床暖房の電気代の相場は?エアコンとの差額や節約方法をご紹介
2023/10/05
2023/10/05
床暖房を導入するにあたって、気になるのが電気代です。エアコンと比べてどれほど高くなるのか、心配な方も多いかと思います。
床暖房の月の電気代は、3,800〜8,000円ほどが目安です。エアコンと比べると倍ほど高くなることもあるため、床暖房を導入した当初は電気代の請求額に驚いてしまう方も少なくありません。
しかし床暖房は使用方法に工夫をすることで、電気代の節約ができます。
この記事では、床暖房の電気代やエアコンの電気代との差額、床暖房を節約して使用する方法などについてご紹介します。
床暖房の導入で迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
床暖房には以下の2種類があります。
それぞれの違いについて、ご紹介します。
電気式床暖房とは、その名のとおり電気を使用して床を温めるタイプの床暖房のことです。電気式床暖房の中には、次の3種類があります。
温水循環式床暖房とは、温水を使用して床を温めるタイプの床暖房のことです。電気式よりも電気代を抑えられます。
温水循環式床暖房も、次の3つに分類されます。
床暖房を設置するにあたって、気になるのが電気代です。
ここからは床暖房の電気代の目安ついて、ご紹介します。
電気式床暖房の電気代は、Panasonicの「電気式床暖房システムYouほっと」を例にして見ていきます。
同商品を10畳に使用した場合、床温度を約25℃に保つことで、1か月およそ3,500円の電気代が発生します。30℃の場合は、1か月約7,800円ほどです。
温度が5℃上がるだけで、倍以上に電気代が上がってしまいます。
※1日8時間連続使用をし室温は約20℃を保っている状態、さらに31円/kwhで計算をした場合の数値です。
温水式床暖房の電気代も、同じくPanasonic製の「ヒートポンプ式床暖房システムYou温すい」を例にして解説します。
同商品のヒートポンプ式を10畳に使用し温度を30℃に設定した場合、1か月の電気代はおよそ4,500円ほどです。石油ボイラーを同じ条件で使用した場合、約5,800円ほどの電気料金が月額で発生します。
電気式よりも温水式のほうが、電気代を削減できます。
※1日8時間連続使用をし室温は約20℃を保っている状態、さらに31円/kwhで計算をした場合の数値です。
床暖房をつけっぱなしにした場合、下記の電気代が発生すると予測できます。
製品名 | 種類 | 設定温度 | 24時間つけた場合の電気代/日 | 24時間×30日の電気代/月 |
Panasonic 電気式床暖房システムYouほっと | 電気 | 30℃ | 780円/日 | 約2万3,400円 |
Panasonic ヒートポンプ式床暖房システムYou温すい | 温水 | 30℃ | 450円/日 | 約1万3,500円 |
電気式とガス式で、1か月の電気代は倍近く差があることがわかります。温水式は電気式よりも初期費用が高いとされていますが、ランニングコストを視野に入れると、導入費は数年で元を取ることが可能です。
また、上記比較はPanasonicの製品でおこないましたが、他社の別製品の場合は違った結果が出る可能性もあります。あくまで目安としてください。
床暖房とエアコンの電気代の差額について、気になる方も多いかと思います。
下記に、床暖房と電気代の差額について、まとめました。
製品名 | 1時間の電気代 | 24時間稼動した場合の電気代 | 1か月の電気代 | |
エアコン | Panasonic エオリア CS-LX283D | 3.2円/時 (立ち上がりの1時間61.3円/時) | 134.9円/日 | 約4,047円/月 |
電気式床暖房 | Panasonic 電気式床暖房システムYouほっと | 32.5円/時 | 780円/日 | 約2万3,400円 |
温水式床暖房 | Panasonic ヒートポンプ式床暖房システムYou温すい | 18.75円/時 | 450円/日 | 約1万3,500円 |
上記の比較は、すべて10畳タイプであることを想定した上で計算しています。エアコンの電気代のほうが床暖房よりも安く、電気代としてはお得であることがわかります。
コストを優先するのであれば、エアコンが有効です。しかし乾燥が気になる方や、エアコンから発生するカビやハウスダストなどのアレルギー物質を避けたい方は、床暖房のほうが安心して使用できます。
どちらが良いかはライフスタイルや予算などによります。ストレスなく使用できるのはエアコンか床暖房か、じっくり検討をした上で導入を決めてください。
床暖房は足元からじんわりと温度が上がり、空間全体を優しく包むように温めてくれます。しかし電気代の高さがデメリットです。
床暖房の電気代を節約したい方は、次の方法を取り入れてみてください。
それぞれの詳細について、確認していきます。
床暖房に限らず、空間を冷やしたり温めたりする家電は、つけっぱなしで使うのがおすすめです。
家電が空間を温める際、スタートアップ時に多くの電力を使用します。付け始めは目標温度と現状の温度に差があり、暖房機器が空間を早く温めるために電力を多く消費して稼働率を高めるためです。
つけっぱなしにしておくことで、部屋を急激に暖めようとして稼働率を上げる回数を減らせます。
床暖房は足元から部屋を暖めます。床暖房の上に物が置いてあると、床から放たれた熱を空間に広げることができません。
床暖房の上には家具やカーペットは置かず、熱が部屋全体に行き渡るようにしてください。
暖房器具を併用することで、床暖房の稼働率を下げられます。床暖房を使用する際は設定温度を低くし、灯油ヒーターやエアコンなど、電気代の安価な暖房機器のエネルギーを利用して部屋を温めましょう。
床暖房の中には、一部分だけを温める機能を持った製品もあります。床暖房を利用する際は、人が集まる場所にのみ熱を行き渡らせるといったふうに、使用面積を絞ってみてください。
使用する範囲が狭くなることで、床暖房の電気代を抑えられます。
床暖房の種類によっては、エネルギー消費量を調整する省エネモードが搭載されているタイプもあります。省エネモードは床暖房が一定の温度に達すると、設定が自動で「弱」へと切り替わります。
電気代を抑えたい方は省エネモードを活用して、効率良く床暖房を稼動させるのがおすすめです。
近年では、「新電力」と呼ばれる新しい電力会社が多く存在します。新電力は従来の電気会社よりも電気代が安く設定されていたり、プランが充実していたりする傾向にあります。
電気代に不安が残る方は、電気会社の乗り換えや、電気プランの見直しを検討してみてください。
床暖房はエアコンよりも電気代が高額になりがちです。しかし空間をぽかぽかと優しい温かさで包んでくれます。
エアコンも部屋を暖めるのに便利であり、電気代も安価ですが、カビやハウスダストなど空気が悪くなることが懸念されます。
「どちらが良い」という正解はありませんが、ライフスタイルや予算をふまえて選ぶことが大切です。エアコンと床暖房を比較して、ご自宅にフィットするものを上手に活用していきたいですね。
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