天井カセットエアコンの魅力は、見た目のすっきり感と部屋全体を均一な空調に保てる機能です。設置の際は寸法や条件をしっかりと理解し、正しく取り付けることで、天井カセットエアコンのメリットを最大限に活かせます。

この記事では、天井カセットエアコンの標準寸法や設置条件、選び方のポイントなどについて詳しく解説します。

天井エアコンの導入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

天井カセットエアコン

天井カセットエアコンの標準寸法とは?

天井カセットエアコンの寸法は、メーカーやモデルによって若干の違いがあります。以下は、代表的なメーカーが販売する天井カセットエアコンの寸法です。

メーカー製品名フロータイプ室内機外形寸法
三菱電機MLZ-RX5022AS1方向W1102 × D360 × H185mm
三菱電機MLZ-W5022AS2方向W973 × D480 × H194mm
パナソニックXCS-B504DC2/S1方向W770 × D360 × H185mm
パナソニックXCS-B509CW2/S2方向W856 × D496 × H191mm
ダイキンS50ZCV1方向W990 × D360 × H185mm
ダイキンS50ZGV2方向W843 × D480 × H185mm

天井カセットエアコンの設置条件と必要スペース

天井カセットエアコンを設置する際は、天井裏に適切な広さが必要です。設置条件や必要なスペースについて、見ていきましょう。

天井の高さとスペースの確保

天井カセットエアコンは低い天井にも設置できますが、圧迫感が生じるためあまりおすすめしません。

また、天井カセットエアコンは空間の真上に取り付けるため、壁付と比べると冷暖房の空気が室内を循環しやすくなっています。そのため低い天井では、エアコンが効きすぎてしまうことも。

快適な室温を保つために、天井カセットエアコンを取り付ける空間は、2.4m以上の天井高であることが理想です。また、照明に干渉しないことや、エアコン同士が近すぎないことなども、天井カセットエアコンの設置条件として挙げられます。

配管や配線の必要スペース

天井カセットエアコンは、天井裏に設置します。そのため、天井と上階の間に十分なスペースが必要です。

また、室外機に配管を通す際、梁が邪魔になることがあります。梁が配管経路の障害とならないことも、天井カセットエアコンの設置場所の条件です。

天井カセットエアコンの選び方

天井カセットエアコンを導入する際の製品の選び方をご紹介します。

入れ替えの場合は同じ形を

天井カセットエアコンをこれまで問題なく使用できていた場合、交換の機種は同じ形を選ぶのがおすすめです。

新しい天井カセットエアコンのサイズや形状などがこれまでと変わると、設置場所の間口の変更工事が必要になり、費用負担が増えてしまいます。また、家の構造上、サイズや形状違いは設置できないことも考えられます。

そのため天井カセットエアコンを交換する際は、これまでと同形か後継機種を選んだほうが安心です。

エアコンは畳数に合うものを選ぶのがおすすめ!

エアコンのラベルを確認すると、<8畳用><16畳用>などと、対往畳数が記載されています。部屋の広さに合ったエアコンを選ぶことで、室温の快適性を効率的に維持できます。

対応畳数で迷ってしまいがちなのが「6〜8畳用」といったふうに書かれていた場合です。この数値は、「木造住宅であれば6畳に対応できる」「鉄筋住宅であれば8畳に対応できる」ということを示します。

つまり、木造住宅で8畳の部屋に取り付けたい場合は、やや力不足を感じてしまうかもしれません。

対応畳数よりもパワーの弱いエアコンを取り付けると、エアコンに負荷がかかります。電気代が上がる原因にもなるため、快適な暮らしを保つには対応畳数に合ったエアコンを選ぶことが大切です。

以下の記事では、エアコンの畳数について詳しく解説しています。ぜひ、チェックしてみてください。

設置場所に合わせて吹出口を選ぶ

天井カセットエアコンの風の出方には、1方向、2方向、4方向の3種類があります。

室内の短手壁面に設置をするのであれば、1方向で問題ありません。部屋の中心から左右に風を送りたい場合は、2方向を選ぶのがおすすめです。

空間全体の温度を均一にしたい場合は、4方向を設置することで、心地よい室温を効率的に保てます。

空間の広さや設置場所に合わせて、天井カセットエアコンの吹出数を選んでみてください。

機能で選ぶ

天井カセットエアコンには、人感センサーが設置されたものやパネルが自動昇降するタイプ、省エネ機能が付いたタイプなど、さまざまな機能が備わっています。

求める機能に優先順位を付けて製品を選べば、天井カセットエアコンの利便性をより実感できます。

天井カセットエアコンのメリット

天井カセットエアコンは、「快適な室温を保つ」ことや、「部屋の美観を損ねない」といったメリットがあります。

それぞれの内容を解説します。

部屋の温度を均一に調整できる

天井カセットエアコンは、部屋全体に均一に風を送ることができます。温度のムラが少なくなり、どこにいても快適な室温を維持できるため、人が多い空間や広い部屋などにおすすめです。

また、風が直接当たらないため、冷房や暖房によって体が冷えたり温まりすぎたりするのを防げます。

インテリアの雰囲気を損なわない

天井カセットエアコンは天井に埋め込まれるため、壁掛けエアコンよりも存在感が目立ちません。壁や天井がすっきりするため、壁面や天井のインテリアの選択肢が増えます。

また、エアコンの設置場所を気にすることなく、家具や装飾品を自由に配置できるのも大きなメリットです。エアコンの風がアートや家具などに直接当たりにくくなるため、インテリアの経年劣化を防ぐことも期待できます。

給湯器

天井カセットエアコンのデメリット

天井カセットエアコンにはメリットがありますが、デメリットも存在します。両方を比較した上で、導入を検討しましょう。

製品代や設置費用が高額になる

天井カセットエアコンは、一般的な壁掛けエアコンに比べて製品代が高額な傾向にあります。また設置工事が複雑であることから、取り付け費用も壁掛けエアコンより高くなります。設置場所によっては追加の工事が発生することもあり、こちらの費用も、壁掛けエアコンで生じる同等の工事より高額です。

導入コストが高いことから、天井カセットエアコンの採用を悩む方も多くいます。

メンテナンスの費用と手間がかかる

天井カセットエアコンは構造が複雑であることから、メンテナンス費用も高額になりがちです。クリーニングに関してもフィルター掃除までが自分でできる掃除の範囲のため、キレイな状態を維持するためには業者への依頼が必要です。

メンテナンスの費用と手間がかかるため、壁掛けエアコンよりも高額なランニングコストが必要になることが考えられます。

天井カセットエアコンは寸法や機能に着目しよう

天井カセットエアコンは、部屋全体の温度を均一に調整でき、インテリアの雰囲気を損なわないメリットがあります。一方で、設置やメンテナンスには費用と手間がかかることを理解しておく必要があります。

適切な寸法や設置条件を把握し、自分のライフスタイルや部屋の特性に合ったエアコンを選ぶことが大切です。天井カセットエアコンの導入を検討している方は、この記事の情報を参考にして、自分に最適なエアコンを見つけてください。

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