200Vコンセントで100Vのエアコンを使うと危険?必要な工事費用や工事内容を解説
2024/07/05
2024/07/05
「200Vのコンセントしかないけど、100Vのエアコンを使う方法は?」
「100Vのエアコンを200Vのコンセントで使えるの?」
パワーを抑えたエアコンを導入する際、コンセントの形状が合わず、悩んでしまう方も多いようです。200Vのコンセントに、100Vのエアコンのプラグを指すことはできません。使用するには専門の工事が必要です。
この記事では、200Vのコンセントで100Vのエアコンを使用するために必要な工事の内容や費用などをご紹介します。エアコンの選び方などについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
エアコンには専用コンセントがあり、対応電圧によって形状が異なります。
200Vのコンセントには、200Vのエアコンのプラグしか差し込めません。
部屋についているコンセントの形状が200Vで、使用したいエアコンが100Vの場合、コンセントと電圧交換の工事が必要です。
エアコンの電圧を200Vから100Vに変え、コンセント形状も変更した際の費用相場は、5,000〜8,000円ほどです。
この工事には電気工事士の資格が必要となります。交換費用を節約したくてもDIYで工事はできないため、必ずプロに依頼してください。
200Vのエアコン配線を100Vに変換する際の工事の流れを見ていきましょう。
まず、専門の電気工事士による事前調査が必要です。家の配線状況や分電盤の容量、必要な工事範囲などを確認し、工事計画を立てます。
工事開始時には、メインブレーカーを落とします。メインブレーカーは洗面所や廊下などに設置されています。メインブレーカーを落とさないで作業を始めると、感電や漏電のリスクがあるためです。
分電盤の改修を行い、200Vの回路を100Vの回路に変更し、新たに配線を引き直します。
最後に、コンセントの形状を100Vに変更します。問題なくエアコンが動くことを確認できたら、工事は終了です。
200Vのコンセントは100Vのプラグと形状が異なるため、差し込むことができません。電流違いのコンセントとプラグを組み合わせると、さまざまなリスクが生じるためです。
そのうちの1つが、機器の故障です。多量の電流が流れるコンセントに、電圧容量の小さなエアコンのプラグを差し込むと、たくさんの電気が供給されてしまいます。電力過多によって、エアコンが壊れてしまうかもしれません。
また、過電圧によって配線が過熱すると火災の原因にもなります。感電のリスクも高まるため、コンセントとプラグの電圧が異なることがないように注意してください。
現状のエアコンコンセントが200Vの場合、200Vの対応のエアコンを購入するべきか、電圧を下げた100Vのエアコンを選ぶべきか、迷う方もいると思います。
ここからは、それぞれのエアコンがおすすめな人をご紹介します。
100Vのエアコンは、一般家庭で広く使われています。200Vのエアコンに比べて使用電力が少なく、省エネで機能できることが特徴です。
また家庭における需要が高いことから、製品の数も多く選択肢も豊かです。極端に広い家や断熱性が低い家などでなければ、100Vのエアコンで快適な室温を保てます。
200Vのエアコンはパワーが強く、目標温度まで短時間で到達します。店舗やオフィスなどでエアコンを使う際は、200Vのタイプが選ばれることもあります。
人が多く集まる場所や広い住まいなどであれば、200Vのエアコンを検討しても良いかもしれません。また、天井が高い家にも、熱暖房効率の良い200Vのエアコンをおすすめします。
ただし、200Vのエアコンは100Vのエアコンよりも電気代が高くなる傾向にあります。消費電力に大きな差はありませんが、200Vの場合は契約電流容量は30A以上でないと使用できないためです。電気代の基本料金が100Vよりも高額になるため、ランニングコストが気になるかもしれません。
また、本体代も100Vのタイプに比べるとやや高価であることから、導入費用も高額になります。
エアコンを選ぶ際は、電圧だけではなくエネルギー効率やサイズ、補助金対象であることなどを意識することが大切です。
それぞれの詳細を、詳しく解説します。
エネルギー効率が高いエアコンは少ない電力で効率よく、快適な室温を保ちます。エアコンを購入する際は、エネルギー効率をチェックしましょう。
エネルギー効率は、「APF(通年エネルギー消費効率)」という表記で示されます。APFとは、エアコンが1年間に消費する電力量と、1年間に供給する冷暖房のエネルギー量の比率を示す値です。数値が高いほどエネルギー効率が良いことを示しています。
例えば、APFが5.0のエアコンと6.0のエアコンがある場合、APFが6.0のエアコンの方が効率的に冷暖房を行うことができます。このように、購入時には必ずエネルギー効率の数値を比較し、自分のニーズに合ったものを選びましょう。
エアコンの選び方において、対応畳数も大切なポイントです。部屋の広さや環境に合ったパワーのエアコンを選ぶことで、効率よく室温の調整ができます。
対応畳数は「6〜8畳」と表記されます。これは「木造建築であれば6畳、鉄筋住宅であれば8畳に対応できる」という意味です。部屋の広さよりも低い対応畳数のエアコンは、目標室温に達するためにたくさんの電力を消費します。一方で、対応畳数が広すぎるエアコンは過剰な冷暖房が行われることから、無駄なエネルギー消費に繋がります。
ただし、部屋が狭くても日当たりが良い部屋や天井が高い住まいでは、対応畳数が広めのエアコンを選んだほうが良いでしょう。
このように、エアコンの対応畳数は、部屋の広さだけでなく環境も含めて考慮することが大切です。
エアコンを購入する際は、補助金や助成金制度の対象となる製品であることも、チェックしておきましょう。
エアコンの購入で申請できる補助金・助成金制度は、「子育てエコホーム支援事業」です。また、自治体が支給している補助金・助成金制度もあります。
エアコン買い替え時には、購入先の業者が補助金の申請に対応しているかも、重要なチェックポイントとなります。
エアコンの電圧を200Vから100Vに変更する際は、適切な工事が必要です。工事の費用や手順を確認することで、電圧変更までの工程がスムーズに進みます。
これまで使用していたエアコンよりもパワーを抑えたエアコンを導入する予定の方は、ぜひ本記事を参考にして、住まいや環境に合った100Vのエアコンを選択してみてください。
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