窓を覆う雨戸は、雨や強風でダメージを受けやすく、年数が経つと、がたつきやサビ、ゆがみなどがでてきてしまいます。夜、風が吹くたびに雨戸がガタガタ揺れて、目が覚めてしまうという方もいらっしゃるでしょう。

雨戸が開けにくくなったり、ゆがんできたら、雨戸のリフォームがオススメです。

この記事では、雨戸をリフォームするメリットと雨戸の種類、雨戸リフォームの方法や費用相場を解説いたします。

給湯器

雨戸をリフォームするメリット

雨戸の発祥はかなり古く、書院造(しょいんづくり)という室町時代に生まれた伝統的な建築だと言われています。その頃は、窓に障子が取り付けられていたので、障子が濡れて破れないように、雨戸が取り付けられるようになったそうです。日本だけでなく、東アジア諸国でも、昔から雨戸のようなものがあったと言われています。

窓がガラスになった現在では、雨戸を取り付けない家も増えてきましたが、雨戸があると台風や突風時の被害を減らすことができます。実際に、雨戸をしめているだけで、窓が割れるリスクが減ることもわかっているそうです。

台風や強風被害で窓を守ってくれる雨戸ですが、窓が割れなかった代わりに雨戸が劣化していくことを忘れてはいけません。飛来物が当たってへこんだり、ゆがみが生じれば、がたつきの原因になるでしょう。

がたつきが気になり出したら、リフォームを考えた方が良いかもしれません。リフォームすることで、次の台風や災害時にも安心してすごすことができます。また最新式の雨戸なら、防犯性能や断熱効果も高くなっているので、より快適に過ごすことができるはずです。

雨戸の種類と特徴

雨戸には単板引き戸・ルーバー雨戸・シャッター雨戸などの種類があります。

単板引き戸とは、シンプルな一枚の板で窓を覆うタイプの雨戸です。昔からよくある雨戸の形なので、古い家によく設置されています。比較的安価ですが、重くて開けにくいといったデメリットがあります。また、窓を開けないと開け閉めできないものが多く、開け閉めが面倒と感じる方も多いようです。

ルーバー雨戸とは、一見単板引き戸のようですが、ルーバーと呼ばれる細長い板が何枚も並んでいます。ルーバーがあるので、雨戸をしめたままでも、通気性が良いのが大きなメリットです。可動式ルーバーだと、光を入れることもできます。空き家の雨戸や、留守がちな家の雨戸にオススメです。

例外もありますが、基本的に、単板引き戸とルーバー雨戸は戸袋と言われる雨戸をいれる場所が必要です。

その点、戸袋が必要なく小スペースで設置できるシャッター雨戸は、近年人気が高い雨戸になります。電動式も多く、窓を開けず、リモコンで開閉することができるのが魅力です。ただし、普通の雨戸に比べると、高額になりやすいといったデメリットがあります。

雨戸のリフォーム方法と費用相場・工事方法

雨戸のリフォームをするには、以下の4つの方法があります。

  1. 塗り替え
  2. 交換
  3. DIY
  4. 後付け

それぞれ、難易度や費用感が異なりますので、以下で解説いたします。

塗り替え

古くなった雨戸を塗装し、見た目をキレイに直すリフォームです。耐候性のある塗料や錆防止剤を使用することで、劣化を防ぐことも。1枚あたり、3,000円〜5,000円程度で塗り直してもらえるので、一番安価でお手頃なリフォーム方法になります。

ただし、足場を組まないといけない場所の塗り替えは、足場代がかかるので、費用がかさみます。ベランダや1階の雨戸の塗り替えなら良いですが、それ以外の雨戸は大掛かりなリフォームの方がコスパが良いと考えることもできそうですね。

交換

劣化が進んだ雨戸を新しいものに交換するリフォームです。新しい雨戸は機能性が高く、断熱効果や防犯性に優れています。一番シンプルな単板引き戸タイプの雨戸は一枚20,000円程度〜、ルーバー雨戸だと30,000円程度〜購入できますが、シャッタータイプだと50,000円〜、自動シャッターだと10万円以上することもおおいです。

古い雨戸を使っていた場合は、安価なものでもかなり良くなるかもしれません。一番お手頃な単板引き戸タイプの雨戸でも、今はアルミ製やステンレス製など、軽くて丈夫なものがたくさんあります。

予算にあわせて、最適なものを選んでください。

DIY

塗り替え・交換、どちらも業者に頼んでリフォームするのが一般的ですが、DIYが得意な方やノウハウも持っている方なら、自分でリフォームすることも可能です。工具が揃っていて、取り付け説明書を見ながら、施工できる人は、チャレンジすることで、人件費を節約できます。

ただし、DIY初心者の方や未経験の人がするのは、かなり危険です。節約のために怪我をしては、意味がありません。無理せず業者に依頼しましょう。

後付け

新築時に雨戸をつけなかった場合は、後から雨戸をつけることもできます。雨戸の形状によって大きく予算が変わってきますが、交換に比べ、設置工事は古い雨戸の撤去や廃棄が必要ないため、お安くなる傾向があるようです。

2階の窓など、高いところの窓に設置する場合は、やはり足場が必要になるため、足場代がかかります。

雨戸リフォームのポイント

初めて雨戸リフォームをする方向けに、雨戸リフォームのポイントを2つご紹介します。ポイントを知っていると、お得にリフォームできるかもしれません!

雨戸リフォームと同時に外壁塗装するとお得

雨戸は外からリフォーム・設置します。高い位置にある窓は、必ず足場を組んで作業することになるので、+20万円以上かかってしまうこともあるでしょう。足場の相場は、安価で手頃な塗り替えリフォームも、大掛かりな新規設置の場合も変わりません。

そのため、他の足場が必要なリフォームと同時に施工してもらうと、コスパが良くなります。必ず足場を組む必要がある、外壁塗装や屋根の塗装などがオススメです。

特に、雨戸を新しくしたり、塗り替えると、見た目が美しくなるので、外壁や屋根が古いと雨戸が浮いてしまいます。外壁や屋根を一緒に塗り直すことで、新築時のような美観に仕上げることも可能です!

雨戸の取り替え時期の見分けかたは?

木製の雨戸の場合、破損があると、腐食の原因となります。割れ目やヒビが大きくなり、腐食する前に、新しいものに交換しましょう。1〜2年後に新しいものに交換したいと考えている場合は、塗装しなおすのでも大丈夫です。その場合は、コーティング効果やシロアリ対策効果がある塗装剤を塗ってもらうと安心ですね!

アルミ製の雨戸は、白いサビが目立つようになったら替え時です。腐食してもろくなる前に、新しいものに交換してください。

雨戸の寿命は10年〜15年程度と言われています。見た目に大きな変化がなくても、戸袋やレールにガタがきていることも。雨戸が閉めにくい・開けにくい場合も注意が必要です。

長く使っている雨戸は、台風シーズンが来る前に、パーツが劣化していないか目視で確認しておくと安心です。

まとめ

強風や飛来物などから窓を守ってくれる雨戸をリフォームすれば、台風や突風が吹いても安心です。目隠し効果もあるので、防犯対策として設置するかたも増えています。

雨戸の状態を確認し、塗り直しや交換リフォームの必要がある場合には、台風シーズン前に行うことをおすすめします。