ガスコンロの火が赤い原因は何?3つの理由と対策をご紹介。意外な原因のひとつは「加湿器」
2023/07/04
2023/07/04
ご家庭で使用されるガスコンロの火は、通常「青色」です。
火をつけた瞬間にボワっと赤くなることはあるものの、すぐに青くなれば問題ない状態といえます。
しかし、いつまでも火の色が赤いと、何らかの不具合が発生しており、場合によっては危険な状態になりかねません。そこで今回は、ガスコンロの火が赤くなる原因をお伝えし、どんな対策を行えばよいかまとめていきます。
目次
ガスコンロの火が赤くなっている場合、不完全燃焼の可能性や、ガスコンロの部品劣化、そして加湿器の影響という3つの要因が考えられます。
最初に考えられる原因は、不完全燃焼です。
不完全燃焼とは、燃料が酸素不足により正常に燃焼できなくなることを指します。室内の換気が不十分な場合に起こるとされ、火の色が赤くなるのが不完全燃焼のサインです。
燃料の不完全燃焼が起こると、有害な一酸化炭素が放出され、人体に危険とされています。そのため、ガスコンロの火が赤いときはまず火を消し、換気扇を回して窓を開け、室内に新鮮な空気を取り入れましょう。
この対処により、十分な酸素の供給が確保され、燃料の燃焼プロセスが安定化されます。
もう一度火をつけたとき、火が青色に戻れば、燃焼が十分に行われ正常に戻ったといえます。
ガスコンロの火が赤くなる原因の2つ目に、バーナーキャップの汚れが挙げられます。
バーナーキャップは「ごとく」の中央に位置する部品で、均等にガスを回すための役割を果たしています。
しかし、こまめな手入れを怠っていると、ゴミや油の汚れで詰まってしまい、点火しても酸素が供給されにくくなってしまうのです。
このため燃料の十分な燃焼が行われず、火が赤くなってしまいます。
ガスコンロの火が赤くなる3つ目の原因として、「加湿器」の使用があります。
「加湿器とガスコンロの火って、何の関連性も無いのでは?」と疑問に思われるかもしれませんが、加湿器を使用するときに用いる「水道水」に、ガスコンロの火を赤くしてしまう理由があります。
加湿器内の水道水に含まれるカルシウムやアルカリ金属などの物質は、加湿器の使用を通じて空気中に放出されます。
その水蒸気がガスコンロの火と触れることで互いに反応し、火が赤くなることがあります。
とはいえ、すべての加湿器が原因となるわけではありません。
加湿器には大きく分けて、「スチーム加湿器」と「超音波加湿器」の2つがあります。
スチーム式加湿器では、使用時の水粒子が微細であるため、カルシウムやアルカリ金属の成分が加湿器に付着することなく、拡散することもありません。
しかし超音波加湿器では、水の粒子が大きいため、空気中に拡散されるとき、その中に含まれている成分も一緒に空気中へ広がってしまいます。
そのため、ガスコンロに近いところで超音波加湿器を稼働させると、炎が赤くなる可能性があります。
換気不足とバーナーキャップの汚れは、どちらも燃料が燃焼するときの酸素不足を引き起こします。加湿器は、使用時に発生する水粒子が火と触れ合うことで赤くなります。
ここまでは、ガスコンロの火が赤くなる理由として、換気または部品の汚れに起因する燃料の不完全燃焼と、加湿器を使用したときの水粒子による成分飛散をお伝えいたしました。
次に、それらの原因を予防する対策をご紹介いたします。
大切な事なので繰り返しお伝えしますが、もしガスコンロから赤い火が出てしまい不完全燃焼が疑われる場合には、火を止め、早急に新鮮な空気を確保し、ガスを排出してください。
換気不足による不完全燃焼の予防策として、調理するときにガスコンロとレンジフードをセットで使用し、不完全燃焼を引き起こさないことが大切です。
また最近では、自動で換気扇スイッチをオンにしてくれるレンジフード連動のガスコンロも多数登場しておりますので、安全性向上の観点からもぜひ導入を検討してみてください。
バーナーキャップは取り外し可能であることが多いため、こまめに点検を行いましょう。
点検する際は、火を消し、安全を確保するためにガスの元栓も閉めてください。ガスコンロが十分冷えた後にバーナーキャップを外し、汚れを確認した場合は、歯ブラシなどを使用して水洗いを行います。
その後、完全に乾いてから、ガスコンロに取り付けてご使用ください。
ガスコンロの火が赤いときは、先述の通り火を消し、十分な換気を行うことが最優先です。換気状況やバーナーキャップの汚れが問題ない場合には、加湿器の稼働をチェックします。
加湿器の使用時にガスコンロの火が赤く見えた場合は、加湿器を一旦ストップさせ、炎の色を再確認してください。青に戻っている場合は、完全燃焼が行われているので大丈夫です。
予防として、調理中に加湿器の使用を避ける、またはキッチンからできるだけ遠ざけるといった対策を行うことが必要です。
なお、加湿器の使用で発生した水粒子とガスコンロの火が反応したとしても、人体への何らかの影響を与える可能性は低いとされています。
今回は、ガスコンロの火が赤くなる原因と対策をお伝えしてきました。
私たちが何気なく使用しているガスコンロは、その性質上、一つ間違いを犯すだけで一酸化炭素中毒や火災などを引き起こしかねないものです。
今回ご紹介した3点の対策をすべて講じたとしても、ガスコンロが点火しても炎の色が赤いまま青く変わらない場合は、ガスコンロ自体に何らかの問題がある可能性があります。
その場合、速やかにメーカーによる点検や修理が必要です。
ガスコンロの寿命はおよそ10年といわれています。ご使用の年数によっては、完全に壊れて使えなくなってしまう前に、新しいガスコンロへの買い替えをおすすめいたします。
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