
エアコンのガス漏れが起こると、送風口から常温の風が出るだけとなり、冷暖房機能が効きづらくなります。
エアコンの機種によっては、リモコンにエラーコードが表示されることがあります。また、エアコン本体に付いたランプが点滅して異常を知らせるものもあります。
通常、エアコンの冷媒ガスは漏れることはありませんが、取り付け不備や配管の腐食、接続部品の損傷などがあると、ガス漏れが発生することがあります。
エアコン取り付け工事で不備があると、冷媒ガスが漏れることがあります。なお、工事後にすぐに分かる場合もあれば、1年以上経ってから判明する場合もあります。
エアコン内部の熱交換器や、室外機のコンプレッサー周辺の配管が腐食していると、そこからガス漏れが起こることも。これは熱交換器や配管の経年劣化が原因であることが多いです。長く使い続けているエアコンでガス漏れを確認した場合は、配管などの経年劣化を疑ってください。
接続部品の損傷も原因の1つです。設置済みの室外機を無理に動かしたり、地震などで転倒・移動したりしたことで、部品同士の接続不良や損傷が起こったものと考えられます。
エアコンのガスが漏れているかもしれないと感じたら、まずは冷媒ガス検知器などを使用してガス漏れの箇所を特定してください。その後、ガス漏れが発生している箇所の破損や接続不良などを直したのち、冷媒ガスを補充します。
なお、冷媒ガスの補充には、一定の専門知識が求められます。間違った対処をしてしまうと事故につながる危険性もあるので、基本的にガス補充は専門業者に依頼するのがおすすめです。
関連記事:エアコンのガス補充(チャージ)でかかる費用や料金はどのくらい?
エアコンのガス漏れを自身で確認する方法は、大きく以下の3つの方法があります。
確実なのは、冷媒ガス検知器を使う方法です。冷媒ガス検知器は高い製品だと数万円しますが、安い製品で3,000円ほどから購入可能です。ガスを感知すると、音やLEDランプが点滅したり、検知液がガス漏れ箇所に泡を作ったりしてお知らせします。
エアコン本体と室外機をつなぐ細い配管や、エアコン内部にある熱交換器に霜が付着していると、エアコンの冷媒ガスが漏れている可能性が高いといえます。これは、冷媒ガスが漏れることで空気が冷えて周囲の水分を凍らせるためです。
エアコンの冷房を稼働すると、通常、室外機からは生ぬるい風が出ます。室内にたまった高温の空気を排出し、室内を冷やしているからです。室外機から出ている風が常温であれば、うまく熱交換が働いておらず、ガス漏れが発生している恐れがあります。
冷媒ガス漏れの修理を専門業者に依頼した場合、ガス漏れ箇所の修理やガス充填などを含め、かかる費用は15,000〜50,000円ほどが目安となります。
ただし、修理対象となるエアコンのメーカーや機種、設置状況などによって費用が変動するため注意してください。加えて、修理だけではなく部品交換も行う場合は追加費用が発生することもあります。
また、購入から10年以上経過しているエアコンは、そもそも交換部品の取り扱いが終了していることもあります。可能であれば、エアコン本体の買い替えをおすすめします。
エアコンのガス漏れは気づきにくいのが難点ですが、特に要注意なのが、冷房や暖房が効きにくいと感じる時です。
まずは、今回ご紹介した方法でセルフチェックを行ってみてください。ガス漏れを放置しておくと、運転効率が下がって電気代が高くつくことも。ガス漏れが疑われる場合は、速やかに購入した販売店やメーカーの公式修理サポートへの問合せが必要です。
また、一般にエアコンの寿命は10年程度とされています。もしエアコンが設置から10年を超えている場合には、買い替えや交換を検討することをおすすめします。
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