エアコンのガス補充(チャージ)でかかる費用や料金はどのくらい?
2024/01/30
2024/01/30
エアコンの効きが悪く、フィルター掃除をしても改善しない……。もしかするとエアコンガスが漏れているかもしれません。
エアコンガスが漏れ出ていると、人体にはどのような影響があるのでしょうか?本記事では、エアコンのガス補充(チャージ)の方法や、ガス漏れの確認のやり方について解説します。
目次
エアコンガスとは冷媒ガスのことで、エアコンと室外機の間をつなぐ配管を循環しており、空気中の熱を運んでいます。冷房時には室内の熱を外に運び、暖房時には外の熱を室内に運んでいます。
少し前のエアコン製品ではフロンが使用されていました。しかし、フロン類はオゾン層を破壊するリスクがあるとして環境保全の観点から規制されるようになりました。現在は、塩素を除去した代替フロン(HFC・PFCなど)が主流になってきています。
通常エアコンを使用していてエアコンガスが切れることはなく補充の必要はありません。ただし、エアコンの取り付け不備や故障などによってエアコンガスが漏れてしまうことがあります。漏れている場合は、エアコンガスの補充が必要です。
エアコンのガス漏れが起こる原因をいくつか解説します。
エアコンがうまく取り付けられていないと、ガス漏れが起こることがあります。新しくエアコンを取り付けてすぐにガス漏れが発生したら、取り付け不備である可能性がきわめて高いといえます。
エアコンの配管の経年劣化が原因のこともあります。長く使用しているエアコンでは、経年劣化によって配管が破裂したり、亀裂が生じたりすることがあり、破損部分からエアコンガスが漏れることがあります。
配管だけではなくエアコン本体の故障も考えられます。長く使っているエアコンは経年劣化で本体が故障することもあり、それによってガス漏れが起こることがあります。
エアコンガスは人体に害を及ぼすのでしょうか?結論からいうと直接的な影響はありません。毒性はないため、漏れたエアコンガスを浴びたり吸ったりしても人体に直接的な影響はないといわれています。ただし、密閉した場所で長時間エアコンガスを吸い続けると、めまいや頭痛など体調不良を起こすことがあります。
エアコンガスが漏れているかチェックする方法をご紹介します。ガス漏れを疑ったら、下記のポイントを参考にしてみてください。
エアコンガスが漏れていると、室外機につながっている細い配管や、エアコン本体の熱交換器に霜が付着することがあります。
冷房時にエアコンからぬるい風しか出てこない、もしくは暖房時に冷風しか出てこない場合には、エアコンガスが漏れている可能性があります。エアコン内のフィルターにほこりなどが詰まっていることもあるので、まずはフィルターを掃除してください。
ガス漏れ探知機を使用する方法もあります。ガス漏れ探知機は「リークテスター」や「リークディテクター」ともよばれ、ガスを感知すると音やLEDで知らせてくれます。
Elitech アドバンスト赤外線冷媒漏れ検知器 ILD-200
また、エアゾールタイプのガス漏れ検知スプレーもあります。使い方は簡単でガス漏れが発生しそうな箇所に噴霧するだけ。泡がブクブクと出てきたらガス漏れしている証拠です。
AZ(エーゼット)ガス漏れ探知剤 AZ001
業者にエアコンガスの補充を依頼した場合、かかる費用・料金の相場は12,000〜25,000円くらいといわれています。この金額にくわえて、この後に説明する「真空引き」という作業にかかる費用や、ガス回収費用が別途発生することがあります。また、エアコンのメーカーや機種、ガスの種類や補充量などによっても費用は異なります。
エアコンガスの補充には専門的な知識が必要であり、誤った対処をすると事故につながる危険性があります。基本的には専門業者に依頼することをおすすめします。
自分でエアコンガスの補充を行う場合は、取扱説明書を確認しながら細心の注意を払って作業してください。ここでは、自分でエアコンガスを補充する方法を解説します。
まず「マニホールド」という管状の部品でエアコンの室外機と冷媒ガスボンベをつなぎます。冷媒ガスボンベの種類によって、使用できるマニホールドは異なるため注意してください。
続いて補充するガスの量を確認します。ガスの充填量を計測する「チャージングスケール」に冷媒ガスボンベを乗せます。この状態でガスを充填すると、補充した分だけボンベの重量が減ります。後ほどガスを充填する際に、この減少量をチェックしながら補充する量を把握します。
エアコン内部に空気や水分が残っていると、ガスを補充してもエアコンは正常に作動しません。そのため、真空ポンプでエアコンの配管内部を真空状態にする「真空引き」を行います。
真空ポンプを室外機につなぎ、真空引きを開始したら15分くらい待ちます。真空ゲージが-0.1になったら真空ポンプを止め、室外機につないだまま3分ほど放置してガス漏れが起こっていないかを確認します。ガスが漏れていると真空ゲージが減っていきます。真空ゲージの値が減っていないことが確認できたら、真空ポンプを室外機から外します。
真空引きが完了したらエアコンガスを補充します。前述のとおり、冷媒ガスボンベはチャージングスケールの上に乗ったままなので、そのままボンベのバルブを開けてガスを充填していきます。チャージングスケールの目盛でガス量を確認しながら行ってください。充填が終わったら、マニホールド、冷媒ガスボンベの順にバルブを閉めます。
エアコンのガス漏れが起こってしまった際は、できるだけ専門業者に依頼するのが安心です。やむを得ず自分で対処しなければならない場合は、ガスの種類や適正量に十分注意を払いながら、補充することをおすすめします。
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