「ガスコンロとIHって、どっちが使いやすいんだろう?」
「費用はどのくらい違うの?」

料理をするうえで、コンロ選びは大事なポイントです。ガスコンロとIH、どちらを選べばいいのか、迷っている人も多いはず。

また、現在お使いの機器の交換タイミングに合わせて、ガスコンロからIHへの変更、逆にIHからガスコンロへの交換を考えている、という方もいるかもしれません。

そこで、この記事では、ガスコンロとIHの違いを詳しく比較し、それぞれの特徴やコスト、どんな人に向いているのかを解説します。
ぜひ、ご自身の希望に合ったコンロ選びの参考にしてみてください。

ビルトインガスコンロ

ガスコンロとIHはどっちが安い?

ガスコンロもIHも、設置するタイプによって値段が変わります。

たとえば、ガスコンロには据え置き型・卓上型・ビルトイン型があり、IHはビルトイン型と卓上型があります。

ガスコンロIH
製品代(据え置き型)2〜10万円(卓上型)8〜10万円
(ビルトイン)5〜20万円(ビルトイン)6〜30万円
工事費用(製品代含む)8〜30万円5〜25万円
光熱費(中火で1時間加熱)約34.1円約15.5〜31円

※光熱費は以下を参考に算出
スマートライフ(オール電化)|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
東京ガス|ガス料金表.

ガスコンロのほうが本体価格が安いことが多いですが、設置工事が必要な場合は費用がかかります。IHはビルトイン型だと高額になりやすいですが、卓上型なら工事不要なため、費用を抑えて導入が可能です。

また、光熱費に関してはIHのほうが経済的です。コンロは毎日使うものだからこそ、ランニングコストにも注目した上で、選んでみてください。

IHクッキングヒーター

製品代の差額

  • ・ガスコンロ:据え置きの場合は2〜10万円、ビルトインは5万〜20万円
  • ・IHは卓上型なら8〜10万円、ビルトインは6万〜30万円

ガスコンロもIHも、据え置き型のほうが安価で販売されています。しかし、全体的な価格はガスコンロのほうが安めです。

工事費用の差額(本体価格含む)

工事費用は、撤去するコンロと設置するコンロの種類によって異なります。

  • ・ガスコンロからガスコンロへ:8万円〜14万円前後
  • ・ガスコンロからIHへ:9万円〜25万円
  • ・IHからIHへ:5万円〜22万円
  • ・IHからガスコンロへ:10万円〜30万円

ガスコンロのほうが高額になるのは、ガス配管を設置しなくてはならない可能性があるためです。
ガス配管がすでにある場合は問題ありませんが、新たに設置が必要な場合は複雑な工事が必要になるため、費用がかさみます。とくに、新しくガスを引く場合は、工事費用が高額になるため注意が必要です。

参考:やっぱりコンロはガス?電気?選択のポイント|交換できるくん

光熱費の差額

毎日の料理にかかる電気代とガス代の違いも、チェックしてみてください。

  • IH:電気代:28円〜38円/1kWhあたり
  • ガス:ガス代:150円前後/㎥

上記の価格帯で中火で1時間、鍋を火にかけた場合、IHなら15.5円〜31円ほど、ガスの場合は約34.1円となります。

電気とガスの料金は、地域や契約しているプランによっても変わるため、実際のコストをシミュレーションするとより正確に比較できます。

レンジフード

ガスコンロのメリット・デメリット

ガスコンロは昔から使われている調理器具で、火を直接使うことで本格的な料理ができます。

ただしデメリットもあるため、メリットと合わせて両方を把握しておくことが大切です。

メリット

  • ・火力の調整がしやすい
  • ・調理器具の選択肢が豊富
  • ・停電時でも使用可能

ガスコンロの最大の強みは、火力の調整がしやすいことです。火を直接見ながら微妙な火加減を調整できるため、料理の仕上がりにこだわる人に向いています。

また、どのような鍋やフライパンでも使えるため、調理器具を選ばないのも利点と言えます。IH対応の調理器具を揃える必要がなく、手持ちのものをそのまま使うことが可能です。

停電時でもガスさえ供給されていれば使用できるため、災害時の備えとしても安心できます。

デメリット

  • ・火傷や火事のリスクが伴う
  • ・掃除がしにくい
  • ・キッチンの温度が高くなる

一方で、火を直接使うため、火傷や火事のリスクがある点が、ガスコンロのデメリットです。特に小さな子どもがいる家庭では、安全対策が必要になります。

また、コンロの周りに油が飛びやすく、凹凸のある五徳の部分に汚れが溜まりやすいため、掃除の手間がかかる点にも注意が必要です。IHのようにサッと拭くだけではキレイにならず、定期的に五徳を外して洗わなくてはなりません。

