ガス給湯器を室内に設置する場合の設置基準とは?室内設置のメリット・デメリット
2025/01/05
2025/01/05
「ガス給湯器を室内に設置したいけど、安全面が心配」
「室内にガス給湯器を設置する場合の、メリットとデメリットを知りたい」
室内に設置されたガス給湯器は、設置基準を守ることで、安全に使用できます。室内にガス給湯器を設置することで凍結防止やメンテナンスのしやすさなど多くのメリットを得られますが、同時にスペースの制約や音の問題などのデメリットがあることも、無視できないポイントです。
この記事では、室内設置の基準や注意点、メリット・デメリットを詳しく解説します。給湯器の室内設置を検討の際にご参考ください。
目次
ガス給湯器を室内に設置する際は、次の設置基準に準拠可能であることが前提となります。
前方600mm以上のスぺース確保
給湯器の前方には、正面距離600mm以上のスペース(不燃材料を使用する場所では300mm以上)を確保する必要があります。
後方の壁との隙間距離が最低10mm以上
給湯器の後方には、10mm以上の隙間を設ける必要があります。これは、給湯器の熱や排気が壁に直接当たらないようにするためです。
左右空間の確保
側面については、メンテナンスや点検時の作業が可能なように、左右それぞれ150mm以上のスペースを確保することが求められています。これにより、が容易になります。
排気口まわりの空間確保
ガス給湯器の排気口は、周囲の障害物から300mm以上の距離を保つ必要があります。また、窓の下に設置する場合は、排気口と窓の下枠との距離を300mm以上空けることが求められます。
ガス給湯器を室内に設置することで、次のメリットを得られます。
屋外に設置された給湯器は、寒い日は凍結しやすくなります。寒冷地であれば凍結防止ヒーターを設置しても、配管が凍ってしまうことも少なくありません。
室内にガス給湯器を設置することで、凍結のリスクを大幅に削減できます。寒冷地に住む人にとって、朝起きたときも安心してお湯を使えるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
ガス給湯器が稼働することで「ゴオー」といった、低い音が生じます。また、作動によって振動する際に、給湯器が家財やエクステリアにぶつかり、異音が発生することもあります。
ガス給湯器から生じられる音を不快に感じる近隣住民と、トラブルに発展する可能性もゼロではありません。
室内にガス給湯器を設置すれば、作動音が外部に漏れる心配がなくなり、近隣住民への配慮が不要になります。
屋外設置の場合、天候や気温によっては点検・修理ができないこともあります。雷が発生している日や嵐、大雪のときなどは、適切な点検・修理ができないため、依頼を断られるケースもあるでしょう。
室内設置であれば、天候を気にすることなく、給湯器の点検や修理が可能です。
屋外設置の給湯器は、雨風や紫外線の影響を受け、長期間の使用によって劣化が進みやすくなります。室内設置の給湯器の場合、自然環境によるリスクの低減が可能です。
これにより、給湯器の寿命が延び、交換頻度を減らすことが可能になります。
外壁に設置する屋外給湯器は、建物の外観デザインに影響を与える場合があります。とくにクラシカルや和風など、趣(おもむき)を重視したデザインの家では、給湯器が浮いてしまうかもしれません。
室内設置の給湯器であれば、建物の美観を保てます。給湯器の設置場所を工夫することで、室内インテリアのデザイン性を損なう心配もなくせます。
ガス給湯器を室内に設置することで、デメリットが生じることもあります。
室内に給湯器を設置すると、作動中の音が室内に響くことがあります。特にリビングや寝室に近い場所に設置すると、給湯器の燃焼音や水流音が気になる場合があります。
音の大きさは機種や設置場所によって異なりますが、防音対策を講じないと、静かな環境を求める家庭ではストレスになるかもしれません。
給湯器を設置する際、給湯器本体がスペースを圧迫するだけでなく、設置基準を満たすためには、その周囲にも一定の空間を設けなくてはなりません。
給湯器があることで、空間に余裕がなくなり、家具の位置やサイズ、レイアウトなどの選択肢が狭まることが考えられます。
給湯器のデザインは「機械感」が強いことから、インテリアに馴染みにくい存在です。とくに、かわいらしいテイストの住まいやナチュラルな雰囲気のインテリアとは合わせにくく、浮いた存在となる点が懸念されます。
ガス給湯器をインテリアに馴染ませるためには、目隠しを用いるのがおすすめです。
室内に設置されたガス給湯器をインテリアに馴染ませるためには、目隠しを用いるという方法があります。
たとえば、パーティションを立てかけることで、ガス給湯器が目立たなくなります。パーティションのデザインをインテリアテイストに合わせることで、部屋に馴染みやすくなります。
そのほかにも、カーテンで周囲を覆ったり、板を繋ぎ合わせて給湯器周りに壁をつくったりするのも良い方法です。
ただし、これらの目隠し方法を用いる際は、ガス給湯器のすぐ近くに設置しないように注意することが必要です。ガス給湯器を室内に設置する際は、業者に相談の上、設置基準を満たす必要があります。
ガス給湯器の室内設置費用は、10~20万円程度が相場です。
費用には、給湯器本体の価格に加え、設置工事や換気設備の追加費用が含まれます。
正確な見積もりを得るためには、専門業者に相談することをおすすめします。
ガス給湯器を室内に設置することで、凍結防止や耐久性向上といった多くのメリットを得られます。ただし安全性を確保するために設置基準を守り、換気や排気設備を十分に整えることが必要です。
また、デメリットを補う工夫やプロのアドバイスを取り入れることで、より快適な暮らしを実現できます。この記事を参考に、安全で便利なガス給湯器の室内設置を検討してみてください。
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