二重窓設置のメリット・デメリット、設置の費用相場をご紹介
2023/10/24
2023/10/24
「二重窓」のリフォーム・リノベーションが人気ですが、どんなメリットがあるのでしょうか?
また、内窓や二重サッシ、ペアガラスなど、窓に関する他の用語もよく聞きますが、違いがわからず悩んでいる方も多いかもしれません。
この記事では、二重窓とはどんなものなのか、メリットとデメリットについて詳しく解説いたします。
目次
二重窓は、窓の内側にも窓があるタイプの窓を指します。内側の窓を「内窓」と呼び、外側の窓を「外窓」と呼ぶため、二重窓リフォームの際に「内窓をつける」という言い方をすることがあります。
元々は、北海道や東北地方、雪の深い日本海地方などの寒冷地の住宅で、古くから取り入れられていた工法です。
「複層ガラス」や「ペアガラス」は、近年多くの住宅用窓に用いられている素材で、複数のガラスでできた窓ガラスになります。二重窓と違い、一つのサッシにはめ込まれます。
つまり、二重窓はサッシが2つあるもの、複層ガラスはサッシの中のガラスが複数の層からできていることを意味しているのです。そのため「複層ガラスを用いた二重窓」もありえます。
複層ガラスも二重窓同様、断熱性に優れていますが、防音性は二重窓の方が優れていると言われています。
二重窓にすると、どんなメリットが得られるのでしょうか?主なメリットを4つご紹介いたします。
二重窓にすることで、内窓と外窓の間に空気の層を作ることができます。空気の層ができることで、断熱効果が生まれ、室内側の窓に結露がつくのを予防できます。暖房を窓の近くに置いている場合は、特に結露が発生しやすいため、二重窓の効果を実感しやすいはずです。
結露はカビやサビ、壁紙のヨレなどの原因となってしまいます。結露を防止することで、家の寿命を伸ばすことにもつながるかもしれません。
上記でも解説したように、二重窓にすることで、窓の断熱性が向上します。窓が外の冷たい空気で冷やされても、空気の層があるおかげで、部屋の空気を冷やさずに済むです。夏の暑い日も同様です。二重窓だと、外気の暑さが室内に伝わりにくいので、部屋の温度が上がりにくくなります。
このように、二重窓にすることで、室内の温度を安定させることが可能です。結果、冷暖房効果が向上し、省エネ・光熱費の節約が期待できます。
外部からの騒音を軽減したり、室内の音を遮断するためにも、二重窓は有効です。内窓と外窓の間にある空気の層が音の波を軽減させてくれます。
幹線道路や飛行場の近くの家などでも、騒音防止に二重窓にする方が多いようです。または、家の中でピアノ・ドラムなど楽器の練習をしたい時に、簡易的な防音対策をしたい場合にもオススメです。
断熱効果は複層ガラスにも備わっていますが、防音効果は二重窓ならではの効果といえます。
空き巣・泥棒は、開ける手間がかかる窓を嫌がると言われています。その点で、二重窓は一つの窓を割って侵入しても、もう一つ割らなくてはいけないため、泥棒が避ける可能性が高いのです。
また、一枚割られてしまっても、もう一枚を割っている間に誰かが気付いて通報してくれる可能性もあるでしょう。
メリットが多い二重窓ですが、残念ながらいくつかデメリットもあります。ここでは主なデメリット3つをご紹介いたします。
ただでさえ面倒な窓掃除、二重窓にすると窓ガラスが倍になるため、さらに窓掃除が大変になってしまいます。内窓は汚れにくいため、比較的楽に掃除できますが、外窓と内窓の間は狭いので、工夫しないと掃除しにくい箇所も生まれてくるでしょう。
また外との気温差が激しい場合、二重窓の内側に結露がついてしまうこともあります。サッシが痛んでしまわないよう、結露がついたらなるべく早く拭き取ってください。
既存の窓を二重窓にリノベーションする場合、工事費がかかります。窓の数やサイズ、素材によって費用は異なりますが、複数箇所を一気に工事する場合、数十万の費用が必用になることもあるでしょう。
リフォームの際には国や地方自治体の補助金制度を利用すると、負担が少なくなります。国の補助金制度としては、「先進的窓リノベ事業」を利用することで、二重窓リノベーションの一部費用に補助金を利用できます。2024年も継続される予定ですが、補助率が低下すると言われています。
防犯面でも効果の高い二重窓ですが、自分が開閉する際にも少々手間がかかってしまいます。鍵を二つの窓にかけなくてはいけないので、洗濯時など手が塞がっていると、かなり大変です。
頻繁に開け閉めする場所の窓などは、操作性を考慮して設置するようにしましょう。
二重窓の設置費用は、窓のサイズや種類、設置する窓の数によって大きく異なってきます。
一般的な窓のサイズ別の設置費用相場の一例は下記の通りです。
サッシのガラスの種類や窓の形によっても値段は変わってきます。複層ガラスやステンドグラス、防犯ガラスなど、機能性が増せば増すほど、高額になる傾向があるので、費用を抑えたい場合は、場所によってガラスの種類を変えるのも良いかもしれません。
また、後付けで二重窓にする場合、窓枠が十分にないと二重窓にできない可能性があります。窓枠の太さがたりないと、二重窓にした時に鍵の開け閉めができなくなったり、お互いが干渉して開けにくくなることも。
そんな場合には、プラス費用がかかりますが「ふかし枠」と呼ばれる枠を家の家側につけることで、内窓を設置できるようになります。
二重窓工事をリフォーム業者に頼むと、窓の費用だけでなく工事費や人件費がかかります。そこでDIYで二重窓を作ってしまいたいと考える方も多いようです。
自分でサッシからとりつけることも可能ですが、専門知識も必用になってきます。適当に設置すると、後から「がたつき」や隙間風でなやまされることになるかもしれません。
そんな時にオススメなのが、DIY用の簡易内窓です。サッシから設置するよりも簡単に内窓を設置できるので、DIY慣れしている方なら簡単に設置できるでしょう。
賃貸物件や集合住宅の場合、二重窓にするためには大家さんや管理組合の許可が必用です。特に現状回復義務のある賃貸物件では、窓枠に穴を開けるのは御法度と言えるでしょう。
相談してから二重窓にするか、カーテンや窓にはる吸音材や断熱材で対策するようにしてください。
二重窓には結露防止や省エネ、防音・防犯など多くのメリットがあります。窓の性能を向上させることで、生活の質が上がり、より快適に家の中で過ごすことができるようになりそうですね!この機会にぜひ検討してみてください。
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