さらに、調理中に火を使うことでキッチンの温度が上がりやすくなります。夏場などは特に暑くなりやすく、換気をしながらの調理が必要です。

ビルトインガスコンロ

IHのメリット・デメリット

IHは電気の力で加熱する調理器具で、火を使わないため、安全性の高さや掃除のしやすさが特徴です。

こちらも、メリットとデメリットを解説します。

メリット

  • ・安全性が高い
  • ・掃除がラク
  • ・熱効率が良いため調理時間が短縮できる
  • ・キッチンのイメージがすっきりする

IHは火を使わないため、安全性の高さが魅力です。火傷や火事のリスクが低く、小さな子どもがいる家庭でも安心して使えます。

フラットなガラス面になっているため、汚れたらすぐに拭き取れるのもIHの大きな魅力です。五徳や隙間がないため、油汚れや焦げ付きが溜まりにくく、掃除が格段にラクになります。

また、熱効率が良いため、鍋やフライパンに効率よく熱が伝わり、調理時間の短縮にもつながります。見た目がすっきりし、スタイリッシュなキッチンづくりができる嬉しさも、IHならではです。

デメリット

  • ・調理器具が制限される
  • ・停電時に使用できない
  • ・高火力を必要とする料理に不向き

IHのコンロは、IH対応の鍋やフライパンしか使えないため、今まで使っていた調理器具がそのまま使えないことがあります。ガスコンロからIHへ変更する場合、調理器具の買い替え費用も、予算に含めておいたほうが安心です。

また、停電時にはIHコンロは使用できないため、災害時のことを考えると不便に感じることもあります。

さらに、強い火力が必要な中華料理や、炙り料理などには向いていない点も、IHのデメリットです。火を直接使うことで香ばしさを出すような調理方法は難しく、ガスコンロに比べると表現できる味に差が出ることもあります。

蛇口・水栓

IHが向いてる人

IHは、安全性や手入れのしやすさを重視する人に向いてます。また、キッチンをすっきりしたデザインにしたい人にもおすすめです。

IHは火を使用しないため、安全に使用できます。無駄な凹凸もないため、手入れもしやすく、スタイリッシュなデザインです。シンプルなキッチン空間を実現したい方に、ぴったりと言えます。

ガスコンロが向いてる人

料理にこだわりたい人には、ガスコンロが向いています。火を直接見ながら細かく火加減を調整でき、使用できる調理器具の選択肢も多いため、料理を本格的に楽しみたい人には、ガスコンロがぴったりです。

また、直火で炙ったり、強い火力で一気に炒めたりと、IHでは難しい調理もガスコンロなら作ることができます。

ビルトインガスコンロ

迷っている人はまずは「お試し」をしてみよう!

ガスコンロとIH、どちらを選ぶか迷っているなら、まずは実際に試してみるのがおすすめです。

ガスコンロの使い勝手を試したい場合は、卓上コンロを使ってみるのが手軽な方法です。家庭用の卓上ガスコンロを使うことで、コンロの火力や調理の感覚を体験できます。

一方で、IHが気になる場合は、メーカーのショールームで実演を体験するのも良い方法です。たとえば、パナソニックのショールームでは、過去にプロのシェフによるクッキングヒーターの実演イベントが行われたこともあります。また、家電量販店でIHのデモンストレーションを行っていることも少なくありません。

ガスコンロとIH、それぞれの使いやすさを自分で確かめてから選ぶと、後悔のない買い物につながります。

IHクッキングヒーター 体験会 | IHクッキングヒーター | システムキッチン | Panasonic

まとめ|ガスコンロ・IH、どっちが良いかは調理スタイルや求めるポイントで変わる

ガスコンロとIH、それぞれに特徴があり、どちらが良いかはライフスタイルや求めるポイントによって変わります。火力の調整がしやすく、料理の幅を広げたいならガスコンロが向いており、安全性や掃除のしやすさを重視するなら、IHが便利です。

どちらにするか迷ったときは、卓上ガスコンロやショールームでの実演を試してみるのもおすすめ。実際の使い心地を体験することで、自分に合ったコンロを選びやすくなります。

ガスコンロとIH、それぞれの特徴を理解し、快適に料理ができる環境を整えるために、この記事をぜひ役立ててください。

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