暑い夏に気になるのがエアコンの電気代です。最近では熱帯夜も増えてきたため、夜間も消すことができない日が増えてきました。

よく「エアコンをつけっぱなしにすると電気代が安くなる」という節約術を耳にしますよね。
つけっぱなしにすると、電気代は高くなりそうな印象がありますが、本当に節約につながるのでしょうか?

この記事では、エアコンをつけっぱなしにした場合の電気代や夜間・日中の電気代節約術、エアコンの電気代をおさえるコツについて解説いたします。

エアコンをつけっぱなしにした場合の電気代

エアコンは部屋全体を快適な室温にしてくれますが、電気代を気にせずに使うと請求が怖いことに…。
とはいえ、ギリギリまで暑いのを我慢し続けるのは体に良くありません。

つけっぱなしにすることで電気代が安くなるのであれば、そんな良いことはないですよね!

ここではエアコンをつけっぱなしにすることで本当に電気代が安くなるのか、その理由についても解説いたします。

夜間にエアコンをつけっぱなしにした場合

今回は、三菱の霧ヶ峰GVシリーズから6畳用エアコン(MSZ-GV2224)で、電気代を計算してみます。

夜の10時から朝の7時まで、夜間9時間エアコンをつけっぱなしにすると仮定し、まずはエアコンの消費電力と使用時間で目安となる電気代を算出してみましょう。

655W÷1000×31円=約20円20円×9時間×30日=約5400円
(電力料金単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」のあたいを参考に、1kWhあたり31円(税込)として計算しています。)

単純に計算すると、夜間エアコンをつけっぱなしにすると1ヶ月で約5400円のエアコン電気代がかかる計算になります。

しかし、エアコンのカタログに記載されている消費電力は平均値です。
外気温が高かったり室温が設定温度より高いとより多くの電力を使い、外気温が低かったり室温が設定温度に近いとそこまで電力を使いません。

熱帯夜の日は、夜寝る前にエアコンを消すと、夜中に室温が高くなってしまい、付け直すこともあるかもしれません。
その場合は、室温や外気温に影響され、電気代が高くなる傾向にあります。

一方で涼しい夜の日なら、電気代の面から言えばつけっぱなしにしなくても良いかもしれません。
しかし、涼しい日なら消費電力も高くならないため、快適な睡眠のためにはつけっぱなしや夜間タイマーを使用するのがおすすめです。

日中にエアコンをつけっぱなしにした場合

夏の日中は外気温が高く、エアコンをつけていないと比較的すぐに室温が高くなってしまいます。
そのため、こまめにON/OFFを繰り返すとエアコンの運転モードが落ち着かず、常に室温を急速に下げる運転となってしまうのです。

暑い日は特に、なるべくつけっぱなしにして室温を保つのがおすすめです。
最新のエアコンなら、室温が安定すると自動で省エネモードに切り替えたり弱運転になるものが増えています。
省エネ性能が高いエアコンならなおさら、つけっぱなしにすると節電でき、電気代を節約できるでしょう。

ただし、日中に外出しているなど、部屋にいることが少ない場合は、つけっぱなしにしない方が当然電気代は安くなります。
犬や猫などのペットを飼っている方や楽器や精密機器を部屋に置いている方など、室温を一定に保ちたい特別な事情があるわけではなければ、外出時間が長い時にはエアコンをオフにしてから出かけると良いかもしれませんね。

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エアコンをつけっぱなしにするメリット・デメリット

エアコンをつけっぱなしにすると、電気代を節約でき、室内の快適度も高まります。
とはいえ、つけっぱなしにすることによるデメリットがないわけではありません。

メリットとデメリットをしっかりと理解したうえで、状況に応じて使い分けできると、理想的です。

ここでは、エアコンをつけっぱなしにするメリットとデメリットをそれぞれ詳しく解説します。

エアコンをつけっぱなしにするメリット

エアコンをつけっぱなしにすることの一番のメリットは、室内の温度と湿度を一定に保つことができ快適に過ごせることです。
特に猛暑日には、外気温に室温が影響されやすいため、室内が常に涼しいと心地よく過ごせますよね。

室温の変化が少ないことにより、自律神経が整いやすいのも嬉しいポイントの一つです。

また、頻繁にON/OFFを繰り返すと、エアコンのコンプレッサーや半導体部品に負担がかかり、寿命が短くなるおそれがあります。
つけっぱなしにすることで、エアコンの負担が軽減されるという一面もあるでしょう。

エアコンをつけっぱなしにするデメリット

エアコンをつけっぱなしにしていると、部屋の空気が乾燥しやすくなるといったデメリットがあります。
冷房で空気が乾燥するイメージは少ないかもしれませんが、つけっぱなしにしていると室内の空気の水分量が下がるため、結果的に湿度が下がってきてしまいます

湿度調整機能のあるエアコンなら、自動で快適な湿度に調整してくれますが、旧式のエアコンの場合は、部屋の湿度を管理する必要があるかもしれません。

また、エアコンを常時稼働していると、お手入れのタイミングが難しいのもデメリットといえます。
つけっぱなしにすることで、室内のホコリやカビなどがフィルターに付着しやすいうえ、お手入れするタイミングもなく、清浄機能も使えない可能性があります。
つけっぱなしにする場合は、意識的に内部クリーン機能を使用したり、掃除の頻度を増やしてみると安心です。

エアコンの電気代を節約するコツ

暑い日が続けば続くほど心配になるエアコンの電気代。なるべく抑えて安くすませたいところですよね。

エアコンをつけっぱなしにする以外に、電気代を節約するコツを3つ紹介します。

お手入れをこまめにする

エアコンは、室内の空気を吸い込み冷やしてから室内に戻すことで冷たい風を送り出しています。
エアコンのフィルターが汚れていると、吸い込み効率が落ちるため、消費電力が増えてしまう可能性が。

フィルターを定期的にお掃除することで、効率的な運転が可能になり、消費電力を抑えることができます。
自動お掃除機能を活用したり、便利グッズを使ってフィルターや吹き出し口の周りの汚れを落としておくようにしてください。

サーキュレーターと併用する

エアコンとサーキュレーターを併用することで、冷たい空気をより早く部屋全体に行き渡らせることができます。
室内の温度にムラができにくく、低電力でエアコンの運転を手助けしてくれるサーキュレーターは、一台あるととても便利です。

新機種に買い替える

もし、今お使いのエアコンが旧式のエアコンなら、最新型のエアコンに買い替えるのも良いかもしれません。
多機能なエアコンが増え、その分価格も高くなっているイメージがありますが、お手頃価格のスタンダードモデルのエアコンでも旧式モデルと比べると格段に省エネ機能が優れています。

古いエアコンよりも、最新式のエアコンの方が総じて電気代を抑えることができる傾向にあるため、リモートワークで家にいる時間が増えた方など、夏にエアコンをつける時間が長い方は新機種に買い換えた方がコスパが良い可能性があります。

まとめ

エアコンはつけっぱなしにすることで室温を一定に保ち、電気代の節約にもつながります。
シチュエーションにあわせて、最適な使い方をすると、より電気代の節約ができるはずです。

電気代を抑える取り組みは、SDGsにもつながるため、自然に地球にも優しい行動になります。
今年の夏は、エアコンの使い方を見直して、より快適にすごしてみませんか?

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